アリアノート

シャオえる

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48. 例えば私が

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「それはダメだ。容認できない」
 お城の魔術室で、アリアの家の木に止まっているフクロウから見るアリアの様子を見ていたユーノが少し言葉強めにクリアに返事をした。その声に言い返そうとしていたクリアの言葉が止まった
「一緒に住むにしても、アリアの友達の魔力がとても弱い。アリアに使う結界にきっと耐えられない」
「それなら、私達が魔力の補助をすれば……」
 返事の途中、クリアの言葉を遮るようにユーノが首を横に振った
「じゃあ私がアリアと住めば……」
「君が今、無理やりアリアと住むとしたら、今度はアクアが一人になるかもしれないよ」
 そうユーノが言うと、何も言い返せず黙り込んでしまったクリア。二人の会話を側で聞いていた魔術師達も哀しげにアリアとミオを見た






「ふう、これでよし」
 その頃、家に着いたアリアは、荷物をまとめ入れた鞄を重そうにドスンと音をたてて床に置くと、休憩のため、キッチンでお茶を淹れていたミオがアリアの所に来た
「アリア、お茶の用意できたから、少し休もう」
「そうだね、ありがとう」
 リビングにあるテーブルに置かれたお茶とお菓子を囲み、ふう。と一息をつく二人。アリアの家の外で忙しそうに荷物をまとめたり話をしたりしている警備の人達を見ながらお喋りをしていると、警備の一人が家の中に入ってきた
「荷物は我々、術師が移動させます。アリアさんは馬車を手配したので、それで来てください」
「アリア、馬車だって。すごいね……」
「いえ、後でミオの飛行術で一緒に向かいます。馬車の手配は要らないです」
「そうですか、ではお二人とも、のちほど……」
 馬車に乗れると思いテンションが少し上がったミオを落ち込ませるように言ったアリアの返事を聞いて、警備の人がペコリと頭を下げ家を出た。バタンと玄関の扉が閉じると、ミオが残念そうにため息をついた

「そういえば、アリアの家が古いっていってたけど……」
 と、お菓子を食べようとしていたアリアを止めるようにミオが呟くと、キョロキョロと周りを見渡しながら続きを話はじめた
「この家って、私の家より後に建てたのに古いわけないと思うけど……」
「そうなの?それは知らなかったな。確かに新しそうだもんね」
 少し驚きつつ返事をしながらお茶を飲み、ミオと同じくリビングの中を見渡していると、突然ミオに後ろからぎゅっと抱きしめられ、持っていたお茶を溢しそうになった
「私、毎日アリアに会いに行くし、泊まりにも行くから」
「えー、それだと今とあまり変わらないね」
 ミオの話にフフッと笑うアリア。その言葉にミオも一緒にフフッと笑う
「そうだね、でもアリアからはあんまり……」
 話の途中、アリアを強く抱きしめたミオ。ぎゅっと腕も一緒につかまれつつ、持っていたお茶をゆっくりとテーブルに置くと、ミオの顔を見ないように少しうつ向いた
「そうだね、私が魔術が使えたら、ミオにすぐに会いに行けるのにね」
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