222 / 439
第221話 無理な対策はやめよう
しおりを挟む
今日はデボネアに呼ばれて、デボネアの知り合いのドワーフ、ターバインの工房に来ていた。
目の前にはデボネアに似た、ずんぐりむっくりであごひげを蓄えたおっさん顔のドワーフがいる。
彼がターバインだ。
跳ぶの?
オークロードが開かれるの?
いや、それはないか。
俺、富野じゃないし。
彼が俺に相談があるのだという。
「で、相談というのは?」
単刀直入に聞いてみた。
「検査が利益を圧迫していて、このままだと廃業しそうなんです」
「それってどういうこと?」
彼の言うことが理解できなかった。
だって、利益を圧迫していて廃業しなければならないほどの検査なんて聞いたことない。
いや、あったわ。
補用品の癖に、量産と同等の管理をしていた溶接部品が。
しかも、値段も量産価格だったな。
二本しか作らないのに、破壊試験を二回やるから、全く儲からなかった。
というか、大赤字だな。
売るのとおなじだけ廃却しているのだからな。
しかも、その製品に溶接だからと監査が入る。
指摘事項が出て対策となるのだが、大赤字なのに更に対策とかやめてほしい。
他に利益の出る仕事があったからいいけど、そんなのしかないと倒産だな。
ターバインの話もきっとそんなのだろう。
だが、そんな俺の想像とは違った。
「武器商人の注文で大量のショートソードを作っているのだが、刃を研がずに全く切れないやつを納品してしまい、対策として検査する人を雇ったのだけど、そいつも見逃してしまい、更にもう一人雇っているから、人件費が嵩んでいるんだ」
ターバインがそう説明してくれる。
うん、頭がいたい。
対策としてダブルチェックにしたけど、それでも見逃してしまい、トリプルチェックにしたら、人件費が上がって経営難になったと。
嗚呼、そういえばそんなのもあったな。
恒久対策でいいものがなく、ダブルチェックの継続。
小さい会社が出してきた対策書でよく見た。
自分はどうにもそういった対策の向こうに、経営者や従業員の家族まで見えて、利益を圧迫するような対策は、こちらから代案を出すようにしたんだよな。
不良の対策なんて、利益を削るのは当たり前なんだが、会社が無くなるような対策はするべきじゃない。
本当にどうにもならないなら、いっそのことその仕事を返してしまうくらいの事をしてもいいと思うんだ。
小さい会社ならだけど。
大手で、「不良の対策なんてしたら利益がでないから転注しろ」って言ったあそこの会社は地上から消えたらいいと思うの。
そんな思いとは逆に、どんどんM&Aを繰り返して大きくなっていくんだけど。
さて、そんな前世の愚痴はおいといて、ターバインの問題の解決だな。
人による検査なんて見逃すのが当たり前だし、検査員を増やすと、前のやつがやったろう、後のやつがやるだろうで結局見逃しはなくならない。
ダブルチェック、トリプルチェックなんて経費の無駄だ。
「まずは工房の中を見せてもらおうか」
三現主義の現場・現物・現実の確認からだな。
工房の中に案内されると、例に漏れず汚い。
3Sがなってないな。
これだと工程飛びも起こるだろう。
「ショートソードの工程は鍛造、研ぎ、柄、鞘でいいのか?」
「そうです。鞘にいれる前に試し切りをします」
その工程か。
研ぎの工程が飛んでいるので、そこで保証させたいのだがどうしようか。
切れ味を確認しないと次工程に行かないのがいいんだけど。
そうすれば研いでないのを検出する以外にも、研ぎが甘いのも検出出来るからな。
だが、そんなものは大規模な魔法システムでも構築しないと無理か。
仕方ない。
「試し切りする藁を作業前にその日作るぶんだけにしようか。で、作業が終わったら、試し切り用の藁で切ってないのか残ってないか確認する。それなら切れ味確認はしたことになるだろ」
これでどうだ。
