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15. 音も立てずに去る人達
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「あれ?玄関どこだっけ?」
またガサガサと木々をかき分け、屋敷の周りを歩き続けるツムギ達。歩いてきた所を戻っているはずなのに、見つからない玄関に、少しずつ不安になっていく
「ずっと歩いてるのに、なんで見つからないの?」
「ツムギ、もう帰ろう。もうすぐ夕暮れだよ」
「もう、クレープ食べに行けないね」
歩き疲れているナオとカホが、ツムギの大分後ろを歩いて後を追っている
「えー。まだ大丈夫だよ。ララ、玄関教えてよー」
と、肩に乗っているララに聞いても、プイッとそっぽ向いて答えない
「もー。なんで……」
ツムギの困った声を聞いて、ルトがララの頭をぺちんと叩いた。すると、ララが反撃するようにルトの頬を引っ張って喧嘩が始まった
「今日はもう帰ろう。家が分かったんだから、明日また来よう」
「そうだね。明日は休みだし」
ルトとララの喧嘩を見たナオとカホが、ため息混じりにツムギに言うと、喧嘩を止めていたツムギが、困った様子で、ナオとカホの方に振り向いた
「でも、レアス怪我してて……」
「会えないんだもん。仕方ないじゃん。ララもいるから、多分大丈夫だよ」
「それに、ララもルトも疲れてるし、ナツメとココもテストで疲れてるし、帰ろう」
そう話すカホの腕には、疲れた顔のココ。それを見たツムギ。まだララと喧嘩中のルトをぎゅっと抱きしめ、少しうつ向きながら頷いた
「うん……。そうだね。帰って、明日またここに来よう」
「この本には載ってないか……」
ツムギが降ろして持ってきた分厚い本の最後のページを読み終えて、パタンと本を閉じたレアス。はぁ。とため息ついて本があった本棚を見上げた
「これ以上の魔術は、私とララには……」
「だから、言ったはずだよ。君にはまだ無理だって」
ツムギとは違う、ため息混じりに聞こえてきた声に、驚いて振り向くと、リンがメルガと一緒に近づいてきていた
「学園に戻って、魔術をもう少し鍛え治して行うんだね。今ならお咎めなしで戻れるが、どうする?」
リンの問いかけに、グッと歯を食い縛るレアス。目を背け、側にある本に目を向けた
「テストも、あの子達が頑張ってくれたお陰で君は、受けずに合格となったわけだし」
「帰りません。だから、ララもあの子と一緒に居させてるんです」
レアスがそう言い返すと、二人に沈黙が流れだす。すると、メルガがリンの隣に現れて、リンの頬に擦り寄り甘えだした。そんなメルガとリンを見て見ぬふりをしたレアスに気づいたリンがまた一つ、はぁ。とため息ついた
「メルガも帰りたいみたいだし、そろそろ学園に帰りたくたい理由を聞かせてもらおうか」
またガサガサと木々をかき分け、屋敷の周りを歩き続けるツムギ達。歩いてきた所を戻っているはずなのに、見つからない玄関に、少しずつ不安になっていく
「ずっと歩いてるのに、なんで見つからないの?」
「ツムギ、もう帰ろう。もうすぐ夕暮れだよ」
「もう、クレープ食べに行けないね」
歩き疲れているナオとカホが、ツムギの大分後ろを歩いて後を追っている
「えー。まだ大丈夫だよ。ララ、玄関教えてよー」
と、肩に乗っているララに聞いても、プイッとそっぽ向いて答えない
「もー。なんで……」
ツムギの困った声を聞いて、ルトがララの頭をぺちんと叩いた。すると、ララが反撃するようにルトの頬を引っ張って喧嘩が始まった
「今日はもう帰ろう。家が分かったんだから、明日また来よう」
「そうだね。明日は休みだし」
ルトとララの喧嘩を見たナオとカホが、ため息混じりにツムギに言うと、喧嘩を止めていたツムギが、困った様子で、ナオとカホの方に振り向いた
「でも、レアス怪我してて……」
「会えないんだもん。仕方ないじゃん。ララもいるから、多分大丈夫だよ」
「それに、ララもルトも疲れてるし、ナツメとココもテストで疲れてるし、帰ろう」
そう話すカホの腕には、疲れた顔のココ。それを見たツムギ。まだララと喧嘩中のルトをぎゅっと抱きしめ、少しうつ向きながら頷いた
「うん……。そうだね。帰って、明日またここに来よう」
「この本には載ってないか……」
ツムギが降ろして持ってきた分厚い本の最後のページを読み終えて、パタンと本を閉じたレアス。はぁ。とため息ついて本があった本棚を見上げた
「これ以上の魔術は、私とララには……」
「だから、言ったはずだよ。君にはまだ無理だって」
ツムギとは違う、ため息混じりに聞こえてきた声に、驚いて振り向くと、リンがメルガと一緒に近づいてきていた
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「テストも、あの子達が頑張ってくれたお陰で君は、受けずに合格となったわけだし」
「帰りません。だから、ララもあの子と一緒に居させてるんです」
レアスがそう言い返すと、二人に沈黙が流れだす。すると、メルガがリンの隣に現れて、リンの頬に擦り寄り甘えだした。そんなメルガとリンを見て見ぬふりをしたレアスに気づいたリンがまた一つ、はぁ。とため息ついた
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