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22. 眠れない時は、みんな一緒に
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「ペンで書くのかな?それとも、消せるように鉛筆で……」
家についてすぐ、自分の部屋に行くと机に置いた本を睨んで悩むミツバ。ペンや鉛筆を飲んだ交互に何度も持っては置いてを繰り返し、本の1ページ目を開いてどう書こうか、ずっと悩んでいた
「止めとこ。何かあったら怖いし」
はぁ。とため息ついて、鞄から携帯を取り出して、来ていたメッセージに目を通していく
「そうだ。サヤカとマホに連絡しなきゃ……」
「私も、本を書く!」
ぼんやりした視界の中、叫ぶミツバ。目の前にはサクラとアルノが、こちらを見て驚いた表情をしている
「サクラ一人で書くの大変でしょ?だから、一緒に書けばツラくないよ!……だから」
「だから、サクラの運命も……」
と、呟いてうっすらと目を開けた。顔を上げて周りを見渡すミツバ。
「大分寝てたんだ……」
と枕にしていた本をそっと触れて、また何を書こうかと少し悩みながら1ページ目を開くと、少し呆然とした表情で本を見つめていた
「サクラ、眠らないの?」
夕御飯を食べ終えた後のサクラの家では、ボーッとリビングで窓から外を見ていたサクラにユリが声をかけていた
「うん、何だか眠れなくて……」
振り返りユリを見つけて話返すサクラ。ボフッと勢いよくサクラの隣に座って、一緒に外を見た
「ミツバ、本のことは忘れているけど、あまり変わらない感じがするね」
「そうだね……変わらないね」
サクラの部屋で寝ているナツメとツバキを起こさないように小声で話す二人。少し欠けた月を見ながら、ふとミツバを思い出すユリ。隣で、ボーッと月を見ているサクラの顔を見た
「でもどうして、ミツバだけ忘れちゃったのかな?」
ポツリと呟いたユリの言葉に、返事に困ってサクラが少しうつ向いた
「お母さんが、記憶を消したと思ったんだけど……」
「でも、本はちゃんと新しく来てるし……サクラ、本当はなにか知ってるんでしょ?」
「何となくは……でも……」
と、言葉に詰まったサクラ。二人とも無言なってまた外を見た。月が雲に隠れて、部屋がほんの少しだけ暗くなったとき、ソファーに座っている二人の後ろから声が聞こえてきた
「サクラ、ユリ」
名前を呼ばれて振り返ると、ちょっと眠そうに目を擦るツバキの手と手を繋いでいるナツメがいた。サクラの背中に乗るようにもたれるツバキ。大きくアクビをして、目を閉じた。
「少し空を散歩しない?私、ちょっと目が覚めちゃって」
と言うと窓を開けて、ベランダに出ると背伸びをしたナツメ。眠ってしまったツバキをどうしようかと悩んでいると、すぐ目を覚ましたツバキがサクラにおんぶされるように、ぎゅっと抱きしめた
「サクラ、ユリ。お散歩行こう」
ポツリ呟いたツバキの言葉を聞いて目を合わせたサクラとユリ。すると、ツバキにちょっとだけ強く抱きしめられたサクラ。ツバキを落とさないようにゆっくりと立ち上がると、
ベランダにいるナツメの所へと歩いていく
「……うん。少しお散歩しよう。ついでに少し本を書けるといいね」
家についてすぐ、自分の部屋に行くと机に置いた本を睨んで悩むミツバ。ペンや鉛筆を飲んだ交互に何度も持っては置いてを繰り返し、本の1ページ目を開いてどう書こうか、ずっと悩んでいた
「止めとこ。何かあったら怖いし」
はぁ。とため息ついて、鞄から携帯を取り出して、来ていたメッセージに目を通していく
「そうだ。サヤカとマホに連絡しなきゃ……」
「私も、本を書く!」
ぼんやりした視界の中、叫ぶミツバ。目の前にはサクラとアルノが、こちらを見て驚いた表情をしている
「サクラ一人で書くの大変でしょ?だから、一緒に書けばツラくないよ!……だから」
「だから、サクラの運命も……」
と、呟いてうっすらと目を開けた。顔を上げて周りを見渡すミツバ。
「大分寝てたんだ……」
と枕にしていた本をそっと触れて、また何を書こうかと少し悩みながら1ページ目を開くと、少し呆然とした表情で本を見つめていた
「サクラ、眠らないの?」
夕御飯を食べ終えた後のサクラの家では、ボーッとリビングで窓から外を見ていたサクラにユリが声をかけていた
「うん、何だか眠れなくて……」
振り返りユリを見つけて話返すサクラ。ボフッと勢いよくサクラの隣に座って、一緒に外を見た
「ミツバ、本のことは忘れているけど、あまり変わらない感じがするね」
「そうだね……変わらないね」
サクラの部屋で寝ているナツメとツバキを起こさないように小声で話す二人。少し欠けた月を見ながら、ふとミツバを思い出すユリ。隣で、ボーッと月を見ているサクラの顔を見た
「でもどうして、ミツバだけ忘れちゃったのかな?」
ポツリと呟いたユリの言葉に、返事に困ってサクラが少しうつ向いた
「お母さんが、記憶を消したと思ったんだけど……」
「でも、本はちゃんと新しく来てるし……サクラ、本当はなにか知ってるんでしょ?」
「何となくは……でも……」
と、言葉に詰まったサクラ。二人とも無言なってまた外を見た。月が雲に隠れて、部屋がほんの少しだけ暗くなったとき、ソファーに座っている二人の後ろから声が聞こえてきた
「サクラ、ユリ」
名前を呼ばれて振り返ると、ちょっと眠そうに目を擦るツバキの手と手を繋いでいるナツメがいた。サクラの背中に乗るようにもたれるツバキ。大きくアクビをして、目を閉じた。
「少し空を散歩しない?私、ちょっと目が覚めちゃって」
と言うと窓を開けて、ベランダに出ると背伸びをしたナツメ。眠ってしまったツバキをどうしようかと悩んでいると、すぐ目を覚ましたツバキがサクラにおんぶされるように、ぎゅっと抱きしめた
「サクラ、ユリ。お散歩行こう」
ポツリ呟いたツバキの言葉を聞いて目を合わせたサクラとユリ。すると、ツバキにちょっとだけ強く抱きしめられたサクラ。ツバキを落とさないようにゆっくりと立ち上がると、
ベランダにいるナツメの所へと歩いていく
「……うん。少しお散歩しよう。ついでに少し本を書けるといいね」
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