「切れ味が悪いやつは、もう一回研ぎ直しするから、それだと数がずれるな」
デボネアに否定されてしまった。
じゃあラインアウトさせて、あとで手直しと思ったが、手直しのルールも複雑になると遵守出来なそうだな。
「じゃあ、試し切りでちゃんと切れた藁を箱にいれて、その日の最後に作ったショートソードと数が同じになることを確認しようか。それなら数がずれないだろ。あと、工房をもう少し整理整頓だな。要らないものは捨てて、道具は置場所を決めてそこに置く。少しずつでいいから今日から始めよう」
小さい工房ならこんなところか。
出来ることなんて少ないからな。
そんなに利益がでない仕事で、製造以外の費用なんて出せない。
それを出すのは仕事を出している方の務めだと思う。
管理も求めるなら、それ相応の管理費を払わないとね。
「あの、それと……」
ターバインがおずおずと切り出す。
「まだ何か?」
「雇った二人を解雇するのが申し訳なくて」
「ああ、」
ダブルチェックで雇った二人は、これで仕事がなくなるからな。
そこを心配するとはいい奴だな。
だからこそ経営が傾くんだろうけど。
「それはこっちで面倒見るよ」
これについては空手形ではない。
オッティのところが人手不足なのは相変わらずなので、そちらに紹介状を持たせて送り込む。
何かしらの仕事は見つかるだろう。
一件落着したので、昼からデボネアと酒を飲んどけども、二人してデボネアの奥さんにコッテリと絞られた。
※作者の独り言
出てくる対策書で、どう見ても無理な対策が書いてあるのがあります。
大体はやらなくなるのですが、稀に無理して継続しちゃう会社があるんですよね。
大手ならほっときますが、小さいところだと生き死にの問題になるので辛い。
こちらも会社を潰したいほど憎んでるわけじゃないんだよ。
憎んでいるけど、それは不良を憎んで、人を憎まずだから。
そんなわけで、上司や客先を納得させるおとしどころを探すのですが、これがまた難しい。
まあ、あんまりそれをやりすぎると、不良を納品した会社が付け上がるので、匙加減が難しいですけどね。
目の前にはデボネアに似た、ずんぐりむっくりであごひげを蓄えたおっさん顔のドワーフがいる。
彼がターバインだ。
跳ぶの?
オークロードが開かれるの?
いや、それはないか。
俺、富野じゃないし。
彼が俺に相談があるのだという。
「で、相談というのは?」
単刀直入に聞いてみた。
「検査が利益を圧迫していて、このままだと廃業しそうなんです」
「それってどういうこと?」
彼の言うことが理解できなかった。
だって、利益を圧迫していて廃業しなければならないほどの検査なんて聞いたことない。
いや、あったわ。
補用品の癖に、量産と同等の管理をしていた溶接部品が。
しかも、値段も量産価格だったな。
二本しか作らないのに、破壊試験を二回やるから、全く儲からなかった。
というか、大赤字だな。
売るのとおなじだけ廃却しているのだからな。
しかも、その製品に溶接だからと監査が入る。
指摘事項が出て対策となるのだが、大赤字なのに更に対策とかやめてほしい。
他に利益の出る仕事があったからいいけど、そんなのしかないと倒産だな。
ターバインの話もきっとそんなのだろう。
だが、そんな俺の想像とは違った。
「武器商人の注文で大量のショートソードを作っているのだが、刃を研がずに全く切れないやつを納品してしまい、対策として検査する人を雇ったのだけど、そいつも見逃してしまい、更にもう一人雇っているから、人件費が嵩んでいるんだ」
ターバインがそう説明してくれる。
うん、頭がいたい。
対策としてダブルチェックにしたけど、それでも見逃してしまい、トリプルチェックにしたら、人件費が上がって経営難になったと。
嗚呼、そういえばそんなのもあったな。
恒久対策でいいものがなく、ダブルチェックの継続。
