271 / 439
第270話 見間違い聞き違い防止
しおりを挟む
今日は冷蔵庫を買いに来ている。
勿論家電量販店など無い。
グレイス領の賢者の学院で研究開発しているので、そいつを買いに来たのだ。
「右から電力、魔力、原子力で動く冷蔵庫だ」
オッティ自ら商品を紹介してくれる。
「一番左のやつはやめておくよ」
家庭内にガイガーカウンターを設置するのは勘弁だ。
「そうか、残念だな。シズマドライブが使えなくなっても稼働するのに」
俺に拒否され、オッティは残念そうだ。
「大怪球が襲ってきたときに考えるよ」
何に備えているんだか。
しかし、電力だと面倒だな。
ここならまだしも、ステラだと発電装置の問題がある。
「アルト、サイズが少し小さいかしら?」
オーリスは容量をしきりに気にしている。
屋敷に置くので、容量は兎に角大きい方がいい。
ただ、それだと電力にしろ魔力にしろ消費量が大きくなるな。
「これなんかどうだ?」
オッティは手回し発電機を持ってきた。
「おいおい、誰かが手回しだと休み無く発電し続けないとならないだろ」
全く、何を考えているのやら。
そう思ったが、それは俺の早とちりだった。
「ほら、この世界にはゴーレムがあるだろ。あれにずっと仕事をさせておけばいいんだよ」
そういうことか。
「でも、手回しだと容量が足りなくないか?」
ラジオとかスマホの充電じゃないんだから、手回しで発電して冷蔵庫は無理じゃないだろうか。
しかし、それも解決済みだった。
「魔力とのハイブリットだから大丈夫。更に、今なら屋根の上の太陽光発電もプレゼントする」
オッティの素敵な提案に、オーリスの返事を待たずに俺は購入を決定した。
ついでにエアコンも工事費込みでお買い得だったので購入だ。
さよなら異世界、こんにちは現代。
快適な生活が見えてきた。
「アルト、この後ろに打刻してある数字はなにかしら?」
オーリスが指す先には10桁の数字が打刻してあった。
シリアルだろうな。
「オッティ、これはシリアルアイデーだよな?」
「シリアルアイディーだ」
オッティがニヤリと笑うのが見えた。
「何か変なこと言ったか?」
「アイデーなんて年寄りみたいなことを言うからだよ。ITもアイテーか?」
「ああ、そうだよ」
これは昔システムエンジニアをしていたときの癖なんだよな。
メールがなく、電話だけでやり取りしていた時代の知恵で、Dはデー、Tはテーと発音していた。
BとPとの聞き間違いを防止する工夫だな。
「聞き間違いを防止するための知恵だよ。図面だって大文字のIと小文字のlは使わないようにしているだろ。見間違いやすいから」
まあ、大企業でも使っている図面あるけどね。
「そんな面倒なことはしないぞ」
胸を張って言い切るオッティにイラッときた。
だから見間違いからくる不具合がなくならないんだよ!
異世界だからアルファベットがなくて良かったね。
オーリスの買い物は割りとすごい金額になりました。
※作者の独り言
システムエンジニア時代にはOと0も見間違いやすいから、Oの上に¯をつけるように言われましたね。
紙にプログラムを書いて、パンチテープにしたりしていた時代の知恵だとか。
必ずしも全部の企業で実施しているわけではありませんけどね。
勿論家電量販店など無い。
グレイス領の賢者の学院で研究開発しているので、そいつを買いに来たのだ。
「右から電力、魔力、原子力で動く冷蔵庫だ」
オッティ自ら商品を紹介してくれる。
「一番左のやつはやめておくよ」
家庭内にガイガーカウンターを設置するのは勘弁だ。
「そうか、残念だな。シズマドライブが使えなくなっても稼働するのに」
俺に拒否され、オッティは残念そうだ。
「大怪球が襲ってきたときに考えるよ」
何に備えているんだか。
しかし、電力だと面倒だな。
ここならまだしも、ステラだと発電装置の問題がある。
「アルト、サイズが少し小さいかしら?」
オーリスは容量をしきりに気にしている。
屋敷に置くので、容量は兎に角大きい方がいい。
ただ、それだと電力にしろ魔力にしろ消費量が大きくなるな。
「これなんかどうだ?」
オッティは手回し発電機を持ってきた。
「おいおい、誰かが手回しだと休み無く発電し続けないとならないだろ」
全く、何を考えているのやら。
そう思ったが、それは俺の早とちりだった。
「ほら、この世界にはゴーレムがあるだろ。あれにずっと仕事をさせておけばいいんだよ」
そういうことか。
「でも、手回しだと容量が足りなくないか?」
ラジオとかスマホの充電じゃないんだから、手回しで発電して冷蔵庫は無理じゃないだろうか。
