三十歳、アレだと魔法使いになれるはずが、異世界転生したら"イケメンエルフ"になりました。

にのまえ

文字の大きさ
6 / 47

しおりを挟む
 ここにきて一ヶ月――魔力の扱い方、魔法の使い方を同じエルフのサン先生に習った。書庫で魔導者を読み転移魔法とサーチ魔法も徐々に覚えたーーこの日の夜、俺は自分の部屋で『サーチ』魔法を試してみることにした。

 ベッドに座り、エンと一緒に描いた施設の見取り図を頼りにサーチ魔法を使った。俺の目の前に建築家が作る模型のような――緑に光る二階建ての建物が浮かんだ。

(スゲェ、施設だ! コレなら建物の内装がわかる)

 見取り図と建物を見くらべる――ここ、二階の角っこが俺の部屋で隣は仲間達の部屋が並ぶ。そして廊下を挟んだ反対側にサン先生、騎士の仮眠室がある。

 一階は講義室、書庫、食堂、風呂場だ。

 自分の部屋から一階の各所に行けるように、その模型をみながら転移魔法をかけていった。

「一階の講義室の前、書庫……食堂、風呂場……よし」

 失敗していなければ、すべての場所に部屋から行けるようになったはず。

(迷子ともおさらばだ!)

 と、喜んでいたが俺は肝心なことを忘れていた。

 部屋から各所に行けるようにはなったが、そこに問題があった――まだ不完全な転移魔法の為に食堂から講義室、部屋に戻る、風呂場から書庫などに行けず迷子。

「まだ、完全じゃなかったのか」
「ああ、まだダメだ……部屋まで送ってくれる?」
「……ククッ、わかった」
 
 結局、友となった竜人エンに頼る羽目になった。

 ――クッ、失敗だ!







 アレから色々試して、女性人から嫌われた……
 昨夜、転移魔法を失敗して女子風呂に落ちたのだ。そのとき、ちょうど女子の入浴中で、施設事務員(騎士以外、ここの職員たちはみんな亜人)の獣人のミヤさんとトールさんの間に俺は落ちた。

(お二人は猫獣人)

 エンは魔力で俺がどこに落ちたが気が付いたが、場所が場所だけに助けにこれず――俺はお姉様方に捕まりひん剥かれて「いけない子ね」「ローリス君、洗ってあげる」と全身組まなく洗われて、アソコも触られたが。お二人のたわわな胸、魅力なボディを拝めたのでよしとしよう。

(ラッキースケベだな――前世では考えられないことだし、お二人の胸は柔らかかった)

「ローリス君のスケベ!」
「エッチ!」
「バカ!」

 フフッ、何度でも言えばいい――君たちの"ちいぱい"もよかったよ。翌日、話を聞いた他のやつには"羨ましい"と言われ、サン先生には「困った子ですね」と言われてしまい。コレからも実験するのならと、女子のお風呂場などに入れないよう魔法をかけてもらった。

 しばらく"あの時は転移魔法を失敗した"と、女子に言っても信じてもらえなくて距離を置かれたけどね。


  ――好きで、覗いたんじゃねぇ!


 エンと魔法陣の書き換えなど……色々やったがうまくいかず、仕方がなくサン先生にも相談した。

 彼は意味深な微笑みを浮かべて、

「各所に転移で移動する? だからこの前、失敗して女子風呂に落ちたのですか……まあ、面白い発想ですね。なんというか力の無駄遣い――しかし、ローリス君はそれくらいしないと、いけないくらいの方向音痴ですからね」

「……ハハッ、そうですね」

 クッソ! 言いたい放題言いやがって……ほんとうだから言い返せない。
 
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

異世界召喚されたけどスキルが地味だったので、現代知識とアイテムボックスで絶品料理を作ったら大商会になっちゃいました

黒崎隼人
ファンタジー
手違いで剣も魔法もない異世界に召喚された、しがない日本のサラリーマン、湊カイリ。 彼に与えられたのは、無限に物が入る【アイテムボックス】と、物の名前が分かる【鑑定】という、あまりにも地味な二つのスキルだけだった。 戦闘能力は皆無。途方に暮れるカイリだったが、異世界の食事が絶望的に不味いことを知り、大きなチャンスに気づく。 現代日本の「当たり前」の知識は、この世界ではとんでもない「宝」なのだと! 「醤油?味噌?そんなものがあれば、この世界の食文化はひっくり返るぞ!」 ひょんなことから出会った没落貴族の美少女・リリアナと共に、カイリは現代知識と地味スキルを駆使して屋台から商売をスタート。 絶品料理で人々の胃袋を掴み、さらには便利な生活用品を次々と発明していく。 伝説の神獣の幼体「フェン」やドワーフの鍛冶師など、頼れる仲間たちも加わり、彼らが立ち上げた「サンライズ商会」は瞬く間に大躍進! 迫り来る悪徳商会や腐敗した貴族の妨害も、現代のマーケティング術と知恵で痛快に打ち破る! これは、平凡なサラリーマンが異世界の常識を覆し、食と生活に革命を起こして一代で大商会を築き上げる、痛快成り上がりファンタジー! 美味しい料理と、もふもふな相棒、そして仲間との絆。 人生、逆転できないことなんて何もない!

異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~

宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。 転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。 良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。 例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。 けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。 同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。 彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!? ※小説家になろう様にも掲載しています。

高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません

下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。 横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。 偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。 すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。 兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。 この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。 しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。

異世界に転生したので幸せに暮らします、多分

かのこkanoko
ファンタジー
物心ついたら、異世界に転生していた事を思い出した。 前世の分も幸せに暮らします! 平成30年3月26日完結しました。 番外編、書くかもです。 5月9日、番外編追加しました。 小説家になろう様でも公開してます。 エブリスタ様でも公開してます。

最強の赤ん坊! 異世界に来てしまったので帰ります!

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
 病弱な僕は病院で息を引き取った  お母さんに親孝行もできずに死んでしまった僕はそれが無念でたまらなかった  そんな僕は運がよかったのか、異世界に転生した  魔法の世界なら元の世界に戻ることが出来るはず、僕は絶対に地球に帰る

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

50代無職、エルフに転生で異世界ざわつく

かわさきはっく
ファンタジー
就職氷河期を生き抜き、数々の職を転々とした末に無職となった50代の俺。 ある日、病で倒れ、気づけば異世界のエルフの賢者に転生していた!? 俺が転生したのは、高位エルフの秘術の失敗によって魂が取り込まれた賢者の肉体。 第二の人生をやり直そうと思ったのも束の間、俺の周囲は大騒ぎだ。 「導き手の復活か!?」「賢者を語る偽物か!?」 信仰派と保守派が入り乱れ、エルフの社会はざわつき始める。 賢者の力を示すため、次々と課される困難な試練。 様々な事件に巻き込まれながらも、俺は異世界で無双する! 異世界ざわつき転生譚、ここに開幕! ※話数は多いですが、一話ごとのボリュームは少なめです。 ※「小説家になろう」「カクヨム」「Caita」にも掲載しています。

はずれスキル念動力(ただしレベルMAX)で無双する~手をかざすだけです。詠唱とか必殺技とかいりません。念じるだけで倒せます~

さとう
ファンタジー
10歳になると、誰もがもらえるスキル。 キネーシス公爵家の長男、エルクがもらったスキルは『念動力』……ちょっとした物を引き寄せるだけの、はずれスキルだった。 弟のロシュオは『剣聖』、妹のサリッサは『魔聖』とレアなスキルをもらい、エルクの居場所は失われてしまう。そんなある日、後継者を決めるため、ロシュオと決闘をすることになったエルク。だが……その決闘は、エルクを除いた公爵家が仕組んだ『処刑』だった。 偶然の『事故』により、エルクは生死の境をさまよう。死にかけたエルクの魂が向かったのは『生と死の狭間』という不思議な空間で、そこにいた『神様』の気まぐれにより、エルクは自分を鍛えなおすことに。 二千年という長い時間、エルクは『念動力』を鍛えまくる。 現世に戻ったエルクは、十六歳になって目を覚ました。 はずれスキル『念動力』……ただしレベルMAXの力で無双する!!

処理中です...