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58. 聞き慣れた声がする方へ
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「本を消すなんて、そんなこと……」
「なんで消すの?これは、アルノさんが大切にしている本だよ!サクラだってこの本をずっと守ってくんでしょ?」
「そうだよ!消すなんて無理だよ。アルノさんだって怒るよ!」
サクラの話に驚き呆れるナツメと声を上げるユリとツバキ。二人の言葉を聞いて、サクラが少し不機嫌そうに三人から目を背けた
「お母さんは関係ないから……」
と、呟きながらミツバに目を向けたサクラ。ミツバと目が合い、不機嫌そうな顔からクスッと笑い、無理矢理笑顔に戻ってく
「サクラさん……」
「サクラって呼んでくれなかったね。でも、もういいや」
ちょっと寂しそうな声でサクラが微笑み、ゆっくりとミツバに近づいていくサクラと、ゆっくりと離れていくミツバ
「サクラ!待って!」
二人の様子に慌てて駆け寄ろうとするナツメ達。だが、体が息苦しさから体が動かずにいると、突然ナツメ達の真上から楽しそうな声が聞こえてきた
「あらあら、みんなこんなところにいたのね」
その声がする方にナツメ達だけでなく、足を止めサクラもミツバも声がする方に目を向けると、ゆっくりとアルノが空から降りてきた
「女の子達が、こんな森の中にいたら危ないじゃないの。本を持っているからって、あまり無茶しちゃダメよ」
と、地面に着いてサクラ達の姿を見なから、ニコニコと笑って注意するアルノ。予想外のアルノの登場にサクラ達みんなが呆然としている
「アルノさん……」
「お母さん……なんで……」
恐る恐る声をかけるナツメとサクラに、アルノがニコッと微笑む
「サクラが少し悩んでそうだなって思ってね」
アルノにそう言われて、少しうつ向いてしまったサクラ。そんなサクラをアルノはただ笑って見ているだけで、近づくことなく様子を見ている
「お母さん……でも、私は……」
と、か細い声で呟くと、サクラの周りに浮かぶ本達が勢いよくページがめくられる音と共に、ふわふわと動きはじめだした。本と共にゆっくりとサクラがミツバに近づいていく
「サクラ!待って!」
大声でナツメがサクラを呼び止める。名前を呼ばれて少し振り向き足を止めたサクラ。無言でナツメ達を見ていると、サクラの前で座っていたはずのミツバが、ゆっくりと立ち上がりサクラを見つめポツリと呟いた
「そうだった。私は、サクラと一緒に願いを叶えるために本を書くって決めたんだった……」
「なんで消すの?これは、アルノさんが大切にしている本だよ!サクラだってこの本をずっと守ってくんでしょ?」
「そうだよ!消すなんて無理だよ。アルノさんだって怒るよ!」
サクラの話に驚き呆れるナツメと声を上げるユリとツバキ。二人の言葉を聞いて、サクラが少し不機嫌そうに三人から目を背けた
「お母さんは関係ないから……」
と、呟きながらミツバに目を向けたサクラ。ミツバと目が合い、不機嫌そうな顔からクスッと笑い、無理矢理笑顔に戻ってく
「サクラさん……」
「サクラって呼んでくれなかったね。でも、もういいや」
ちょっと寂しそうな声でサクラが微笑み、ゆっくりとミツバに近づいていくサクラと、ゆっくりと離れていくミツバ
「サクラ!待って!」
二人の様子に慌てて駆け寄ろうとするナツメ達。だが、体が息苦しさから体が動かずにいると、突然ナツメ達の真上から楽しそうな声が聞こえてきた
「あらあら、みんなこんなところにいたのね」
その声がする方にナツメ達だけでなく、足を止めサクラもミツバも声がする方に目を向けると、ゆっくりとアルノが空から降りてきた
「女の子達が、こんな森の中にいたら危ないじゃないの。本を持っているからって、あまり無茶しちゃダメよ」
と、地面に着いてサクラ達の姿を見なから、ニコニコと笑って注意するアルノ。予想外のアルノの登場にサクラ達みんなが呆然としている
「アルノさん……」
「お母さん……なんで……」
恐る恐る声をかけるナツメとサクラに、アルノがニコッと微笑む
「サクラが少し悩んでそうだなって思ってね」
アルノにそう言われて、少しうつ向いてしまったサクラ。そんなサクラをアルノはただ笑って見ているだけで、近づくことなく様子を見ている
「お母さん……でも、私は……」
と、か細い声で呟くと、サクラの周りに浮かぶ本達が勢いよくページがめくられる音と共に、ふわふわと動きはじめだした。本と共にゆっくりとサクラがミツバに近づいていく
「サクラ!待って!」
大声でナツメがサクラを呼び止める。名前を呼ばれて少し振り向き足を止めたサクラ。無言でナツメ達を見ていると、サクラの前で座っていたはずのミツバが、ゆっくりと立ち上がりサクラを見つめポツリと呟いた
「そうだった。私は、サクラと一緒に願いを叶えるために本を書くって決めたんだった……」
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