しかし、それも解決済みだった。
「魔力とのハイブリットだから大丈夫。更に、今なら屋根の上の太陽光発電もプレゼントする」
オッティの素敵な提案に、オーリスの返事を待たずに俺は購入を決定した。
ついでにエアコンも工事費込みでお買い得だったので購入だ。
さよなら異世界、こんにちは現代。
快適な生活が見えてきた。
「アルト、この後ろに打刻してある数字はなにかしら?」
オーリスが指す先には10桁の数字が打刻してあった。
シリアルだろうな。
「オッティ、これはシリアルアイデーだよな?」
「シリアルアイディーだ」
オッティがニヤリと笑うのが見えた。
「何か変なこと言ったか?」
「アイデーなんて年寄りみたいなことを言うからだよ。ITもアイテーか?」
「ああ、そうだよ」
これは昔システムエンジニアをしていたときの癖なんだよな。
メールがなく、電話だけでやり取りしていた時代の知恵で、Dはデー、Tはテーと発音していた。
BとPとの聞き間違いを防止する工夫だな。
「聞き間違いを防止するための知恵だよ。図面だって大文字のIと小文字のlは使わないようにしているだろ。見間違いやすいから」
まあ、大企業でも使っている図面あるけどね。
「そんな面倒なことはしないぞ」
胸を張って言い切るオッティにイラッときた。
だから見間違いからくる不具合がなくならないんだよ!
異世界だからアルファベットがなくて良かったね。
オーリスの買い物は割りとすごい金額になりました。
※作者の独り言
システムエンジニア時代にはOと0も見間違いやすいから、Oの上に¯をつけるように言われましたね。
紙にプログラムを書いて、パンチテープにしたりしていた時代の知恵だとか。
必ずしも全部の企業で実施しているわけではありませんけどね。
0
あなたにおすすめの小説
爺さんの異世界建国記 〜荒廃した異世界を農業で立て直していきます。いきなりの土作りはうまくいかない。
秋田ノ介
ファンタジー
88歳の爺さんが、異世界に転生して農業の知識を駆使して建国をする話。
異世界では、戦乱が絶えず、土地が荒廃し、人心は乱れ、国家が崩壊している。そんな世界を司る女神から、世界を救うように懇願される。爺は、耳が遠いせいで、村長になって村人が飢えないようにしてほしいと頼まれたと勘違いする。
その願いを叶えるために、農業で村人の飢えをなくすことを目標にして、生活していく。それが、次第に輪が広がり世界の人々に希望を与え始める。戦争で成人男性が極端に少ない世界で、13歳のロッシュという若者に転生した爺の周りには、ハーレムが出来上がっていく。徐々にその地に、流浪をしている者たちや様々な種族の者たちが様々な思惑で集まり、国家が出来上がっていく。
飢えを乗り越えた『村』は、王国から狙われることとなる。強大な軍事力を誇る王国に対して、ロッシュは知恵と知識、そして魔法や仲間たちと協力して、その脅威を乗り越えていくオリジナル戦記。
完結済み。全400話、150万字程度程度になります。元は他のサイトで掲載していたものを加筆修正して、掲載します。一日、少なくとも二話は更新します。
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜
シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。
起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。
その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。
絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。
役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。
転生社畜、転生先でも社畜ジョブ「書記」でブラック労働し、20年。前人未到のジョブレベルカンストからの大覚醒成り上がり!
nineyu
ファンタジー
男は絶望していた。
使い潰され、いびられ、社畜生活に疲れ、気がつけば死に場所を求めて樹海を歩いていた。
しかし、樹海の先は異世界で、転生の影響か体も若返っていた!
リスタートと思い、自由に暮らしたいと思うも、手に入れていたスキルは前世の影響らしく、気がつけば変わらない社畜生活に、、
そんな不幸な男の転機はそこから20年。
累計四十年の社畜ジョブが、遂に覚醒する!!
