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13. 面影が寂しい朝
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「……おはよう」
翌日の朝、トボトボと歩いて教室に入ってきたミツバ。もう来ていたサヤカとマホが、ミツバに気づいて手を振って声をかけてきた
「おはよう。今日は早いね」
「うん、たまにはね……」
机に鞄を置きながら、前の席を見た。まだサクラが来てないのか、
「サクラはまだ来てないよ。今日はサクラが遅刻かもね」
と、マホがミツバに話しかけると、チャイムが鳴りバタバタと騒がしくなる教室。まだ来る気配のないサクラを心配していると、担任の先生が教室に入ってきた
「今日から、サクラさんは引っ越しの手続きなどをするそうで、しばらくお休みするそうです」
と教壇について早々、サクラの報告をすると、今日の予定を話しはじめた先生。報告を聞いたミツバが、空いている前の席を見ると少し寂しさを感じて、机に手を置いてうつ伏せになりながら、まだ続いている先生の話に耳を傾けた
「あんな連絡で大丈夫?」
「大丈夫だよ。どうせ……」
ミツバがサクラの休みの報告を聞く少し前、学校に連絡を終えたサクラが携帯を持って、立ったまま少しうつ向いていた
「ちょっと緊張してる?」
ソファーで電話をしている様子を見ていたユリが心配そうに声をかけると、苦笑いでユリの隣に座った
「まあ……会うの久しぶりだからね……」
「そっか。私も会うの久しぶりだからなぁ……」
ふと、二人に会話が止まって、携帯を握ったまま元気のないサクラをユリがぎゅっと抱きしめた
「大丈夫。一緒に行んだから、ねっ」
ユリの言葉を聞いて、サクラが小さく頷くと抱きしめていた体をそっと離してサクラの顔を見るとクスッと笑った
「ナツメとツバキも来るって言ってたよ」
「……本当に?」
「サクラが心配ってさ。何だかんだ言っても二人とも優しいね」
「……うん」
ナツメとツバキの二人も来てくれることに、嬉しさで微笑むサクラ。その笑顔を見たユリが、もう一度サクラを抱きしめた
「ミツバの事、言えそう?無理なら私が代わりに……」
「ありがとう。大丈夫、言えるよ」
「そっか……。じゃあ、サクラの気持ちが変わる前に、行こうっか」
と言うと、サクラを抱きしめていた手を離したユリ。ソファーから立ち上がると、背伸びをして出掛ける準備をするため、洗面所へと歩いていくユリ。その後ろ姿を見ていたサクラ。テーブルに置いている二冊の本に目を向けると、そっと本を手に取りミツバの本を開き、中をパラパラとめくると、ふぅ。とため息ついた
「ミツバちゃんの本は、私が使いきるから……大丈夫……」
翌日の朝、トボトボと歩いて教室に入ってきたミツバ。もう来ていたサヤカとマホが、ミツバに気づいて手を振って声をかけてきた
「おはよう。今日は早いね」
「うん、たまにはね……」
机に鞄を置きながら、前の席を見た。まだサクラが来てないのか、
「サクラはまだ来てないよ。今日はサクラが遅刻かもね」
と、マホがミツバに話しかけると、チャイムが鳴りバタバタと騒がしくなる教室。まだ来る気配のないサクラを心配していると、担任の先生が教室に入ってきた
「今日から、サクラさんは引っ越しの手続きなどをするそうで、しばらくお休みするそうです」
と教壇について早々、サクラの報告をすると、今日の予定を話しはじめた先生。報告を聞いたミツバが、空いている前の席を見ると少し寂しさを感じて、机に手を置いてうつ伏せになりながら、まだ続いている先生の話に耳を傾けた
「あんな連絡で大丈夫?」
「大丈夫だよ。どうせ……」
ミツバがサクラの休みの報告を聞く少し前、学校に連絡を終えたサクラが携帯を持って、立ったまま少しうつ向いていた
「ちょっと緊張してる?」
ソファーで電話をしている様子を見ていたユリが心配そうに声をかけると、苦笑いでユリの隣に座った
「まあ……会うの久しぶりだからね……」
「そっか。私も会うの久しぶりだからなぁ……」
ふと、二人に会話が止まって、携帯を握ったまま元気のないサクラをユリがぎゅっと抱きしめた
「大丈夫。一緒に行んだから、ねっ」
ユリの言葉を聞いて、サクラが小さく頷くと抱きしめていた体をそっと離してサクラの顔を見るとクスッと笑った
「ナツメとツバキも来るって言ってたよ」
「……本当に?」
「サクラが心配ってさ。何だかんだ言っても二人とも優しいね」
「……うん」
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「そっか……。じゃあ、サクラの気持ちが変わる前に、行こうっか」
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「ミツバちゃんの本は、私が使いきるから……大丈夫……」
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