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24. 私の魔力は誰かのために
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「どうにかノエルを……」
ガサゴソと役員室で電気もつけず暗闇の中、一人何かを探しているミコト。テーブルを倒し本も床に投げ捨てながら必死に探し続けている
「どこかに資料があるはず……」
「ありませんよ、こんな場所に資料を置いたら他校の生徒に読まれてしまいますからね」
コンコンと役員室の扉を叩く音と共に聞こえてきた声に、驚きながら振り向くと、役員室の散らかりぶりを見てクリスが困ったようにふぅ。とため息をついていた
「ミコトさん、ノエルさんは……」
と、問いかけつつ床に散らばる本を避け近づいていくクリスに、ミコトがゆっくりと首を横に振ると、クリスが一冊の本をミコトに見せた
「これ……!」
その本を見るなり驚き声を失うミコトに、クリスがクスッと笑って頷く
「レプリカです。なので、魔力は一切なく失敗すれば……」
「ありがとうございます!」
と、クリスが話している途中、本を受け取りペコリと頭を下げ、バタバタと大急ぎで役員室を走り去っていった
「ねーってば!ミコト、聞いてる?」
ナギに何度も頬をペシペシと軽く叩かれて、ハッと我に返ったミコト。慌てて辺りを見渡すと休憩がてらに寄っていたカフェの店内とノエル達が心配そうな顔が目に入って更に慌ててうろたえる
「えっと、ゴメン、何?」
「もー……。話聞いてよ」
ミコトの返事を聞いたナギも不機嫌そうに返事をすると、ミコトの隣にいたノエルが不安そうに話しかけた
「あの、大丈夫?」
「うん、ゴメンね、ボーッとしてた」
ノエルにエヘヘと笑って返事をしていると、カフェの外が騒がしいのに気づいたノエルが窓を見た
「なんだか騒がしいような……」
外を見たままそう呟いたノエルの言葉を聞いて、ミコト達も外を見ると、カフェの近くにいた人達が、不安そうに空を見上げ指差していた。それに気づいたナギとノアが突然立ち上がり、一緒にカフェから出ていった
「モカは行かないの?」
「うん、私はあまり興味ないし、二人が心配だからね」
と、ミコトに返事をしながら紅茶を飲みニコッと微笑むモカの言葉を聞いて、ミコトもまたエヘヘと笑って、食べかけのケーキを食べはじめた
「そっか、じゃあモカに甘えて、もうちょっと食べよ」
「食べ過ぎたら飛びづらくなるよ」
「その時は、モナカに頼むから大丈夫」
またエヘヘと笑って最後の一口を頬張ると、モカもクスッと笑ってまた紅茶を飲んだ
「どうしたの?」
「なんかちょっと懐かしいなって思って……。なんでかな?」
二人の会話をじーっと見ていたノエルに気づいたミコトが話しかけるとちょっと不思議そうな様子で答えると、モカがそれを聞いて頷いた
「前まではこうして、毎日のように三人いたからね」
「……そっか」
モカの言葉を聞いてノエルもニコッと微笑み、まだ少し残っていたケーキを頬張った
「ナギ、少し進むの早い。無駄な魔力を消耗する」
ノエル達と別れた後、空を飛び移動をしているナギにノアが注意をすると、ビタッと突然進むのを止め空に浮かんだまま立ち止まった
「ノエル、あまり変わってなかった……」
と、うつ向きながら呟いたナギの言葉を聞いて、ノアも立ち止まると、ナギの隣に移動して頭にポンッと手を置いた
「そうだね、今は良いことか悪いことかは分からないけど……」
そうノアが少し不安げに話していると、進もうとしてしていた方から、ドンッという物音と共に大勢の人影が、二人に向かって飛んでくるのが見えて、ノアがふぅ。と深呼吸をしてナギの手をぎゅっとつかんだ
