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40. それぞれの夜を過ごして
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「サクラ。そろそろ教えて」
四人並ぶように布団の中に入っている中、話しかけたナツメ。もう少しで眠りそうだったサクラ。ゆっくりと体を動かして、一番端にいるナツメに届くように少し声を大きく返事をした
「教えてって何を?」
「ミツバが本や私達のこと忘れた理由。サクラのことさえ忘れたなんて……何をしたの?」
ナツメもサクラの方に向いて問いかけると、二人の間にいるユリとツバキも、ナツメの話に合わせるように頷いている
「アルノさんが、なにかしたの?どうして……」
ツバキが不安そうに聞くと、不機嫌そうな顔で、三人から背を向けた
「教えない!絶対教えない!」
「サクラ!やっぱりなにかあったんでしょ?」
叫ぶサクラに、同じく叫んで問いただすナツメ。二人の声に、少し怯えたユリとツバキが、お互いの手をぎゅっとつかんで、様子をうかがっている
「……教えないから」
と、サクラがポツリ呟いた言葉を聞いたナツメが少し怒った表情でサクラに手を伸ばす。肩をつかまれ少し揺らされても、ナツメ達の方に振り向かず体は横に向けたまま
「……おやすみなさい」
と、サクラが小声で言うと、肩をつかんでいた手を離したナツメ。まだ怒った表情のまま、ベッドの端の方へと戻っていく
「本当、可愛くない……。ユリ、ツバキ。寝るよ」
サクラに背を向けながら、ユリとツバキに言うと、ゆっくりと頷く二人。サクラとナツメをキョロキョロと何度か見て、二人一緒に布団の中に潜った
「二人とも、おやすみ」
静かになった部屋にユリの言葉が響く。寝たふりをしているサクラがユリの声を聞いて、うっすらと目を開け、窓から見える月を見た
「……ふぅ」
サクラ達が眠る少し前、お風呂上がりのミツバが、部屋で一人のんびりと過ごしていた。サヤカとマホに連絡を終えると携帯を机に置いて、うーんと背伸びをして、はぁ。と大きくため息ついた
「またケーキ貰ってって言っても、サクラさんの携帯の番号聞くの忘れてたからなぁ」
と、一人言を言いながら携帯の側にあった本を取って、ページをめくる。一ページしかなかった本も、いつのまにか数ページ文字が書かれていた
「少し文字が増えてる」
そっと、文字に触れてみるミツバ。だが、特に何も起こらず、
「読めないのに書かれてるって変な感じ」
はぁ。とまたため息ついていると、コンコンと誰かが扉を叩いた音が響いた
「お姉ちゃん、いる?」
とミツバに声をかけながらホノカが部屋の扉を開けた
「いるけど、なに?」
本を閉じながら、扉の方に振り返ると、機嫌の良さそうなホノカが、部屋の中に入ってきた
「サクラさんに、今度はチョコのケーキ作ってもらってー」
「もう。そんなワガママ……」
ホノカのお願いに、困ったように笑っていると、机に置かれた本を見つけたホノカが指差した
「あれ?お姉ちゃん、その本、無くしたんじゃなかったっけ?あったの?」
「ホノカ、この本見たことあるの?」
「うん、前にも見たよ。それより、ケーキのお願い頼んだからね!」
と、お願いを言い終えてると、ミツバに手を振りバタバタと扉を開けっぱなしにして出ていったホノカ。その開いた扉を見て、はぁ。とまたため息つきながら扉を閉めると、机に戻らず、ベッドに入ってまだ眠くないけれど、無理矢理目をつぶって寝たふりをした
「寝よ。明日も、大変そうだな……」
四人並ぶように布団の中に入っている中、話しかけたナツメ。もう少しで眠りそうだったサクラ。ゆっくりと体を動かして、一番端にいるナツメに届くように少し声を大きく返事をした
「教えてって何を?」
「ミツバが本や私達のこと忘れた理由。サクラのことさえ忘れたなんて……何をしたの?」
ナツメもサクラの方に向いて問いかけると、二人の間にいるユリとツバキも、ナツメの話に合わせるように頷いている
「アルノさんが、なにかしたの?どうして……」
ツバキが不安そうに聞くと、不機嫌そうな顔で、三人から背を向けた
「教えない!絶対教えない!」
「サクラ!やっぱりなにかあったんでしょ?」
叫ぶサクラに、同じく叫んで問いただすナツメ。二人の声に、少し怯えたユリとツバキが、お互いの手をぎゅっとつかんで、様子をうかがっている
「……教えないから」
と、サクラがポツリ呟いた言葉を聞いたナツメが少し怒った表情でサクラに手を伸ばす。肩をつかまれ少し揺らされても、ナツメ達の方に振り向かず体は横に向けたまま
「……おやすみなさい」
と、サクラが小声で言うと、肩をつかんでいた手を離したナツメ。まだ怒った表情のまま、ベッドの端の方へと戻っていく
「本当、可愛くない……。ユリ、ツバキ。寝るよ」
サクラに背を向けながら、ユリとツバキに言うと、ゆっくりと頷く二人。サクラとナツメをキョロキョロと何度か見て、二人一緒に布団の中に潜った
「二人とも、おやすみ」
静かになった部屋にユリの言葉が響く。寝たふりをしているサクラがユリの声を聞いて、うっすらと目を開け、窓から見える月を見た
「……ふぅ」
サクラ達が眠る少し前、お風呂上がりのミツバが、部屋で一人のんびりと過ごしていた。サヤカとマホに連絡を終えると携帯を机に置いて、うーんと背伸びをして、はぁ。と大きくため息ついた
「またケーキ貰ってって言っても、サクラさんの携帯の番号聞くの忘れてたからなぁ」
と、一人言を言いながら携帯の側にあった本を取って、ページをめくる。一ページしかなかった本も、いつのまにか数ページ文字が書かれていた
「少し文字が増えてる」
そっと、文字に触れてみるミツバ。だが、特に何も起こらず、
「読めないのに書かれてるって変な感じ」
はぁ。とまたため息ついていると、コンコンと誰かが扉を叩いた音が響いた
「お姉ちゃん、いる?」
とミツバに声をかけながらホノカが部屋の扉を開けた
「いるけど、なに?」
本を閉じながら、扉の方に振り返ると、機嫌の良さそうなホノカが、部屋の中に入ってきた
「サクラさんに、今度はチョコのケーキ作ってもらってー」
「もう。そんなワガママ……」
ホノカのお願いに、困ったように笑っていると、机に置かれた本を見つけたホノカが指差した
「あれ?お姉ちゃん、その本、無くしたんじゃなかったっけ?あったの?」
「ホノカ、この本見たことあるの?」
「うん、前にも見たよ。それより、ケーキのお願い頼んだからね!」
と、お願いを言い終えてると、ミツバに手を振りバタバタと扉を開けっぱなしにして出ていったホノカ。その開いた扉を見て、はぁ。とまたため息つきながら扉を閉めると、机に戻らず、ベッドに入ってまだ眠くないけれど、無理矢理目をつぶって寝たふりをした
「寝よ。明日も、大変そうだな……」
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