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第194話 ポッポっていったら西部警察
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俺は今王都にある賢者の学院に来ている。
ここにはオッティ、カレン、サイノスといった見知ったメンバーもいる。
その他には国から派遣されてきた技官や、名前も知らない賢者の学院の学者達がいる。
小さな会議室に10人程が集まっているのだ。
会議室には黒板があり、それに向かう形で長机が置かれている。
俺達は長机に据えられた椅子に座り、黒板の脇に立つ技官の司会で会議が進む。
技官は中年の男で、神経質そうな顔をしており、常に眉間にシワがよっている。
体型がほっそりしているのも、性格が関係してそうな気がするぞ。
中間管理職でストレスの多い係長といったイメージだな。
それで、何故ここにこのメンバーが集まっているのかというと、国家プロジェクトの始動だからである。
「全国に鉄道網を敷いて、物流を活性化させたいので、ご協力をお願いしたい」
技官がメンバーに頭を下げる。
彼の口から出た説明では、沿岸部の海産物は日保ちしないので、今までは干物に加工したものが少量だけ内陸部に出回っていただけで、殆どは沿岸部で消費されていたのだという。
そのため、漁業では生活が苦しいという世帯が多いのだそうだ。
今回のプロジェクトが成功すれば、冷蔵設備のある鉄道で、生の海産物を腐らせずに王都等の消費地に供給出来るようになると目論んでいる。
沿岸部経済の底上げ狙いなんだとか。
まあ、それは建前だな。
鉄道なんてものは、如何に効率よく軍隊を動かせるかが目的だ。
勿論、関東のわたらせ渓谷鐵道、両毛線、八高線のように、足尾銅山の銅を輸送する目的で敷設された鉄道もあるだろう。
たが、前世の歴史を見ても、長距離鉄道は軍事目的だろう。
そもそも、沿岸部の経済のテコ入れならば、こんな規模のプロジェクトで資金を投入する必要はない。
護岸工事のような公共事業を行えばよいのだ。
そうですよね、ケインズ先生。
あ、ここにはケインズ先生はいないんだった。
アダム・スミスもいないし、経済学っていう学問も無いな。
メンバーの役割を見ると、取りまとめ役の技官、蒸気機関の専門家として、オッティと賢者の学院の学者、冷蔵設備の専門家としても学院から人が来ている。
カレンとサイノスは蒸気機関車に付与魔法やらゴーレムを搭載するから必要なんだとか。
その他にはドワーフの偉い人。
これは鉄道に使う鉄の生産や、蒸気機関車、レールの製造に携わるから出席してもらっている。
商業ギルドからも、商人の意見を聞くために、それなりに偉い人が出席している。
さて、ここで俺は何をすればよいのだろうか。
「アルトには温度計の校正をお願いしたいわね」
カレンが俺の心を読み取ったのか、仕事を振ってきた。
各種センサーがないので、俺のスキルで校正したものを設置したいのだという。
例えば温度計。
水銀の温度計を作り、そこに目盛りを刻む。
これは閾値であり、蒸気機関車の水温や、冷蔵設備の温度を管理して、閾値から飛び出したら警告音を出すようにしたいのだとか。
その他にもレールの幅や長さの管理やら、鉄道が通る橋の品質管理。
極めつけは、トンネル発破用の爆薬製造要員だ。
ダイナマイトの代わりに、ピクリン酸を使用する。
まあ、第一期工事は王都と沿岸部を結ぶ路線のため、険しい山がないので、トンネルを作る必要は無いみたいだが。
「それにしても、俺は鉄道の品質管理なんてしたこと無いぞ」
隣に座るオッティに小声で耳打ちする。
「その辺はなんとかなるんじゃないかな。統一規格は俺たちで好きに設定できるから」
オッティは呑気に構えている。
しかし、JIS規格では、鉄道の規格はかなり多く、細かく設定されていたぞ。
用語の解説から始まり、犬釘やらレールやら警報器やら。
廃止になったものも多いが、多分時代の変遷と共に必要なくなったはずなので、文明レベルの低いここでは有用なはずだ。
用語ひとつとっても、最初にきっちりとしておくべきかな。
貨物車、貨車、荷物車と全て意味が違う。
用語の定義が曖昧だと、思わぬところで勘違いが起こり、それが重大事故につながる事もある。
こればっかりは、事故を教訓に対策するしかないだろうな。
前世から鉄道の知識を持ってこられたら違うのだろうけど。
そうだ、蒸気機関車の設計ってどうするんだろう?
俺はそんな疑問を誰に聞くとではなく口にした。
「なんでも、鉄道員ってジョブが見つかったらしいぞ」
オッティが教えてくれた。
国家機密だけどねと付け加えて。
なんだよその北海道のローカル線を舞台にした映画みたいなジョブは。
つーか、それって駅員であって、鉄道作るのとは関係ないだろうと突っ込みたかった。
国家機密なので我慢しておくけど。
昔の蒸気機関車なんて、電子部品がないから、なんとかなるのかもしれないな。
そのうち電子部品製造とか、半導体製造のスキルを持った奴が出てくるかもしれない。
そのときはどんな品質管理管理をしたらいいのだろうか。
ここにはオッティ、カレン、サイノスといった見知ったメンバーもいる。
その他には国から派遣されてきた技官や、名前も知らない賢者の学院の学者達がいる。
小さな会議室に10人程が集まっているのだ。
会議室には黒板があり、それに向かう形で長机が置かれている。
俺達は長机に据えられた椅子に座り、黒板の脇に立つ技官の司会で会議が進む。
技官は中年の男で、神経質そうな顔をしており、常に眉間にシワがよっている。
体型がほっそりしているのも、性格が関係してそうな気がするぞ。
中間管理職でストレスの多い係長といったイメージだな。
それで、何故ここにこのメンバーが集まっているのかというと、国家プロジェクトの始動だからである。
「全国に鉄道網を敷いて、物流を活性化させたいので、ご協力をお願いしたい」
技官がメンバーに頭を下げる。
彼の口から出た説明では、沿岸部の海産物は日保ちしないので、今までは干物に加工したものが少量だけ内陸部に出回っていただけで、殆どは沿岸部で消費されていたのだという。
そのため、漁業では生活が苦しいという世帯が多いのだそうだ。
今回のプロジェクトが成功すれば、冷蔵設備のある鉄道で、生の海産物を腐らせずに王都等の消費地に供給出来るようになると目論んでいる。
沿岸部経済の底上げ狙いなんだとか。
まあ、それは建前だな。
鉄道なんてものは、如何に効率よく軍隊を動かせるかが目的だ。
勿論、関東のわたらせ渓谷鐵道、両毛線、八高線のように、足尾銅山の銅を輸送する目的で敷設された鉄道もあるだろう。
たが、前世の歴史を見ても、長距離鉄道は軍事目的だろう。
そもそも、沿岸部の経済のテコ入れならば、こんな規模のプロジェクトで資金を投入する必要はない。
護岸工事のような公共事業を行えばよいのだ。
そうですよね、ケインズ先生。
あ、ここにはケインズ先生はいないんだった。
アダム・スミスもいないし、経済学っていう学問も無いな。
メンバーの役割を見ると、取りまとめ役の技官、蒸気機関の専門家として、オッティと賢者の学院の学者、冷蔵設備の専門家としても学院から人が来ている。
カレンとサイノスは蒸気機関車に付与魔法やらゴーレムを搭載するから必要なんだとか。
その他にはドワーフの偉い人。
これは鉄道に使う鉄の生産や、蒸気機関車、レールの製造に携わるから出席してもらっている。
商業ギルドからも、商人の意見を聞くために、それなりに偉い人が出席している。
さて、ここで俺は何をすればよいのだろうか。
「アルトには温度計の校正をお願いしたいわね」
カレンが俺の心を読み取ったのか、仕事を振ってきた。
各種センサーがないので、俺のスキルで校正したものを設置したいのだという。
例えば温度計。
水銀の温度計を作り、そこに目盛りを刻む。
これは閾値であり、蒸気機関車の水温や、冷蔵設備の温度を管理して、閾値から飛び出したら警告音を出すようにしたいのだとか。
その他にもレールの幅や長さの管理やら、鉄道が通る橋の品質管理。
極めつけは、トンネル発破用の爆薬製造要員だ。
ダイナマイトの代わりに、ピクリン酸を使用する。
まあ、第一期工事は王都と沿岸部を結ぶ路線のため、険しい山がないので、トンネルを作る必要は無いみたいだが。
「それにしても、俺は鉄道の品質管理なんてしたこと無いぞ」
隣に座るオッティに小声で耳打ちする。
「その辺はなんとかなるんじゃないかな。統一規格は俺たちで好きに設定できるから」
オッティは呑気に構えている。
しかし、JIS規格では、鉄道の規格はかなり多く、細かく設定されていたぞ。
用語の解説から始まり、犬釘やらレールやら警報器やら。
廃止になったものも多いが、多分時代の変遷と共に必要なくなったはずなので、文明レベルの低いここでは有用なはずだ。
用語ひとつとっても、最初にきっちりとしておくべきかな。
貨物車、貨車、荷物車と全て意味が違う。
用語の定義が曖昧だと、思わぬところで勘違いが起こり、それが重大事故につながる事もある。
こればっかりは、事故を教訓に対策するしかないだろうな。
前世から鉄道の知識を持ってこられたら違うのだろうけど。
そうだ、蒸気機関車の設計ってどうするんだろう?
俺はそんな疑問を誰に聞くとではなく口にした。
「なんでも、鉄道員ってジョブが見つかったらしいぞ」
オッティが教えてくれた。
国家機密だけどねと付け加えて。
なんだよその北海道のローカル線を舞台にした映画みたいなジョブは。
つーか、それって駅員であって、鉄道作るのとは関係ないだろうと突っ込みたかった。
国家機密なので我慢しておくけど。
昔の蒸気機関車なんて、電子部品がないから、なんとかなるのかもしれないな。
そのうち電子部品製造とか、半導体製造のスキルを持った奴が出てくるかもしれない。
そのときはどんな品質管理管理をしたらいいのだろうか。
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