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41. うた声のする方へ
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「サクラ、まだうたは聞こえるの?」
「うん、聞こえるよ。だんだんよく聞こえてきているから、近いのかも」
暗闇の中を進み続けるサクラとメメ。時々、ピョンとジャンプをしたり走ってみたりして、サクラに抱きしめられているメメの体が時々揺れて嫌そうな顔をしている。メメの様子に気づかないまま進み続けていると、目の前に微かな光が見えてサクラがその光の方を指差した
「ほら、見えてきた!きっとあの光から聞こえるんだよ」
そう言うと、光の方へと走る速度を上げていく。近づくにつれメメの険しい表情になっていく。すぐに光の側に着いて、サクラがゆっくりと光の中に手を伸ばすと、手が光の中に入り少しずつサクラの体とメメが光の中に入っていった
「眩しい……」
「暗いところから来たからね」
メメもサクラも目を細めながら光の中をゆっくりと歩く。歩いてきた暗闇と同様、何にも見当たらない光の中を歩く二人。目も少し眩しさに慣れてきた頃、メメがサクラに話しかけた
「うたはまだ聞こえているの?」
「うん、さっきよりよく聞こえる」
「じゃあ早くそのうた声の主の所に行きましょうか」
メメの言葉に頷いて、歌声を頼りにまた光の中を歩き出す。少しずつ声のする所へと近づいているのか、大きく聞こえはじめてきた頃、サクラがなにかを見つけまた指差した
「あっ、ほらあれ!」
サクラの指差す先に小さな影が浮かんで見えて、メメは険しい表情のまま、その影の方へと近づいていくと、影の形と微かにパラパラと紙がめくられている音が聞こえてきた
「本ね……誰の本かしら」
「近づいてみる?あの本の方からうたが聞こえるし」
「そうね」
本に気づかれないように、ゆっくりと歩くサクラ。どんどん近づいても本はユラユラと浮かんだまま動かないでいる
「ねぇ、聞こえるうたって、どんなうたなの?」
メメがサクラに小声で話しかけるが、聞き覚えのないうたか分からず、うーんと困ったように少し首をかしげた
「えーっとね……聞いたことのないうたなんだけど、このうたも前の時も、多分ノイズのうた声っぽいんだよね」
「ノイズの?」
「うん、ノイズの声だと思うよ」
話しているうちに、本の姿がはっきりと見えるくらいまで着いた二人。それでも本は側に来る様子もなくパラパラとページを開いたり閉じたりしている
「ねぇ、あの本、モモじゃないかな?」
本が閉じた時に見えた表紙でモモと確信したサクラ。左手を上にあげると、本に気づかれるように大きく降りはじめた
「モモ!」
サクラが名前を呼び叫ぶと、本がパタンと閉じユラユラと大きく左右に揺れ動くとサクラの方へと飛んできてきた
「モモ、探したよー。無事で良かった」
サクラの周りをグルグル周り動くモモ。その様子にサクラが嬉しそうな顔でモモを見つめ、メメは少し邪魔そうに顔をしかめサクラの腕に尻尾をペシッと当てた
「それじゃあモモも戻ってきたのなら、早くノイズ達の所に戻りましょうか。ここにも暗闇が来るかも知れないものね」
「うん、聞こえるよ。だんだんよく聞こえてきているから、近いのかも」
暗闇の中を進み続けるサクラとメメ。時々、ピョンとジャンプをしたり走ってみたりして、サクラに抱きしめられているメメの体が時々揺れて嫌そうな顔をしている。メメの様子に気づかないまま進み続けていると、目の前に微かな光が見えてサクラがその光の方を指差した
「ほら、見えてきた!きっとあの光から聞こえるんだよ」
そう言うと、光の方へと走る速度を上げていく。近づくにつれメメの険しい表情になっていく。すぐに光の側に着いて、サクラがゆっくりと光の中に手を伸ばすと、手が光の中に入り少しずつサクラの体とメメが光の中に入っていった
「眩しい……」
「暗いところから来たからね」
メメもサクラも目を細めながら光の中をゆっくりと歩く。歩いてきた暗闇と同様、何にも見当たらない光の中を歩く二人。目も少し眩しさに慣れてきた頃、メメがサクラに話しかけた
「うたはまだ聞こえているの?」
「うん、さっきよりよく聞こえる」
「じゃあ早くそのうた声の主の所に行きましょうか」
メメの言葉に頷いて、歌声を頼りにまた光の中を歩き出す。少しずつ声のする所へと近づいているのか、大きく聞こえはじめてきた頃、サクラがなにかを見つけまた指差した
「あっ、ほらあれ!」
サクラの指差す先に小さな影が浮かんで見えて、メメは険しい表情のまま、その影の方へと近づいていくと、影の形と微かにパラパラと紙がめくられている音が聞こえてきた
「本ね……誰の本かしら」
「近づいてみる?あの本の方からうたが聞こえるし」
「そうね」
本に気づかれないように、ゆっくりと歩くサクラ。どんどん近づいても本はユラユラと浮かんだまま動かないでいる
「ねぇ、聞こえるうたって、どんなうたなの?」
メメがサクラに小声で話しかけるが、聞き覚えのないうたか分からず、うーんと困ったように少し首をかしげた
「えーっとね……聞いたことのないうたなんだけど、このうたも前の時も、多分ノイズのうた声っぽいんだよね」
「ノイズの?」
「うん、ノイズの声だと思うよ」
話しているうちに、本の姿がはっきりと見えるくらいまで着いた二人。それでも本は側に来る様子もなくパラパラとページを開いたり閉じたりしている
「ねぇ、あの本、モモじゃないかな?」
本が閉じた時に見えた表紙でモモと確信したサクラ。左手を上にあげると、本に気づかれるように大きく降りはじめた
「モモ!」
サクラが名前を呼び叫ぶと、本がパタンと閉じユラユラと大きく左右に揺れ動くとサクラの方へと飛んできてきた
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