異世界でぼっち生活をしてたら幼女×2を拾ったので養うことにした【改稿版】
きたーの(旧名:せんせい)
ファンタジー
【毎週火木土更新】
自身のクラスが勇者召喚として呼ばれたのに乗り遅れてお亡くなりになってしまった主人公。
その瞬間を偶然にも神が見ていたことでほぼ不老不死に近い能力を貰い異世界へ!
約2万年の時を、ぼっちで過ごしていたある日、いつも通り森を闊歩していると2人の子供(幼女)に遭遇し、そこから主人公の物語が始まって行く……。
―――
当作品は過去作品の改稿版です。情景描写等を厚くしております。
なお、投稿規約に基づき既存作品に関しては非公開としておりますためご理解のほどよろしくお願いいたします。
転生幼女のチートな悠々自適生活〜伝統魔法を使い続けていたら気づけば賢者になっていた〜
犬社護
ファンタジー
ユミル(4歳)は気がついたら、崖下にある森の中に呆然と佇んでいた。
馬車が崖下に落下した影響で、前世の記憶を思い出したのだ。前世、日本伝統が子供の頃から大好きで、小中高大共に伝統に関わるクラブや学部に入り、卒業後はお世話になった大学教授の秘書となり、伝統のために毎日走り回っていたが、旅先の講演の合間、教授と2人で歩道を歩いていると、暴走車が突っ込んできたので、彼女は教授を助けるも、そのまま跳ね飛ばされてしまい、死を迎えてしまう。
享年は25歳。
周囲には散乱した荷物だけでなく、さっきまで会話していた家族が横たわっている。
25歳の精神だからこそ、これが何を意味しているのかに気づき、ショックを受ける。
大雨の中を泣き叫んでいる時、1体の小さな精霊カーバンクルが現れる。前世もふもふ好きだったユミルは、もふもふ精霊と会話することで悲しみも和らぎ、互いに打ち解けることに成功する。
精霊カーバンクルと仲良くなったことで、彼女は日本古来の伝統に関わる魔法を習得するのだが、チート魔法のせいで色々やらかしていく。まわりの精霊や街に住む平民や貴族達もそれに振り回されるものの、愛くるしく天真爛漫な彼女を見ることで、皆がほっこり心を癒されていく。
人々や精霊に愛されていくユミルは、伝統魔法で仲間たちと悠々自適な生活を目指します。
【第2章完結】最強な精霊王に転生しました。のんびりライフを送りたかったのに、問題にばかり巻き込まれるのはなんで?
山咲莉亜
ファンタジー
ある日、高校二年生だった桜井渚は魔法を扱うことができ、世界最強とされる精霊王に転生した。家族で海に遊びに行ったが遊んでいる最中に溺れた幼い弟を助け、代わりに自分が死んでしまったのだ。
だけど正直、俺は精霊王の立場に興味はない。精霊らしく、のんびり気楽に生きてみせるよ。
趣味の寝ることと読書だけをしてマイペースに生きるつもりだったナギサだが、優しく仲間思いな性格が災いして次々とトラブルに巻き込まれていく。果たしてナギサはそれらを乗り越えていくことができるのか。そして彼の行動原理とは……?
ロマンス、コメディ、シリアス───これは物語が進むにつれて露わになるナギサの闇やトラブルを共に乗り越えていく仲間達の物語。
※HOT男性ランキング最高6位でした。ありがとうございました!
神の手違い転生。悪と理不尽と運命を無双します!
yoshikazu
ファンタジー
橘 涼太。高校1年生。突然の交通事故で命を落としてしまう。
しかしそれは神のミスによるものだった。
神は橘 涼太の魂を神界に呼び謝罪する。その時、神は橘 涼太を気に入ってしまう。
そして橘 涼太に提案をする。
『魔法と剣の世界に転生してみないか?』と。
橘 涼太は快く承諾して記憶を消されて転生先へと旅立ちミハエルとなる。
しかし神は転生先のステータスの平均設定を勘違いして気付いた時には100倍の設定になっていた。
さらにミハエルは〈光の加護〉を受けておりステータスが合わせて1000倍になりスキルも数と質がパワーアップしていたのだ。
これは神の手違いでミハエルがとてつもないステータスとスキルを提げて世の中の悪と理不尽と運命に立ち向かう物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる