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97. 例えそれが悲しいことでも
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「ララ、少し辛いだろうけど、頑張ってくれる?」
レアスの肩に乗り、一緒に本を読んでいたララに声をかけると、ふわりと浮かんでレアスの頭に乗り直すと、大きく頷いた
「レアス、私とルトも手伝うから」
「……ありがとう」
ツムギの言葉を聞いて、レアスが小さな声で答えると、ツムギがふぅ。と深呼吸をして、ルトがツムギの頭に乗った。そんなツムギとレアスの間にメルガも気合いを入れるように、大きく背伸びをした
「本棚も消えはじめている……。これなら……」
ツムギとレアスが話をしている間に、ヒカリの周りにたくさんあった本が、少しずつ消えはじめ嬉しそうに微笑んでいる
「……もうすぐか」
ヒカリや本の様子を見て、ノスカがふぅ。と一つ深呼吸をした
「本は果たして答えてくれるかな」
そう呟くと持っていた本をパタンと音を立てて閉じると、リンとミナモの横を通りヒカリの所へと歩きだした
「あら?術が……」
ヒカリの願い通りに順調に消えていたはずの本が再び現れはじめ、ヒカリの足元の魔方陣が少しずつ消えはじめた。慌てだすヒカリがふと真上に気配を感じ上を見ると、レアスが持っていた本が浮かび、本の周りにも見知らぬ魔方陣が現れていた
「あの魔術は、私の本にはない術……。誰の?」
そうヒカリが呟いている側で、レアスがふぅ。と一つ深呼吸をしていた
「さて、リンとミナモにも手伝ってもらおうか」
その頃、二人の前を少し歩いていたノスカが振り向きながら話しかけると、リンとミナモが不思議そうに首をかしげた
「何をです?」
「新たな本棚の作成だ。今のあの二人には力が足りんようだからな。ヒカリには悪いが本と本棚を、あの二人に渡さなければな」
「本棚を?しかしそれでは、ヒカリが……」
と、リンがノスカに問いかけると、持っていた本をリンに投げ渡した。本を受けとったリンが、本を開き中を見る。ミナモも横から覗き込むように本を数ページ読むと、リンと同時に、はぁ。とため息をついた
「本が戻りはじめた……。どうして?私は……」
ヒカリの周りにあった本は、ほぼ全て消えてなくなりそうになっていたはずが、急に速度を上げて増えていく本に戸惑うヒカリ。辺りを見渡しうろたえていると、突然ガバッと抱きつかれ少し足元がふらついた
「お母様が書いた本は、私が守るから消さないで!」
ヒカリに抱きついたレアスが叫ぶ。抱きつかれながら言った言葉に、更にヒカリが戸惑いだす
「でもレアス、この本は……」
「この本は、ヒカリや私達が書き守ってきた本です。例え、ここにある本に書かれていることが悲しいことでも、新たな本棚で本を書き換えればいいのです」
と、ミナモとノスカと共にヒカリの魔方陣の前まで来ていたリンがヒカリに話しかけた
「そんなこと……」
「出来ますよ。あなただって、嫌いな本は他の人に渡して管理してもらっていたでしょ?この本に書かれていることだけを見てこんな面倒な事をするなんて、あなたらしくないですよ」
「それは……」
ニコッと微笑みながら言ったリンの言葉に目を背けるヒカリ。すると、抱きしめているレアスの力が更にぎゅっと強くなった
「……あの!」
突然、ツムギの声が聞こえてきて、レアスやリン達が一斉に振り向いた。全員の視線を浴びて少しだけ後退りをした
「レアスは大丈夫です!これからは、私がレアスとララのご飯作るし、ナオとカホがいるから、学園の宿題だって大丈夫です!えっと、それから……」
ルトとララを抱きしめながら言葉に詰まり、悩みだすツムギ。その様子を見たメルガが心配そうにツムギに体を擦り寄せている。すると、レアスの温もりやツムギの言葉にヒカリがフフッと微笑みレアスをそっと抱きしめた
