王太子レオールと側近セバス(完結)

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執務室 3

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公爵令嬢エリザベスとの婚約は、俺が11歳、エリザベスが7歳の時に父上が決めた婚約だ。

気に入らないと、俺1人では婚約破棄など出来ない。エリザベスも厳しい王妃教育をしっかりやっていると連絡を受けている。


仮眠室て仮眠をとり、執務室のソファーに寝転んでいた。セバスは俺にきた手紙、招待状などの整理を黙々こなしていた。

「セバス、ラナーラ令嬢への結婚祝いの品と、詫びの品は送ってくれたか?」

「はい、先程、業者に手配いたしました」

(さすが、仕事が早いな)

「そうか、ありがとう……少し愚痴を聞いてくれ。俺はラナーラ嬢と少し会話をしてダンスを踊っただ、それなのに何故彼女ーーエリザベスは浮気したなどと言ったんだ?」

2日前に開催された舞踏会。学園のときの知人と久々に会い会話をしていた。エリザベスにも来るかと聞いたが行かないと言った為。セバスにエリザベスを預けたが……セバスが舞踏会の主催、伯爵ドルタールの娘を紹介されている、途中に姿が見えなくなってしまったらしい。

(セバスは側近だが公爵家だ。その歳で婚約者がいないからな)

「レオール様、女性には嫉妬深い方もおられるのですよ。政略結婚でも、婚約者エリザベス様はレオール様を気に入っておられるのですね」

「しかし、あれではラナーラ嬢に失礼だ」

友人との会話の後に、父上の昔からの知り合い伯爵家ラナーラ嬢と会い。ダンスを踊った後、バルコニーに移動して話しをていた。

そこにエリザベスが挨拶もなしにやって来た。

「レオール様~!」

「エリザベス嬢、どうした?」

いつもの彼女らしくなく、彼女は私の手を引きエリザベスは豊満な胸を押し付けた。そして前にいるラナーラ嬢を睨みつけた。

「いい歳をして、私の婚約者に色目を使わないで!」

彼女がなぜ、その様なことを言ったのか分からなかった。

「エリザベス嬢?」

言われた、ラナーラ令嬢は怒らず微笑んで。

「まぁ、レオール王太子殿下の婚約者の方は手厳しいですわね……あらっ、エリザベス様? もしかして酔ってらっしゃる?」

ラナーラ嬢に言われて、エリザベスを見れば目がすわり顔が真っ赤だ。

「私たちも踊りましょうよぉ~? レオール様~?」

「エリザベス! 私は君に酒はまだ早いとあれほど言っておいただろう!」

「ふふっ、綺麗な色をされてますから、間違えて飲んでしまったのですね」

「……はぁ、そうみたいだ。すまないラナーラ嬢」

この時、彼女と話していたのは伯爵家が収める領地の話。彼女は近々婿を取り女当主になると聞き、祝いの言葉を告げていただけに過ぎない。

「私はこれで失礼します。レオール王太子殿下と有意義な時間を過ごせて、幸せでしたわ」

「私もだ」

この後。エリザベスに「頭を冷やして反省しなさい!」と、セバスに頼んで呼び出した公爵家の馬車に暴れるエリザベスを押し込み「今日のことを反省しろ!」とそのまま屋敷に帰らせた。

「はぁ……」

舞踏会の翌日になって、酔っていたと詫びの手紙が来たが、ラナーラ嬢を茶会に呼び謝りなさいと返事を返した。

今頃、エリザベスはラナーラ嬢をお茶会に呼び、謝って、しゅんとしているだろうな。

「セバス、一瞬、エリザベスと婚約破棄を考えたよ……」

そして、もう一度考えた。彼女と出会ってから9年は経つ。その間にエリザベスが受けた王妃教育の時間。また一から別の令嬢となるとさらに時間がかかる。

(婚約破棄はーーこの結婚を決めた父上が許さないし、エリザベスは母上のお気に入りだ)

「レオール様もしや、エリザベス様は心配されたのかもしれません」

「どんな心配だ?」

「いまから9年前、婚約者候補をお決めになる茶会で、レオール様はラナーラ様を気に入っておられましたから」
 
「俺がか、ラナーラ嬢をか?」

「えぇ、他の候補者の方といるよりレオール様は、ラナーラ様と2人でいる時間を多く取っておられました。周りも婚約者にはラナーラ様が決まりだと、おっしゃっておりましたよ」

(俺がラナーラ嬢を……彼女の優しげな見た目を気に入ったのか?)

