悪役令嬢は全てを諦めたフリをしました。 つらい私の気持ちを救ったのは"いなり寿司"と"モフモフのあなた"だった。

にのまえ

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11話

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 数ヶ月後。私達は学園に入学した。
 入学して1ヶ月が経つ頃――私は「約束が守れていない」と、スザーリン殿下の元へ訪れている。

「こんなの契約違反ですわ! わたくしに近付かないと言ったくせに……これは何ですの?」

「す、すまない……まさかミミリアが、あんなことをするとは思わなかった」

 貴族科と普通科は教室の場所が違う。だが、誰かにミミリアさんの教科書が何者かにやぶかれたらしく、なぜか接点のない私のせいになっていた。

 あのお茶会から、1度もあなた達に会ってもいない私が? 
 
 わざわざ違うクラスの、別に気にもしていない彼女の教科書を破くはずがない。

「前にも伝えたとおり、わたくしはスザーリン殿下とミミリアさんが仲良くでも、まったく気にもなりません。舞踏会でのエスコート、学園の登校、お茶会への1人での参加にも……なに一つ文句を言っておりませんのに! この前はわたくしが彼女の悪口言ったとも、言っておりましたわ!」

「すまない」

「貴方は謝るばかりで、それらしい対応すらしていらっしゃらない。あの子が大事なら、しっかり捕まえていないと、他の人に取られるのではなくて?」

 学園に入学したとたんミミリアは殿下だけではなく、宰相の長子エステバン様、騎士団長の息子バッカロン様、魔法省の息子などにもちょっかいを出している。

 まあ、あの方達は攻略対象だからかしら? 子供の時は気付かなかったのだけど。彼女も私と同じく転生者で乙女ゲームの醍醐味、逆ハーレムを狙っている模様。

 毎日、その男性陣に囲まれていた。

(今ならわかる、幼い頃にミミリアは前世のゲームの知識を生かして、スザーリン殿下をはじめに落としていたのか)

 あなたの努力には感心するけど……その人達と私は関わりがないのだから、目の敵にするのはやめてほしい。

 出来るだけ、私の目の届かない他所でやって。

 正直しんどい。

「スザーリン殿下、よろしくお願いしますわ」
「わかった、僕からしっかり言っておく」

 どうせ貴方じゃ、無理だと思うけど……忠告はしないと。
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