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第1章:エルフの国編
第9話 王女からの提案
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街に出た3人は、前を大和とセーナが、後ろをヴォルドがついて歩いている。
さらには姿は隠しているが1番隊の隊員たちが街に潜伏して、セーナの護衛任務にあたる。
「大和さんがいた異世界にはエルフはいるのですか?」
大和はセーナの疑問に緊張しつつも丁寧に答える。
「えっと・・・俺・・・いや、私のいた世界ではエルフはある地域の神話上の存在でして、残念ながら実在しません。ですが、エルフが登場する物語は人気な物が多いですよ」
「大和さんはエルフ好きなんですか?」
「えっ!?あっ!?」
セーナは足を止め、大和に近づき、顔をじーっと見つめながら問いかける。
大和は顔を赤くしながら言葉を詰まらせた。
そして後方にいるヴォルドが腰にある剣に手をかけている。
それは返答を間違えば斬るぞ、ということだろう。
大和は冷や汗をかきながら答える。
「えっと・・・エルフは好きですよ。今王女様が私に親切にしてくださっているように、皆さん親切にしてくださっていますし」
「ふふっ、そうですか。良かったです」
セーナは大和に笑顔を向けながらそう言うと、今度はとんでもないことを言い出した。
「あの、大和さんに1つ提案があるのですがよろしいでしょうか?」
「提案ですか?なんでしょう」
「大和さんはものすごくお強い魔力をお持ちになっております。大和さんがよろしければですが、その魔力を使いこなせるように訓練をするというのはどうでしょう」
「へっ?」
「そうですね・・・王室特殊兵団で鍛えてもらうのがいいと思います!」
セーナが可愛らしい笑顔でそう言うと、後ろにいるヴォルドも少し驚いたようにこちらを見ている。
大和はいやいやちょっと待て!とは言いたいところだが、もうこの王女様の中では訓練をすることが決まっているようで、大和さんがよろしければ、という言葉の意味がまるで成さない状況だった。
大和は結局、訓練を受けることにしたのだった。
「わかりました・・・やってみますよ」
「あら!本当ですか?良かったです!」
(何で俺が訓練受けるのが嬉しいんだ?)
大和は内心そう思いつつも言葉にはしなかった。
「ではヴォルド、早速訓練場を手配なさい。今日は確か演習場の空きは4つほどあったはずですよ」
「了解しました。ですがよろしいのですか?国王陛下に後で叱られませんか?」
「問題ありません。今朝父上に許可をいただきました。それともあなたは私に反対するおつもりですか?」
「いえ、そのようなことはございません。出過ぎた真似をしてしまい申し訳ございませんでした。早急に演習場を手配して参ります」
そう言うとヴォルドは急いで本部へ向かっていった。
(ヴォルドって将来嫁さんに尻に敷かれるタイプだな)
大和のヴォルドのギャップに内心笑っていた。
「では大和さん、参りましょうか」
「あっ、はい」
セーナにそう言われると、大和は演習場に連れていかれる。
「あと大和さん、公務以外では私に対してその堅苦しい話し方はなしでお願いします」
「はい・・・わかりました。ではお互いにそういうのはなし、というのはどうでしょう?」
「いいのですか?ではそうさせていただきます。よろしくね!大和!」
「よっ、よろしく・・・セーナさん」
大和はヴォルドを見て何かを学んだのか、セーナの言ったことを受け入れた。
それだけでなく、お互いにという条件まで入れてみせた。
するとセーナは嬉しそうに微笑みながら答えた。
さすがに距離感が縮まったとはいえ一国の王女を呼び捨ては絶対に出来ない。
セーナもそれがわかったのか、特に突っ込んではこなかった。
□□□□□
大和とセーナは距離感が縮まり、お互いの世界の事を話しながら歩いていた。
話しの途中でヴォルドが演習場を手配出来たみたいで、急いで戻ってきた。
ヴォルドに連れられて2人は演習場に到着したのだった。
さらには姿は隠しているが1番隊の隊員たちが街に潜伏して、セーナの護衛任務にあたる。
「大和さんがいた異世界にはエルフはいるのですか?」
大和はセーナの疑問に緊張しつつも丁寧に答える。
「えっと・・・俺・・・いや、私のいた世界ではエルフはある地域の神話上の存在でして、残念ながら実在しません。ですが、エルフが登場する物語は人気な物が多いですよ」
「大和さんはエルフ好きなんですか?」
「えっ!?あっ!?」
セーナは足を止め、大和に近づき、顔をじーっと見つめながら問いかける。
大和は顔を赤くしながら言葉を詰まらせた。
そして後方にいるヴォルドが腰にある剣に手をかけている。
それは返答を間違えば斬るぞ、ということだろう。
大和は冷や汗をかきながら答える。
「えっと・・・エルフは好きですよ。今王女様が私に親切にしてくださっているように、皆さん親切にしてくださっていますし」
「ふふっ、そうですか。良かったです」
セーナは大和に笑顔を向けながらそう言うと、今度はとんでもないことを言い出した。
「あの、大和さんに1つ提案があるのですがよろしいでしょうか?」
「提案ですか?なんでしょう」
「大和さんはものすごくお強い魔力をお持ちになっております。大和さんがよろしければですが、その魔力を使いこなせるように訓練をするというのはどうでしょう」
「へっ?」
「そうですね・・・王室特殊兵団で鍛えてもらうのがいいと思います!」
セーナが可愛らしい笑顔でそう言うと、後ろにいるヴォルドも少し驚いたようにこちらを見ている。
大和はいやいやちょっと待て!とは言いたいところだが、もうこの王女様の中では訓練をすることが決まっているようで、大和さんがよろしければ、という言葉の意味がまるで成さない状況だった。
大和は結局、訓練を受けることにしたのだった。
「わかりました・・・やってみますよ」
「あら!本当ですか?良かったです!」
(何で俺が訓練受けるのが嬉しいんだ?)
大和は内心そう思いつつも言葉にはしなかった。
「ではヴォルド、早速訓練場を手配なさい。今日は確か演習場の空きは4つほどあったはずですよ」
「了解しました。ですがよろしいのですか?国王陛下に後で叱られませんか?」
「問題ありません。今朝父上に許可をいただきました。それともあなたは私に反対するおつもりですか?」
「いえ、そのようなことはございません。出過ぎた真似をしてしまい申し訳ございませんでした。早急に演習場を手配して参ります」
そう言うとヴォルドは急いで本部へ向かっていった。
(ヴォルドって将来嫁さんに尻に敷かれるタイプだな)
大和のヴォルドのギャップに内心笑っていた。
「では大和さん、参りましょうか」
「あっ、はい」
セーナにそう言われると、大和は演習場に連れていかれる。
「あと大和さん、公務以外では私に対してその堅苦しい話し方はなしでお願いします」
「はい・・・わかりました。ではお互いにそういうのはなし、というのはどうでしょう?」
「いいのですか?ではそうさせていただきます。よろしくね!大和!」
「よっ、よろしく・・・セーナさん」
大和はヴォルドを見て何かを学んだのか、セーナの言ったことを受け入れた。
それだけでなく、お互いにという条件まで入れてみせた。
するとセーナは嬉しそうに微笑みながら答えた。
さすがに距離感が縮まったとはいえ一国の王女を呼び捨ては絶対に出来ない。
セーナもそれがわかったのか、特に突っ込んではこなかった。
□□□□□
大和とセーナは距離感が縮まり、お互いの世界の事を話しながら歩いていた。
話しの途中でヴォルドが演習場を手配出来たみたいで、急いで戻ってきた。
ヴォルドに連れられて2人は演習場に到着したのだった。
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