「……そう。ツムギちゃんとレアスがここまで仲良くなるなんて、本には書いてなかったけれど、素敵ね。ありがとう」
レアスの肩に乗り、一緒に本を読んでいたララに声をかけると、ふわりと浮かんでレアスの頭に乗り直すと、大きく頷いた
「レアス、私とルトも手伝うから」
「……ありがとう」
ツムギの言葉を聞いて、レアスが小さな声で答えると、ツムギがふぅ。と深呼吸をして、ルトがツムギの頭に乗った。そんなツムギとレアスの間にメルガも気合いを入れるように、大きく背伸びをした
「本棚も消えはじめている……。これなら……」
ツムギとレアスが話をしている間に、ヒカリの周りにたくさんあった本が、少しずつ消えはじめ嬉しそうに微笑んでいる
「……もうすぐか」
ヒカリや本の様子を見て、ノスカがふぅ。と一つ深呼吸をした
「本は果たして答えてくれるかな」
そう呟くと持っていた本をパタンと音を立てて閉じると、リンとミナモの横を通りヒカリの所へと歩きだした
「あら?術が……」
ヒカリの願い通りに順調に消えていたはずの本が再び現れはじめ、ヒカリの足元の魔方陣が少しずつ消えはじめた。慌てだすヒカリがふと真上に気配を感じ上を見ると、レアスが持っていた本が浮かび、本の周りにも見知らぬ魔方陣が現れていた
「あの魔術は、私の本にはない術……。誰の?」
そうヒカリが呟いている側で、レアスがふぅ。と一つ深呼吸をしていた
「さて、リンとミナモにも手伝ってもらおうか」
その頃、二人の前を少し歩いていたノスカが振り向きながら話しかけると、リンとミナモが不思議そうに首をかしげた
「何をです?」
「新たな本棚の作成だ。今のあの二人には力が足りんようだからな。ヒカリには悪いが本と本棚を、あの二人に渡さなければな」
「本棚を?しかしそれでは、ヒカリが……」
と、リンがノスカに問いかけると、持っていた本をリンに投げ渡した。本を受けとったリンが、本を開き中を見る。ミナモも横から覗き込むように本を数ページ読むと、リンと同時に、はぁ。とため息をついた
「本が戻りはじめた……。どうして?私は……」
ヒカリの周りにあった本は、ほぼ全て消えてなくなりそうになっていたはずが、急に速度を上げて増えていく本に戸惑うヒカリ。辺りを見渡しうろたえていると、突然ガバッと抱きつかれ少し足元がふらついた
「お母様が書いた本は、私が守るから消さないで!」
ヒカリに抱きついたレアスが叫ぶ。抱きつかれながら言った言葉に、更にヒカリが戸惑いだす
「でもレアス、この本は……」
「この本は、ヒカリや私達が書き守ってきた本です。例え、ここにある本に書かれていることが悲しいことでも、新たな本棚で本を書き換えればいいのです」
と、ミナモとノスカと共にヒカリの魔方陣の前まで来ていたリンがヒカリに話しかけた
「そんなこと……」
「出来ますよ。あなただって、嫌いな本は他の人に渡して管理してもらっていたでしょ?この本に書かれていることだけを見てこんな面倒な事をするなんて、あなたらしくないですよ」
「それは……」
ニコッと微笑みながら言ったリンの言葉に目を背けるヒカリ。すると、抱きしめているレアスの力が更にぎゅっと強くなった
「……あの!」
突然、ツムギの声が聞こえてきて、レアスやリン達が一斉に振り向いた。全員の視線を浴びて少しだけ後退りをした
「レアスは大丈夫です!これからは、私がレアスとララのご飯作るし、ナオとカホがいるから、学園の宿題だって大丈夫です!えっと、それから……」
ルトとララを抱きしめながら言葉に詰まり、悩みだすツムギ。その様子を見たメルガが心配そうにツムギに体を擦り寄せている。すると、レアスの温もりやツムギの言葉にヒカリがフフッと微笑みレアスをそっと抱きしめた
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