小さい会社が出してきた対策書でよく見た。
自分はどうにもそういった対策の向こうに、経営者や従業員の家族まで見えて、利益を圧迫するような対策は、こちらから代案を出すようにしたんだよな。
不良の対策なんて、利益を削るのは当たり前なんだが、会社が無くなるような対策はするべきじゃない。
本当にどうにもならないなら、いっそのことその仕事を返してしまうくらいの事をしてもいいと思うんだ。
小さい会社ならだけど。
大手で、「不良の対策なんてしたら利益がでないから転注しろ」って言ったあそこの会社は地上から消えたらいいと思うの。
そんな思いとは逆に、どんどんM&Aを繰り返して大きくなっていくんだけど。
さて、そんな前世の愚痴はおいといて、ターバインの問題の解決だな。
人による検査なんて見逃すのが当たり前だし、検査員を増やすと、前のやつがやったろう、後のやつがやるだろうで結局見逃しはなくならない。
ダブルチェック、トリプルチェックなんて経費の無駄だ。
「まずは工房の中を見せてもらおうか」
三現主義の現場・現物・現実の確認からだな。
工房の中に案内されると、例に漏れず汚い。
3Sがなってないな。
これだと工程飛びも起こるだろう。
「ショートソードの工程は鍛造、研ぎ、柄、鞘でいいのか?」
「そうです。鞘にいれる前に試し切りをします」
その工程か。
研ぎの工程が飛んでいるので、そこで保証させたいのだがどうしようか。
切れ味を確認しないと次工程に行かないのがいいんだけど。
そうすれば研いでないのを検出する以外にも、研ぎが甘いのも検出出来るからな。
だが、そんなものは大規模な魔法システムでも構築しないと無理か。
仕方ない。
「試し切りする藁を作業前にその日作るぶんだけにしようか。で、作業が終わったら、試し切り用の藁で切ってないのか残ってないか確認する。それなら切れ味確認はしたことになるだろ」
これでどうだ。
「切れ味が悪いやつは、もう一回研ぎ直しするから、それだと数がずれるな」
デボネアに否定されてしまった。
じゃあラインアウトさせて、あとで手直しと思ったが、手直しのルールも複雑になると遵守出来なそうだな。
「じゃあ、試し切りでちゃんと切れた藁を箱にいれて、その日の最後に作ったショートソードと数が同じになることを確認しようか。それなら数がずれないだろ。あと、工房をもう少し整理整頓だな。要らないものは捨てて、道具は置場所を決めてそこに置く。少しずつでいいから今日から始めよう」
小さい工房ならこんなところか。
出来ることなんて少ないからな。
そんなに利益がでない仕事で、製造以外の費用なんて出せない。
それを出すのは仕事を出している方の務めだと思う。
管理も求めるなら、それ相応の管理費を払わないとね。
「あの、それと……」
ターバインがおずおずと切り出す。
「まだ何か?」
「雇った二人を解雇するのが申し訳なくて」
「ああ、」
ダブルチェックで雇った二人は、これで仕事がなくなるからな。
そこを心配するとはいい奴だな。
だからこそ経営が傾くんだろうけど。
「それはこっちで面倒見るよ」
これについては空手形ではない。
オッティのところが人手不足なのは相変わらずなので、そちらに紹介状を持たせて送り込む。
何かしらの仕事は見つかるだろう。
一件落着したので、昼からデボネアと酒を飲んどけども、二人してデボネアの奥さんにコッテリと絞られた。
※作者の独り言
出てくる対策書で、どう見ても無理な対策が書いてあるのがあります。
大体はやらなくなるのですが、稀に無理して継続しちゃう会社があるんですよね。
大手ならほっときますが、小さいところだと生き死にの問題になるので辛い。
こちらも会社を潰したいほど憎んでるわけじゃないんだよ。
憎んでいるけど、それは不良を憎んで、人を憎まずだから。
そんなわけで、上司や客先を納得させるおとしどころを探すのですが、これがまた難しい。
