こねくとノイズ

シャオえる

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70. それぞれの音をたてながら

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「オンプ。調子はどう?」
 ノイズとノオトが部屋から出て少しした後、リズムがテンション高くサクラが眠る仮眠室に入ってきた
「まあまあかな。そっちは?」
「絶好調って言いたいけど、ちょっと眠いかな」
 オンプが大きな本をパタンと閉じながら返事をすると、リズムが大きくアクビをしてサクラの様子を見る。スヤスヤと眠るサクラの頬を軽くつついた
「リズムは昨日から動きっぱなしだからね」
「それはオンプもでしょう」
 フフッと笑いながら言うオンプにリズムもクスッと笑って言うと、オンプが持っていた分厚い本が、サクラの体の上にふわりと浮かんで止まった
「じゃあ早く、お仕事終わらして私達も休もっか」
 そうオンプが言うと、ソファーから立ち上がると、リズムが少しサクラから離れた






「メメ、帰ってきてたの?」
 その頃、ノイズの家に着いたノオトがリビングにいたメメを見つけ少し驚いた顔で話しかけてた
「ええ、さっきね。施設にいたら邪魔になるから」
 ノオトの姿を見て嬉しそうな表情で駆け寄るメメ。肩に乗りノオトの頬に顔をすり寄せていると、隣にいたノイズが二人を見ないように顔を少しうつ向きながらリビングの扉を開けた
「先寝るね、お休み」
 少し元気なさそうにニコッと微笑みノオトに言うと、ゆっくりとリビングの扉を閉じた
「ノイズが家から出たらすぐわかるように見張っているから大丈夫」
 メメがノイズに聞かれないようにノオトの耳元でポツリと呟くと、ゆっくりと一度頷いて、ふぅ。とため息をついた


「私、何にも知らなかった……」
 自室に入りベッドとに寝そべり呟くノイズ。ゴロゴロと体を動かして、はぁ。と深いため息をついてガバッと勢いよく体を起こした
「サクラもモモも居ないから静かだなぁ。ノオトに来てもらおうかな」
 ベッドから降りようと足を下ろしたその時、ふと右手を見つめ動かなくなった
「あれ?私……」
 今度は左手を見つめる。両手を交互に見ながら震えだしたノイズ。震える両手をゆっくりと握り体を少し丸めた




「どこに行くの?」
 その頃、リビングで紅茶を飲んでいたノオトにメメが声をかける。ノオトの手には家政婦から受け取った紅茶のセットを持っている
「ちょっとノイズに暖かいものをね。メメも一緒に行こう」
 そう誘われたメメがノオトの肩に乗り、カチャカチャとティーカップやポットの音が響かせながらノイズの部屋へと向かう
「ノイズ、入るよ」
 メメがコンコンと部屋の扉をノックして開けると、ノイズの姿は見当たらずティーカップを近くにあったテーブルに置き、メメと一緒に部屋の中を見渡していく
「えっ、なんでいないの?」
「魔力を感じなかったし、結界にも変化はないし……」
 メメがベッドの周りを見ながらノオトの話しに答えると、少し窓が開いているのに気づいたノオトがその窓を大きく開けた
「私は、サクラの所に行く!メメはミク達にノイズを探すように伝えて!」
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