「そうだったか、当時のことは余り覚えていないな」

「ですが国王陛下は1番権力を持つ、公爵家のエリザベス様を婚約者に選ばれましたからね」

権力を第一と考える父上らしい選択だ。

「エリザベス嬢はバルコニーで俺がラナーラ嬢と仲良くしてると思い。やけで酒を飲んだんだな」

頷くセバス。

「エリザベス様はお茶会の時に、お2人が仲良くされていたことをいまでも覚えておられるのですね。レオール様を初恋のラナーラ様に取られると思いになったのかもしれませんね。この書類にサインをお願いします」

「あぁ」

セバスから書類とペンを受け取りサインした。

(初恋か……)

「うーん、セバス。俺の初恋はラナーラ嬢ではないと、思う」

「そうなのですか? 私が知る限りラナーラ様だと思いましたけど違うのですね。誰ですか?」

「誰だ?」

第一王子として覚えることや習い事が多く、毎日が忙しかった。昔のことを考える暇もなかったが、いまセバスに言われて、ふと昔を思い出した。

いまから13年前、時期は冬で俺の誕生日。
庭園に雪が降り、銀面の世界を作り上げていた。

今宵。俺の誕生パーティーに多くの貴族が参加していた。俺は上座に触り、貴族一人一人にプレゼントと祝いの言葉を貰って喜んでいた。

その中の1人、公爵家モードラーはプレゼントの人を連れてきた。その子は俺に頭を下げて自己紹介した。

『初めましてセバス・モードラーと言います。レオール王子』

(うわぁ可愛い子……もしかして、この子が僕の婚約者?)

隣にいた父上は俺に言った。

『今日からレオールの側近になる、お前と同じ歳のセバスだ、仲良くするのだぞ』

(僕の側近? ズボンだ、この子は男⁉︎)

俺はその子の可愛い顔しか見ていなかった。一瞬で始まって終わった初恋と一目惚れ……それがセバスだったなんて言えないな。あの頃のセバスはいまと違い、髪が長く可愛かったのがいけない。  

(ほんとうに、見間違えるほど可愛かったんだ)

多分だが。俺がラナーラ嬢を気に入ったは婚約者候補の彼女が、何処となくセバスに似ていたのかもしれないな。

(俺は初恋を引きずっていたのか)

「くくっ」

「レオール様、どうされました?」

「いいや、俺のことはいい。セバスの初恋は誰だ?」

そう振ってやれば奴の眼鏡が光る。少し考えてでた答えは。
 
「すみません。私は……秘密です」

(秘密か)

「じゃー俺も秘密だな」

(その初恋のセバスと、いまや交接する仲なんてな……エリザベスにこの関係を隠し通す自信はある、もしバレても、いまはやめない)

「なぁ、セバス、今日は口でしてくれないか?」

「かしこまりました。では、どちらでいたしますか?」

(男か女か)

「どちらでも良い、すぐに達きいたい」

「分かりました」

セバスは眼鏡を外し、ソファーで寝転ぶ俺の前にひざまずき、スラックスの前をくつろげて肉棒を出して咥えた。じゅるじゅる音を立てて吸い上げ、竿に舌を這わす。

「く、うっ」

(さすが、うまいな)

「いい……もっと強く吸ってくれ」

セバスは片手は玉を揉み、空いた手で竿を上下に素早く擦り、裏筋に舌を這わせながら俺の肉棒を強く吸った。

「くっ、い、達く!……は、はぁ、はぁ」

セバスは俺が出したものを喉を鳴らして飲み込み、舌で綺麗に掃除をして、最後にクリーンをかけた。

「気持ちよかった、で、お前のはどうするんだ?」

俺は盛り上がったセバスのスラックスを指さした。セバスは何もなかったかのように立ち上がり。

「心配なさらないでください。自分で処理できますので」

「そうか、俺の目の前でしてみろ」

「えっ」

「セバスがしている所を見たい」

「今更、見たいのですか?……分かりました」

ジャケットと下だけを脱ぎ、シャツは汚れないように口で噛み、先走りがとろとろに溢れる己の杭を握り、じゅぶじゅぶと俺の前で上下に動かした。

「くっ、ふっ、ふうっ」

2人だけしかいない執務室に、セバスの吐息と卑猥な音だけが聞こえる。その自慰する姿を眺めるうちに、出したばかりの俺の杭がガチガチになっていた。

(このまま、しごきあうのもいいが……)

「セバス、尻をこっちに向けろ!」
 
「はぁ、は、はい、レオール様」

向けられた雛穴に熱杭を一気に突き挿し、抽送始めた。セバスの肉棒からぽたぽたとほとばしりが床に滴り落ちる。

「これは、エロいな」

いつも思うが、衣類を乱さずキリッとしたセバスが、セックスでは俺の前にいやらしく尻を突き出し、喘ぐこの姿には興奮する。

「あっ、あぁ、あ……ンンっ、レオール様ぁ!」

「セバス、俺の杭はそんなに気持ちいいか?」 

「気持ちいぃい! はぁああ、んんっ、ン……っ!」

「な、中に出すぞ」

「どうぞぉ、きてくださぁあ、イイっ!」

ことが終わり。今日は初恋の話をしたせいか、息を整えるセバスに心がざわついた。俺たちの間に恋だの愛だのはない、ただ己の性欲発散するだけの侍従関係にすぎな、い。

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