まあ、あんまりそれをやりすぎると、不良を納品した会社が付け上がるので、匙加減が難しいですけどね。
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
転生幼女のチートな悠々自適生活〜伝統魔法を使い続けていたら気づけば賢者になっていた〜
犬社護
ファンタジー
ユミル(4歳)は気がついたら、崖下にある森の中に呆然と佇んでいた。
馬車が崖下に落下した影響で、前世の記憶を思い出したのだ。前世、日本伝統が子供の頃から大好きで、小中高大共に伝統に関わるクラブや学部に入り、卒業後はお世話になった大学教授の秘書となり、伝統のために毎日走り回っていたが、旅先の講演の合間、教授と2人で歩道を歩いていると、暴走車が突っ込んできたので、彼女は教授を助けるも、そのまま跳ね飛ばされてしまい、死を迎えてしまう。
享年は25歳。
周囲には散乱した荷物だけでなく、さっきまで会話していた家族が横たわっている。
25歳の精神だからこそ、これが何を意味しているのかに気づき、ショックを受ける。
大雨の中を泣き叫んでいる時、1体の小さな精霊カーバンクルが現れる。前世もふもふ好きだったユミルは、もふもふ精霊と会話することで悲しみも和らぎ、互いに打ち解けることに成功する。
精霊カーバンクルと仲良くなったことで、彼女は日本古来の伝統に関わる魔法を習得するのだが、チート魔法のせいで色々やらかしていく。まわりの精霊や街に住む平民や貴族達もそれに振り回されるものの、愛くるしく天真爛漫な彼女を見ることで、皆がほっこり心を癒されていく。
人々や精霊に愛されていくユミルは、伝統魔法で仲間たちと悠々自適な生活を目指します。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
今日からはじめる錬金生活〜家から追い出されたので王都の片隅で錬金術店はじめました〜
束原ミヤコ
ファンタジー
マユラは優秀な魔導師を輩出するレイクフィア家に生まれたが、魔導の才能に恵まれなかった。
そのため幼い頃から小間使いのように扱われ、十六になるとアルティナ公爵家に爵位と金を引き換えに嫁ぐことになった。
だが夫であるオルソンは、初夜の晩に現れない。
マユラはオルソンが義理の妹リンカと愛し合っているところを目撃する。
全てを諦めたマユラは、領地の立て直しにひたすら尽力し続けていた。
それから四年。リンカとの間に子ができたという理由で、マユラは離縁を言い渡される。
マユラは喜び勇んで家を出た。今日からはもう誰かのために働かなくていい。
自由だ。
魔法は苦手だが、物作りは好きだ。商才も少しはある。
マユラは王都の片隅で、錬金術店を営むことにした。
これは、マユラが偉大な錬金術師になるまでの、初めの一歩の話──。
転生したら、伯爵家の嫡子で勝ち組!だけど脳内に神様ぽいのが囁いて、色々依頼する。これって異世界ブラック企業?それとも社畜?誰か助けて
ゆうた
ファンタジー
森の国編 ヴェルトゥール王国戦記
大学2年生の誠一は、大学生活をまったりと過ごしていた。
それが何の因果か、異世界に突然、転生してしまった。
生まれも育ちも恵まれた環境の伯爵家の嫡男に転生したから、
まったりのんびりライフを楽しもうとしていた。
しかし、なぜか脳に直接、神様ぽいのから、四六時中、依頼がくる。
無視すると、身体中がキリキリと痛むし、うるさいしで、依頼をこなす。
これって異世界ブラック企業?神様の社畜的な感じ?
依頼をこなしてると、いつの間か英雄扱いで、
いろんな所から依頼がひっきりなし舞い込む。
誰かこの悪循環、何とかして!
まったりどころか、ヘロヘロな毎日!誰か助けて
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる