こねくとノイズ

シャオえる

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25. 微笑み感じる視線

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 リリの差し出した手と微笑む顔を交互に見て、戸惑いつつもサクラも手を出しリリと握手をする
「はい……。よろしくお願いします」
 サクラの手を掴んだまま、少し首をかしげるリリ。しばらく悩んだ顔をして、いつの間にか湯船に浸かってたノイズの方に振り向いた
「あまり魔力は感じないわね。本当に施設まで来たの?」
「そうみたい、リリは見てなかったの?」
「休んでいたのよ。それなのに、あなた達が来るから、ソナタに叩き起こされたのよ」
「それはごめんね」
 エヘヘと笑って謝るノイズを見てリリが、はぁ。と一つため息をつくとサクラの手を離し、濡れているサクラの頭の上にちょこんと乗った
「それはそうと、しばらくこの子と居ることにしたら。二人ともそのつもりでね」
 クスッと笑いながら言うリリを見てノイズとノオトが困ったように苦笑いで見つめ合った
「えー、私が一緒にいるから大丈夫だよ」
「一緒にいても、大変なことが起きたでしょ?」
「いや、それは……」
 リリにどう言い返そうかとノイズが言葉に詰まっていると、リリがサクラの頭からふわりと降りて、濡れている床に少し嫌そうな顔をしながら着いた
「ところでモモはどこ?」
「さっき濡れちゃって何処かに行ったんだよね。多分サクラの部屋に行ったのかな」
「そう、すぐにここに呼んで」
 そう言いながらお風呂場の中を動いて回るリリ。ノイズとノオトはまた顔を見合わせ、どうしようかと悩みはじめ、サクラが不安そうに三人の様子を見ている。そんなサクラの様子を見たノオトが、はぁ。と一つため息をついた

「メメ。おいで」
 と、ノオトが呟くと、お風呂場の入り口付近にある棚の上に、不機嫌そうな様子のメメが現れた
「……なに?」
 仮眠をしていたのか、少し毛が逆立てたままうーんと背伸びをして返事をして棚から降りると、サクラの側に居るリリに気づき、メメの尻尾が揺れた床に大きく揺れてた
「モモがどこにいるか分かる?」
「いえ、ここにいんじゃないの?」
 濡れた尻尾を乾かすように舐めながらノオトに答えると、リリがふわりと跳び跳ねメメの側に降りた。何か言うわけでもなくただ、メメの体をじーっと見つめフフッと笑った
「探してくるわ。家政婦達にも伝えておくから」
 リリの気配に負けたメメが逃げるようにふわりと浮かびまた棚の上に移動した
「ありがとう。私達もすぐにお風呂から上がって探すから」
 と、ノオトが返事をすると、メメが小さく尻尾を振りふっと消えると、リリがふわりと跳び跳ねサクラの頭にそっと乗った
「さてと、モモを探しましょうか。早く見つけて休まないといけないものね」
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