「行くよ。ノエルの心配する暇はないんだから、私達の未来を掴むために急がないと」
ガサゴソと役員室で電気もつけず暗闇の中、一人何かを探しているミコト。テーブルを倒し本も床に投げ捨てながら必死に探し続けている
「どこかに資料があるはず……」
「ありませんよ、こんな場所に資料を置いたら他校の生徒に読まれてしまいますからね」
コンコンと役員室の扉を叩く音と共に聞こえてきた声に、驚きながら振り向くと、役員室の散らかりぶりを見てクリスが困ったようにふぅ。とため息をついていた
「ミコトさん、ノエルさんは……」
と、問いかけつつ床に散らばる本を避け近づいていくクリスに、ミコトがゆっくりと首を横に振ると、クリスが一冊の本をミコトに見せた
「これ……!」
その本を見るなり驚き声を失うミコトに、クリスがクスッと笑って頷く
「レプリカです。なので、魔力は一切なく失敗すれば……」
「ありがとうございます!」
と、クリスが話している途中、本を受け取りペコリと頭を下げ、バタバタと大急ぎで役員室を走り去っていった
「ねーってば!ミコト、聞いてる?」
ナギに何度も頬をペシペシと軽く叩かれて、ハッと我に返ったミコト。慌てて辺りを見渡すと休憩がてらに寄っていたカフェの店内とノエル達が心配そうな顔が目に入って更に慌ててうろたえる
「えっと、ゴメン、何?」
「もー……。話聞いてよ」
ミコトの返事を聞いたナギも不機嫌そうに返事をすると、ミコトの隣にいたノエルが不安そうに話しかけた
「あの、大丈夫?」
「うん、ゴメンね、ボーッとしてた」
ノエルにエヘヘと笑って返事をしていると、カフェの外が騒がしいのに気づいたノエルが窓を見た
「なんだか騒がしいような……」
外を見たままそう呟いたノエルの言葉を聞いて、ミコト達も外を見ると、カフェの近くにいた人達が、不安そうに空を見上げ指差していた。それに気づいたナギとノアが突然立ち上がり、一緒にカフェから出ていった
「モカは行かないの?」
「うん、私はあまり興味ないし、二人が心配だからね」
と、ミコトに返事をしながら紅茶を飲みニコッと微笑むモカの言葉を聞いて、ミコトもまたエヘヘと笑って、食べかけのケーキを食べはじめた
「そっか、じゃあモカに甘えて、もうちょっと食べよ」
「食べ過ぎたら飛びづらくなるよ」
「その時は、モナカに頼むから大丈夫」
またエヘヘと笑って最後の一口を頬張ると、モカもクスッと笑ってまた紅茶を飲んだ
「どうしたの?」
「なんかちょっと懐かしいなって思って……。なんでかな?」
二人の会話をじーっと見ていたノエルに気づいたミコトが話しかけるとちょっと不思議そうな様子で答えると、モカがそれを聞いて頷いた
「前まではこうして、毎日のように三人いたからね」
「……そっか」
モカの言葉を聞いてノエルもニコッと微笑み、まだ少し残っていたケーキを頬張った
「ナギ、少し進むの早い。無駄な魔力を消耗する」
ノエル達と別れた後、空を飛び移動をしているナギにノアが注意をすると、ビタッと突然進むのを止め空に浮かんだまま立ち止まった
「ノエル、あまり変わってなかった……」
と、うつ向きながら呟いたナギの言葉を聞いて、ノアも立ち止まると、ナギの隣に移動して頭にポンッと手を置いた
「そうだね、今は良いことか悪いことかは分からないけど……」
そうノアが少し不安げに話していると、進もうとしてしていた方から、ドンッという物音と共に大勢の人影が、二人に向かって飛んでくるのが見えて、ノアがふぅ。と深呼吸をしてナギの手をぎゅっとつかんだ
「行くよ。ノエルの心配する暇はないんだから、私達の未来を掴むために急がないと」
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