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25. みんなの頼れる場所
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「みんなの分のご飯も合わせて作る時間どのくらいになりそう?」
リビングから出ようとする家政婦達に話しかけたアルノ。話しかけられて、アルノの方に振り返ると、少し話し合う家政婦達
「そうですね。三十分程あれば可能ですが……」
「そう。じゃあ、ご飯が出来るまで部屋で休んでいるわ。みんなにもお茶を用意してあげてね」
と、ナツメやミツバ達を残して、サクラがいる廊下側とは別の扉を開け、リビングから出ていったアルノ。家政婦達もペコリと頭を下げリビングから出て、まだ廊下にいたサクラの横を通っていくと、その後を追うように歩きだした
「サクラ、どこ行くの?」
慌てて、サクラに少し声を上げ話しかけたユリ。声を聞いて、ゆっくりと少し振り返りポツリと呟いた
「少し部屋で休んでる……」
と言うとまた廊下を歩き始めたサクラ。その後ろ姿を見て、ユリがはぁ。とため息ついた
「もう……仕方ないなぁ……」
ボフッと勢いよくソファーに座り直したユリ。サクラが居なくなり、一人どうしたらいいか分からず、扉の近くの壁のそばで、うろたえはじめたミツバ。それに気づいたナツメが、優しく微笑み手招きをする
「ミツバ、ここ来て」
ツバキとユリもミツバを見て、頷いてミツバを呼ぶ。恐る恐る、ユリのそばに座って、リビングの中を見渡しはじめた
「ここ、サクラさんのお家なの?」
「そう。アルノさんとは、本を夜中に書くことも多いから、わざわざ、離れて暮らすようにしたんだって」
と、ミツバとナツメが話をしていると、家政婦が紅茶を持ってリビングにやって来た
「まあ、私達も好きなときにサクラの家に泊まれるから、助かるんだけど……」
ユリが紅茶を飲みながら話した内容に、紅茶の入ったコップを渡されたミツバも一口飲みながら、
「みなさん、家には帰らないんですか?」
「うん。私とナツメには、お家ないし……」
「両親死んじゃって、どうしようかって思っている時に、アルノさんと出会って、一緒に暮らしてたの」
「私はあるけどね。どうせ、両親海外で暮らして誰も居ないし。サクラの家に、ほとんどいるね」
「そう……なんですか……」
三人が淡々と話す内容に、驚きうつ向き、じっとコップを見つめ黙ってしまったミツバ。話が止まり戸惑うナツメ達。
すると、まだそばで紅茶の片付けをしていた家政婦がミツバ達の方を向いて声をかけてきた
「みなさん。お食事の用意がもうすぐ終わります。食堂のテーブルでお待ちくださいますよう願います」
ペコリと頭を下げナツメ達に声をかけた家政婦。その声を聞いて少し顔を上げたミツバ。だが、すぐまたうつ向いてしまった。その様子を心配そうに見ていたユリ。ツバキとナツメを見ると、目が合い頷く三人。返事を待つ家政婦に、ナツメが返事をした
「……わかった。その前にサクラを呼んでから、行くよ……」
リビングから出ようとする家政婦達に話しかけたアルノ。話しかけられて、アルノの方に振り返ると、少し話し合う家政婦達
「そうですね。三十分程あれば可能ですが……」
「そう。じゃあ、ご飯が出来るまで部屋で休んでいるわ。みんなにもお茶を用意してあげてね」
と、ナツメやミツバ達を残して、サクラがいる廊下側とは別の扉を開け、リビングから出ていったアルノ。家政婦達もペコリと頭を下げリビングから出て、まだ廊下にいたサクラの横を通っていくと、その後を追うように歩きだした
「サクラ、どこ行くの?」
慌てて、サクラに少し声を上げ話しかけたユリ。声を聞いて、ゆっくりと少し振り返りポツリと呟いた
「少し部屋で休んでる……」
と言うとまた廊下を歩き始めたサクラ。その後ろ姿を見て、ユリがはぁ。とため息ついた
「もう……仕方ないなぁ……」
ボフッと勢いよくソファーに座り直したユリ。サクラが居なくなり、一人どうしたらいいか分からず、扉の近くの壁のそばで、うろたえはじめたミツバ。それに気づいたナツメが、優しく微笑み手招きをする
「ミツバ、ここ来て」
ツバキとユリもミツバを見て、頷いてミツバを呼ぶ。恐る恐る、ユリのそばに座って、リビングの中を見渡しはじめた
「ここ、サクラさんのお家なの?」
「そう。アルノさんとは、本を夜中に書くことも多いから、わざわざ、離れて暮らすようにしたんだって」
と、ミツバとナツメが話をしていると、家政婦が紅茶を持ってリビングにやって来た
「まあ、私達も好きなときにサクラの家に泊まれるから、助かるんだけど……」
ユリが紅茶を飲みながら話した内容に、紅茶の入ったコップを渡されたミツバも一口飲みながら、
「みなさん、家には帰らないんですか?」
「うん。私とナツメには、お家ないし……」
「両親死んじゃって、どうしようかって思っている時に、アルノさんと出会って、一緒に暮らしてたの」
「私はあるけどね。どうせ、両親海外で暮らして誰も居ないし。サクラの家に、ほとんどいるね」
「そう……なんですか……」
三人が淡々と話す内容に、驚きうつ向き、じっとコップを見つめ黙ってしまったミツバ。話が止まり戸惑うナツメ達。
すると、まだそばで紅茶の片付けをしていた家政婦がミツバ達の方を向いて声をかけてきた
「みなさん。お食事の用意がもうすぐ終わります。食堂のテーブルでお待ちくださいますよう願います」
ペコリと頭を下げナツメ達に声をかけた家政婦。その声を聞いて少し顔を上げたミツバ。だが、すぐまたうつ向いてしまった。その様子を心配そうに見ていたユリ。ツバキとナツメを見ると、目が合い頷く三人。返事を待つ家政婦に、ナツメが返事をした
「……わかった。その前にサクラを呼んでから、行くよ……」
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