2 / 24
第1章:エルフの国編
第1話 聖王の森の異変
しおりを挟む
エルフ族の国である、エルフ=シャーリス王国の王都シャーリスにある王宮の玉座の間にて、長く尖った耳を持つ、つまりエルフの青年が、玉座に座っているエルフの巨漢の男に跪いて何かを報告している。
「ご報告申し上げます!先程聖王の森に空間の乱れを確認、その後空間の安定と同時に巨大な魔力の発生を確認しました」
青年が報告すると、巨漢の男は内心驚き、少し眉を顰めた。
「魔力の正体は判明したのか?」
「申し訳ございません、つい先程ヴォルド達1番隊を偵察に向かわせたばかりなのでまだ判明しておりません」
巨漢の男が質問すると、青年は申し訳なさそうに答えた。
「そうかわかった。ご苦労であった。また何かあれば報告せよ」
「了解しました」
「では下がるがよい」
「はっ!失礼致します」
青年はそう言うと、玉座の間を後にした。
このまま聖王の森に向かおうと王宮の大きな廊下を歩いていると、こちらに向かって走ってくる男2人が見えた。
その2人とは、青年が所属する王室特殊兵団の3番隊隊長ジェイル・フラストと5番隊隊長アダム・メルファンである。
そして、このエルフの青年こそ王室特殊兵団団長のケイト・バストンである。
「ケイト団長、追加報告です!」
アダムがケイトに声をかける。
「何か進展でもあったか?」
「はい、1番隊からの連絡によりますと、大きな魔力の正体は異世界人のものと判明致しました」
「異世界人だと!?」
ケイトは予想外の答えに驚いた。
なぜならこの世界での異世界からの転移の実例は、異世界の存在が認められた1300年前から数えて、公式に公表されている中でもわずか7件のみである上、エルフの国での転移は今回が初めてである。
ジェイルもアダムもその事を知っていたので、ケイトが驚くのも無理もないと思った。
正直、自分たちも報告で聞いた時も同じようなリアクションをしたのだ。
「はい、さらにその異世界人は今から連行されてくる模様です」
「しかし異世界人との言語での意思疎通が不可能なのでケイト団長の意思疎通の魔法で話をできる状態にしたいと思いケイト団長にお声をお掛けしました」
アダムの報告にジェイルが補足するとケイトは状況を理解し、意思疎通を使うことにした。
「わかった。異世界人は王室特殊兵団本部の尋問室に連れてくるようにとヴォルドに伝えてくれ」
「「了解」」
ケイトがそう命令すると、2人は1番隊に伝達へ向かった。
(異世界人か・・・しかしとんでもない魔力を持っているとは一体どうなっているんだ)
ケイトは今まで経験したことのないような事態に直面し、思考を巡らせているが最終的には異世界人に直接聞けば良いと考え、尋問室へ向かった。
「ご報告申し上げます!先程聖王の森に空間の乱れを確認、その後空間の安定と同時に巨大な魔力の発生を確認しました」
青年が報告すると、巨漢の男は内心驚き、少し眉を顰めた。
「魔力の正体は判明したのか?」
「申し訳ございません、つい先程ヴォルド達1番隊を偵察に向かわせたばかりなのでまだ判明しておりません」
巨漢の男が質問すると、青年は申し訳なさそうに答えた。
「そうかわかった。ご苦労であった。また何かあれば報告せよ」
「了解しました」
「では下がるがよい」
「はっ!失礼致します」
青年はそう言うと、玉座の間を後にした。
このまま聖王の森に向かおうと王宮の大きな廊下を歩いていると、こちらに向かって走ってくる男2人が見えた。
その2人とは、青年が所属する王室特殊兵団の3番隊隊長ジェイル・フラストと5番隊隊長アダム・メルファンである。
そして、このエルフの青年こそ王室特殊兵団団長のケイト・バストンである。
「ケイト団長、追加報告です!」
アダムがケイトに声をかける。
「何か進展でもあったか?」
「はい、1番隊からの連絡によりますと、大きな魔力の正体は異世界人のものと判明致しました」
「異世界人だと!?」
ケイトは予想外の答えに驚いた。
なぜならこの世界での異世界からの転移の実例は、異世界の存在が認められた1300年前から数えて、公式に公表されている中でもわずか7件のみである上、エルフの国での転移は今回が初めてである。
ジェイルもアダムもその事を知っていたので、ケイトが驚くのも無理もないと思った。
正直、自分たちも報告で聞いた時も同じようなリアクションをしたのだ。
「はい、さらにその異世界人は今から連行されてくる模様です」
「しかし異世界人との言語での意思疎通が不可能なのでケイト団長の意思疎通の魔法で話をできる状態にしたいと思いケイト団長にお声をお掛けしました」
アダムの報告にジェイルが補足するとケイトは状況を理解し、意思疎通を使うことにした。
「わかった。異世界人は王室特殊兵団本部の尋問室に連れてくるようにとヴォルドに伝えてくれ」
「「了解」」
ケイトがそう命令すると、2人は1番隊に伝達へ向かった。
(異世界人か・・・しかしとんでもない魔力を持っているとは一体どうなっているんだ)
ケイトは今まで経験したことのないような事態に直面し、思考を巡らせているが最終的には異世界人に直接聞けば良いと考え、尋問室へ向かった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
大和型戦艦、異世界に転移する。
焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。
※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
あっとさん
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
俺たちYOEEEEEEE?のに異世界転移したっぽい?
くまの香
ファンタジー
いつもの朝、だったはずが突然地球を襲う謎の現象。27歳引きニートと27歳サラリーマンが貰ったスキル。これ、チートじゃないよね?頑張りたくないニートとどうでもいいサラリーマンが流されながら生きていく話。現実って厳しいね。
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる