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72. 帰りを嫌う雨
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「メルガ、洗うの大変……」
お風呂場でメルガの体を洗うツムギ。ルトやララとは違い、大きなメルガに悪戦苦闘しながら洗っていると、メルガがブルブルと大きく体を震わせ、体を洗っていた泡がツムギにかかった
「楽しそうね」
その様子を見ていたレアスが呆れながら声をかけると、ツムギがメルガにシャワーをかけながらエヘヘと笑って頷いた
「楽しいよー。疲れが取れるし、レアスもメルガもいるもんね」
そう返事をしているうちに、洗い終えたメルガがまたブルブルと大きく体を震わせ、あちらこちらに水を弾いて、レアスの顔にも水がついた
「ねえ、レアスはあんな所で何をしていたの?」
水を払うレアスを見て、クスッと笑いながら湯船に入るツムギ。その声を無視しているとメルガが二人の間にドボンと湯船に入って、また顔に勢いよく水がついたレアスに、またクスッと笑いながら、ちょっとずつ近づいてく
「ミナモさんからもらった本……」
「本が使えるか確認をしに言ったの。でも、使えなかった……」
「こんな怪我するほど使わなくても……」
レアスの言葉に少し戸惑いながらツムギがそう言うと無言になってしまったレアス。すると、メルガが湯船の縁にペタンと顎を置いて、ふぅ。と深呼吸をした
「少しのぼせた?そろそろ、出ようか」
メルガの様子に気づいたツムギが一緒に湯船から出て脱衣場に向かってく。レアスはまだ湯船の中でのんびりと浸かっている
「乾くかなぁ……。メルガ、我慢してね」
大きなタオルで一生懸命メルガの体を拭いて乾かすツムギ。すると、体を拭かれてご機嫌なメルガの隣をレアスが通りすぎていった
「レアス、ちゃんと乾かさないと……」
「本棚にいる。後で来て」
「えっ、うん……」
少し髪の毛を濡らしたまま、脱衣場を出ていったレアス。その様子をツムギが見入っていると、メルガがまたブルブルと体を震わせツムギに水しぶきがたくさんついた
「……はぁ」
その頃、学園の寮では、ナオが自室のベッドに携帯を放り投げ、ごロンとベットに横になっていた。部屋に遊びにきていたカホが、首をかしげながら声をかけた
「どうしたの?」
「ツムギから連絡来たけどさ。今度話するってだけで、どこにいるか聞いても連絡帰ってこないんだよね」
「私もそう。レアスと一緒だとは思うんだけどね」
ふぅ。とため息つきながら返事をしていると、ココとナツメが窓から外をジーッと見つめているのに気づいて、カホが二人を後ろからぎゅっと抱きしめた
「それより、明日は雨みたいだから、今のうちにお洗濯しちゃお」
「雨?」
「うん、どしゃ降りになるかもって」
「そうなんだ……。降る前に帰ってくるかな」
「さぁ、レアス次第だろうね」
ナオとカホも窓から外を見る。暗い空を見て、ツムギが帰って来なさそうな雰囲気に、ナオがまたはぁ。とため息ついた
「まあ一応、ルトもララもいるし、ツムギは大丈夫かな」
「そうだね、メルガも一緒にいたし」
「そうだ。その事も聞かなきゃ……」
と、ツムギの事を話していると外からポツポツと音が聞こえて、また窓を見るとさっきまで晴れていたのが一変し大粒の雨が降っていた
「……雨」
「嫌な雨、ツムギ帰ってこなさそう」
ベッドから降りてカホの隣で窓を見るナオが、機嫌の悪そうにそう言うと、ナツメがそっとナオの肩に乗って一緒に窓を見て止みそうにない雨に、ナオと一緒にはぁ。とため息ついた。それを見たカホがクスッと笑って、ナオの背中をポンッと軽く叩いた
「二人とも仕方ないよ。それより、雨降っちゃったしお洗濯は止めて、早くお風呂入って早く休も」
お風呂場でメルガの体を洗うツムギ。ルトやララとは違い、大きなメルガに悪戦苦闘しながら洗っていると、メルガがブルブルと大きく体を震わせ、体を洗っていた泡がツムギにかかった
「楽しそうね」
その様子を見ていたレアスが呆れながら声をかけると、ツムギがメルガにシャワーをかけながらエヘヘと笑って頷いた
「楽しいよー。疲れが取れるし、レアスもメルガもいるもんね」
そう返事をしているうちに、洗い終えたメルガがまたブルブルと大きく体を震わせ、あちらこちらに水を弾いて、レアスの顔にも水がついた
「ねえ、レアスはあんな所で何をしていたの?」
水を払うレアスを見て、クスッと笑いながら湯船に入るツムギ。その声を無視しているとメルガが二人の間にドボンと湯船に入って、また顔に勢いよく水がついたレアスに、またクスッと笑いながら、ちょっとずつ近づいてく
「ミナモさんからもらった本……」
「本が使えるか確認をしに言ったの。でも、使えなかった……」
「こんな怪我するほど使わなくても……」
レアスの言葉に少し戸惑いながらツムギがそう言うと無言になってしまったレアス。すると、メルガが湯船の縁にペタンと顎を置いて、ふぅ。と深呼吸をした
「少しのぼせた?そろそろ、出ようか」
メルガの様子に気づいたツムギが一緒に湯船から出て脱衣場に向かってく。レアスはまだ湯船の中でのんびりと浸かっている
「乾くかなぁ……。メルガ、我慢してね」
大きなタオルで一生懸命メルガの体を拭いて乾かすツムギ。すると、体を拭かれてご機嫌なメルガの隣をレアスが通りすぎていった
「レアス、ちゃんと乾かさないと……」
「本棚にいる。後で来て」
「えっ、うん……」
少し髪の毛を濡らしたまま、脱衣場を出ていったレアス。その様子をツムギが見入っていると、メルガがまたブルブルと体を震わせツムギに水しぶきがたくさんついた
「……はぁ」
その頃、学園の寮では、ナオが自室のベッドに携帯を放り投げ、ごロンとベットに横になっていた。部屋に遊びにきていたカホが、首をかしげながら声をかけた
「どうしたの?」
「ツムギから連絡来たけどさ。今度話するってだけで、どこにいるか聞いても連絡帰ってこないんだよね」
「私もそう。レアスと一緒だとは思うんだけどね」
ふぅ。とため息つきながら返事をしていると、ココとナツメが窓から外をジーッと見つめているのに気づいて、カホが二人を後ろからぎゅっと抱きしめた
「それより、明日は雨みたいだから、今のうちにお洗濯しちゃお」
「雨?」
「うん、どしゃ降りになるかもって」
「そうなんだ……。降る前に帰ってくるかな」
「さぁ、レアス次第だろうね」
ナオとカホも窓から外を見る。暗い空を見て、ツムギが帰って来なさそうな雰囲気に、ナオがまたはぁ。とため息ついた
「まあ一応、ルトもララもいるし、ツムギは大丈夫かな」
「そうだね、メルガも一緒にいたし」
「そうだ。その事も聞かなきゃ……」
と、ツムギの事を話していると外からポツポツと音が聞こえて、また窓を見るとさっきまで晴れていたのが一変し大粒の雨が降っていた
「……雨」
「嫌な雨、ツムギ帰ってこなさそう」
ベッドから降りてカホの隣で窓を見るナオが、機嫌の悪そうにそう言うと、ナツメがそっとナオの肩に乗って一緒に窓を見て止みそうにない雨に、ナオと一緒にはぁ。とため息ついた。それを見たカホがクスッと笑って、ナオの背中をポンッと軽く叩いた
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