王太子レオールと側近セバス(完結)

にのまえ

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ラブラブクッキー(前)

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初めてな2人、若年な2人、ラブラブな2人、マンネリな2人のも。
そんなあなたたちに送る、甘い甘いクッキー。

意中のあなたと1枚を半分こにすれば、今宵のあなた達は獣に大変身、間違いなし!
甘い眠れぬ夜をお過ごしくださいませ。

『恋人たちの夜に”ラブラブクッキー“5枚入り、モードラー商会にて販売中!』

*注意*18歳未満の方はご遠慮ください。


王都では、この”ラブラブクッキー“が恋人、夫婦の間で流行っていた。







時刻はお昼過ぎ。


「レオール様に会わせて!」


エリザベスが王妃教育の後、連絡なしに、止める警備騎士を振り切り執務室に押し入ってきた。


(俺の婚約者だから、警備騎士もキツく言えないか)


彼女は不満だらけなのか入ったすぐ、ピーピーうるさく騒いだ。セバスはお茶を入れる為に隣に行き、俺1人でエリザベスの話を聞いている。

「レオール様、酷いですわ!」

「何がだい?」

「今シーズンの舞踏会、晩餐会などに参加しないとお聞きしました。この前、私が淑女らしからぬ行動をしたからですか?」

「わかっているじゃないか。そうだよ、エリザベス嬢、周りに気を配れる人になってもらいたいから、エリザベス嬢の学園が終わるまでは、お互いの誕生会以外は社交会に参加しないし、会わない方かいいかな?」


そう伝えると、彼女はぽろぽろ泣き出した。


「じゃ王妃教育で王城に来でも、レオール様はお会いできないのですか?」

「たまにならいいが。エリザベス嬢ーー後2年我慢すれば毎日の様に会えるんだ。2年の間、しっかり学んでほしい。それに今日は執務室に入れたが、今度から連絡を怠り急に来たら帰ってもらう」

嫌だと、ぽろぽろ泣く彼女。セバスがお茶をだして彼女にハンカチを渡した。
彼女が来てから今日までに終わるはずの書類の進行が止まっている。


「エリザベス嬢、自分の思いばかりを告げず。いま、執務中だと言うこともわかって欲しいな、君が来てから今日までに終わるはずの書類の進行が止まっているんだよ」


やんわり告げたが、彼女の涙は止まらず。


「でも、でも第2王子アーサー様の婚約者ーーカルリア様はどんな失敗をしても、淑女らしかなぬ行動をしても、アーサー様が執務中でもお会いしていると聞きましたわ」


(アーサー……とは比べるな。弟は第2で私は王太子だ。執務の量も質も違う)


「エリザベス嬢ーー君は私と成婚すれば時期王妃だ、それをわかっているのかな? 国母となり私の横で国民を支えなくてはならない、その為の習い事をしたくないと言っているのか?」

「王妃教育はしっかりやる、今度から連絡もします。今日、庭園でレオール様とお茶したいの、クッキーを焼いてきたから」


(俺にか……)


「わかった、セバス悪いが今から庭園にお茶の準備をしてくれ」

「かしこまりました」

セバスが執務室を出ていき、彼女はお茶と聞いて涙が止まり微笑んでいる。あんなに泣いておいて、こうも簡単にとまる涙か……

(女性とは、まだわからないことばかりだな)

「レオール様、早く庭園にいきましょう!」

「この書類が終わるまで、待て」


「はーい」


(……今日は夜遅くなるな)









庭園に用意されたテーブルでお茶を始めた。
彼女はいそいそと作ってきたクッキーのカゴを取り出した。


(普通のプレーンクッキーかな?)


「レオール様、食べてください」

(本音は手作りの食べ物を食べるのはあまり良くないが……また泣かれるのも面倒だな)

「ありがとう、1枚いただくよ」

「1枚とは言わず、たくさん食べてください」

「わかった、ゆっくりいただく」

それからエリザベスは学園の話、妹のミッシェルの婚約者が男爵令嬢と仲がいいとか、楽しそうに学園の話をしていた。

(ミッシェルの婚約者は公爵カーキン家の長子だったな。夕食の時にでもそれとなく聞いてみるか)

「あの、レオール様。お顔が赤いですが大丈夫ですか?」

エリザベスが甘い香りを漂わせながら近付き、俺に触ろうとした手を避けた。先程から体が熱く、熱が下に集中していた。

(体が疼き、半勃ちだ、このままではエリザベスを庭園で押し倒してしまう。それだけは避けたい)

声を上げて、近くに待機するセバスを呼び寄せた。

「セバス、来い!」

「どうされました、レオール様?」

「エリザベス嬢を屋敷に帰せ! 君はしばらく王城に来なくていい……くっ」

「いやっ、レオール様! ごめんなさい」

「さっさと連れて行け!」

セバスは近くにいるメイドを呼び、謝り、泣く、エリザベスを送り返した。セバスはテーブルのクッキを取り少し齧った。

「味は普通のクッキーですね。でも、媚薬入りでしょうか?」

「ふぅっ、うっ、そうみたいだな。最近しっかりやっていると報告を受けていた。そのエリザベス嬢が作ったと可愛いことを言うから食べてみれば。こんな仕打ちが待っているとはな……俺も甘いな」

「部屋まで、肩をかしますか?」

「いいや、まだ動ける」

息を整えて誰にも会わないよう庭園を横切り、開きっぱなしの実務室の扉から仮眠室に入りベッドに寝転んだ。


「はぁ、はぁ……キツっ! 下着に擦れるだけで達きそうだ」


俺の杭は、はち切れないばかりにスラックスを押し上げていた。

「いま脱がせますね」

「あぁ、頼む」
 
施錠と遮音の魔法は忘れず行い、セバスは俺のスラックスを丁寧に脱がせ……


「くっ!」


セバスの指先が触れただけで俺の熱杭は呆気なく精を放ち。セバスの手と服を汚した。

「すまない、セバス」

「気にしないでください、まだ熱が治まりませんね。口でしますか?」


「いや、お前の中で放ちたい、挿れさせろ!」


一度熱を吐きだし、動ける様になった俺はセバスの腕を掴んだ。
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