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41. 会えて嬉しいから
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「ミツバ、来ないじゃん」
「そうだね。もうすぐお昼になるけど……」
ソファーに座って不機嫌そうなナツメに紅茶を淹れながら答えるサクラ。その側で、ユリとツバキがテレビを見ている
「サクラ、ご飯作る?」
「んー。もうちょっとしてからかな?」
ツバキがサクラから紅茶を受けとりながら話をしていると
、突然家の呼び鈴が鳴った。音を聞くなり、大急ぎで玄関に走っていくサクラ。三人ともサクラの後を追いかけることなく、リビングで様子を見ている
「ミツバちゃん!やっと来た!」
玄関の扉を開けてすぐ、ミツバを見るなり笑顔で出迎えたサクラ。勢いよく開いた扉とサクラの声で、ミツバが少し戸惑った表情をしている
「ごめんなさい。連絡しようにも番号も知らなくて……」
「ううん、大丈夫。入って入って!」
謝るミツバの腕をグイグイと引っ張り家の中に招き入れたサクラ。腕を引っ張ったままナツメ達のいるリビングにバタバタと足音をたてて入っていく
「おはよう、ミツバ」
ナツメがミツバに声をかける。ユリとツバキもミツバに手を振り微笑んでいる
「おはようございます。みなさんもいたんですね」
サクラに引っ張られたまま、返事をしているとソファーに座らされたミツバ。隣にいるナツメにペコリと頭を下げて挨拶をしていると、いつの間にかリビングから居なくなっていたサクラの声がキッチンから聞こえてきた
「ミツバちゃん、紅茶飲む?お茶にする?」
嬉しそうな声で叫ぶサクラ。さっきまでの、のんびりとした雰囲気から一変して慌ただしく動き回る姿に、ユリが少し呆れながらキッチンにいるサクラに声をかけた
「サクラ。急にテンション高くなったね」
「うん。ミツバちゃんに会えて嬉しいからね」
「会ったとき、あんなに自分のことを忘れるように言ってたのに。ねぇ?」
「えっ、はい。そうですね……」
急にナツメから話しかけられて、あたふたと答えていると、キッチンから戻ってきたサクラが隣に座って、ミツバに紅茶を渡した
「もう知られちゃったし……でも、本を書くことにはまだ許してないからね!」
「……これですか?そういえば、ユリさんの本はもう大丈夫ですか?」
鞄から本を取り出すと、本を手に持ったままユリに話しかけた。紅茶を飲んでいたユリが、コップをテーブルに置いて、ナツメの質問に答えるように頷いた
「うん、サクラに直してもらったから」
「どうやって、あんなボロボロの本を?」
「まあ、色々と……」
質問にエヘヘと笑って誤魔化していると、ツバキがサクラの服をクイクイと引っ張りはじめた
「サクラ。お腹すいた……」
よほどお腹が空いているのか、しょんぼりとした顔のツバキを見てクスッと笑った
「じゃあ、お昼ご飯作ろうかな。ミツバちゃんも食べる?」
「サクラさんが大丈夫なら……」
ニコニコと笑って問いかけるサクラに、少し戸惑いつつ答えるミツバ。その返事を聞いて、勢いつけて立ち上がるサクラ。うーんと背伸びをしていると、その様子を見ているミツバやツバキ達に気づくと、ご飯を作る気合いをいれようと手をパンっと鳴らした
「じゃあ、頑張って美味しいの作るから、ちょっと待っててね!」
「そうだね。もうすぐお昼になるけど……」
ソファーに座って不機嫌そうなナツメに紅茶を淹れながら答えるサクラ。その側で、ユリとツバキがテレビを見ている
「サクラ、ご飯作る?」
「んー。もうちょっとしてからかな?」
ツバキがサクラから紅茶を受けとりながら話をしていると
、突然家の呼び鈴が鳴った。音を聞くなり、大急ぎで玄関に走っていくサクラ。三人ともサクラの後を追いかけることなく、リビングで様子を見ている
「ミツバちゃん!やっと来た!」
玄関の扉を開けてすぐ、ミツバを見るなり笑顔で出迎えたサクラ。勢いよく開いた扉とサクラの声で、ミツバが少し戸惑った表情をしている
「ごめんなさい。連絡しようにも番号も知らなくて……」
「ううん、大丈夫。入って入って!」
謝るミツバの腕をグイグイと引っ張り家の中に招き入れたサクラ。腕を引っ張ったままナツメ達のいるリビングにバタバタと足音をたてて入っていく
「おはよう、ミツバ」
ナツメがミツバに声をかける。ユリとツバキもミツバに手を振り微笑んでいる
「おはようございます。みなさんもいたんですね」
サクラに引っ張られたまま、返事をしているとソファーに座らされたミツバ。隣にいるナツメにペコリと頭を下げて挨拶をしていると、いつの間にかリビングから居なくなっていたサクラの声がキッチンから聞こえてきた
「ミツバちゃん、紅茶飲む?お茶にする?」
嬉しそうな声で叫ぶサクラ。さっきまでの、のんびりとした雰囲気から一変して慌ただしく動き回る姿に、ユリが少し呆れながらキッチンにいるサクラに声をかけた
「サクラ。急にテンション高くなったね」
「うん。ミツバちゃんに会えて嬉しいからね」
「会ったとき、あんなに自分のことを忘れるように言ってたのに。ねぇ?」
「えっ、はい。そうですね……」
急にナツメから話しかけられて、あたふたと答えていると、キッチンから戻ってきたサクラが隣に座って、ミツバに紅茶を渡した
「もう知られちゃったし……でも、本を書くことにはまだ許してないからね!」
「……これですか?そういえば、ユリさんの本はもう大丈夫ですか?」
鞄から本を取り出すと、本を手に持ったままユリに話しかけた。紅茶を飲んでいたユリが、コップをテーブルに置いて、ナツメの質問に答えるように頷いた
「うん、サクラに直してもらったから」
「どうやって、あんなボロボロの本を?」
「まあ、色々と……」
質問にエヘヘと笑って誤魔化していると、ツバキがサクラの服をクイクイと引っ張りはじめた
「サクラ。お腹すいた……」
よほどお腹が空いているのか、しょんぼりとした顔のツバキを見てクスッと笑った
「じゃあ、お昼ご飯作ろうかな。ミツバちゃんも食べる?」
「サクラさんが大丈夫なら……」
ニコニコと笑って問いかけるサクラに、少し戸惑いつつ答えるミツバ。その返事を聞いて、勢いつけて立ち上がるサクラ。うーんと背伸びをしていると、その様子を見ているミツバやツバキ達に気づくと、ご飯を作る気合いをいれようと手をパンっと鳴らした
「じゃあ、頑張って美味しいの作るから、ちょっと待っててね!」
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