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sideルーカス
5.
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キングレッドヴァイパーは、やたらと大きい上に行動も素早い。そして毒をもっているから、ちょっとやり難い。
でも街に割と近い場所に出没したとあって、ギルドも出し惜しみせず高ランクの冒険者を募ってくれたお陰で、時間はかかったものの問題なく片付ける事ができた。
ただクエストが完了したのは既に陽も落ち暗くなった時間帯だったから、皆で話し合い今日はここで野営して明日街に帰ることにした。
それはいい。何の問題もない。
問題は俺自身にある。
クエストに手を付ける前から、元気いっぱいの俺の分身をどうしたものか……。
………。
ふと、ヤツに声をかけてみようか、と思い付つく。
討伐後に昂るのはよくある事だし………。
途端に分身がズクン、と甘く疼く。
「………っ!」
一瞬イきそうになる。
ぐっと堪え、熱い息を吐いた。
チラリと天幕の中を見る。
万が一ノアが誘いにのった場合に備え、身体が床で痛まないように……。
バサッと毛布を床に敷き、天幕を後にした。
ノアはどこだ?
辺りを見渡す。甘く誘うような匂いが漂い、直感的にその方向を目指した。
たき火の近くに、ノアは居た。
漂ってくる匂いから、ヤツも昂っているのが分かる。
ゆっくりと近付く。
「なぁ、あんたも眠れないクチ?」
よっぽど気を抜いていたのか、俺の声にビクリと肩を揺らす。
「ま、ね。」
肩を竦める仕草をするヤツに、「隣いい?」と確認しながら周囲を探る。
2~3人の冒険者がいる。
目的は………きっと俺と同じだろう。
奪われる前に…と、ノアの返事も待たず隣を陣取る。
「熱発散すんの、俺とどう?」
間怠っこしい事は嫌いだ。ダイレクトに聞く。
「何で俺?」
「見た目好みだし」
噓じゃない。ただ、それ以上にお前に興奮して、滾るってだけだ。
「ふーん?」
半信半疑な返事をしつつ、俺を眺めてくる。
ノアの視線を感じると、俺の昂りは更に痛い程に張り詰める。油断すると早々に弾けてしまいそうだ。
ヤツの反応から判断すると、多分手応えは有りそうだ。
あぁ、だけど………。
「たださ。俺、獣人だからさ。番が一番な訳。まだ見付けてはないけど、番が現れるまでの期間限定セフレって事でいい?」
最近、黒い瞳のヤツにしか反応しなくなりつつある自覚は……ある。
もしコイツと身体の相性が良ければ、『黒い瞳』に囚われる事になった元凶だし、是非責任取ってもらおうか。
番以外の特定相手を作るのは気が進まないが、コイツとならイイかもしれない…と、ふと思った。
するとノアは目を丸くして、俺を見つめた。
「え?今、熱発散するだけだろ?一回ヤッたからって、縋り付く気ないけど?」
その言葉に、カチンとくる。
何、俺じゃ不服なの?
その不満も随分見当違いとは思うけど、その時の俺には『お前に夢中になる訳ねーだろ』的な感じに受け取れたんだ。
ふーん………、お前がそう思うなら、ヤってやろうじゃん。
ニヤリと笑う。
「じゃ次があるかどうかは身体の相性次第で」
怪訝な顔をしているノアに、そっとキスをする。
唇の感触を楽しむような、戯れのようなキス。
「ん……」
鼻に抜けるような甘い声に、堪らなくなる。
ヤバい………。
抱き潰したい………っ!!
徐々に角度を変えて、深く口腔を舐る。
薄っすら目を開きノアを見ると、トロリと蕩けた顔をしていた。そして、そっと控えめに自分の舌を絡めてくる。
俺を求めるその行為に、ふっと笑みがもれる。
覚悟しろよ、ノア。
ここまで俺を昂らせた責任、取ってもらうぞ。
でも街に割と近い場所に出没したとあって、ギルドも出し惜しみせず高ランクの冒険者を募ってくれたお陰で、時間はかかったものの問題なく片付ける事ができた。
ただクエストが完了したのは既に陽も落ち暗くなった時間帯だったから、皆で話し合い今日はここで野営して明日街に帰ることにした。
それはいい。何の問題もない。
問題は俺自身にある。
クエストに手を付ける前から、元気いっぱいの俺の分身をどうしたものか……。
………。
ふと、ヤツに声をかけてみようか、と思い付つく。
討伐後に昂るのはよくある事だし………。
途端に分身がズクン、と甘く疼く。
「………っ!」
一瞬イきそうになる。
ぐっと堪え、熱い息を吐いた。
チラリと天幕の中を見る。
万が一ノアが誘いにのった場合に備え、身体が床で痛まないように……。
バサッと毛布を床に敷き、天幕を後にした。
ノアはどこだ?
辺りを見渡す。甘く誘うような匂いが漂い、直感的にその方向を目指した。
たき火の近くに、ノアは居た。
漂ってくる匂いから、ヤツも昂っているのが分かる。
ゆっくりと近付く。
「なぁ、あんたも眠れないクチ?」
よっぽど気を抜いていたのか、俺の声にビクリと肩を揺らす。
「ま、ね。」
肩を竦める仕草をするヤツに、「隣いい?」と確認しながら周囲を探る。
2~3人の冒険者がいる。
目的は………きっと俺と同じだろう。
奪われる前に…と、ノアの返事も待たず隣を陣取る。
「熱発散すんの、俺とどう?」
間怠っこしい事は嫌いだ。ダイレクトに聞く。
「何で俺?」
「見た目好みだし」
噓じゃない。ただ、それ以上にお前に興奮して、滾るってだけだ。
「ふーん?」
半信半疑な返事をしつつ、俺を眺めてくる。
ノアの視線を感じると、俺の昂りは更に痛い程に張り詰める。油断すると早々に弾けてしまいそうだ。
ヤツの反応から判断すると、多分手応えは有りそうだ。
あぁ、だけど………。
「たださ。俺、獣人だからさ。番が一番な訳。まだ見付けてはないけど、番が現れるまでの期間限定セフレって事でいい?」
最近、黒い瞳のヤツにしか反応しなくなりつつある自覚は……ある。
もしコイツと身体の相性が良ければ、『黒い瞳』に囚われる事になった元凶だし、是非責任取ってもらおうか。
番以外の特定相手を作るのは気が進まないが、コイツとならイイかもしれない…と、ふと思った。
するとノアは目を丸くして、俺を見つめた。
「え?今、熱発散するだけだろ?一回ヤッたからって、縋り付く気ないけど?」
その言葉に、カチンとくる。
何、俺じゃ不服なの?
その不満も随分見当違いとは思うけど、その時の俺には『お前に夢中になる訳ねーだろ』的な感じに受け取れたんだ。
ふーん………、お前がそう思うなら、ヤってやろうじゃん。
ニヤリと笑う。
「じゃ次があるかどうかは身体の相性次第で」
怪訝な顔をしているノアに、そっとキスをする。
唇の感触を楽しむような、戯れのようなキス。
「ん……」
鼻に抜けるような甘い声に、堪らなくなる。
ヤバい………。
抱き潰したい………っ!!
徐々に角度を変えて、深く口腔を舐る。
薄っすら目を開きノアを見ると、トロリと蕩けた顔をしていた。そして、そっと控えめに自分の舌を絡めてくる。
俺を求めるその行為に、ふっと笑みがもれる。
覚悟しろよ、ノア。
ここまで俺を昂らせた責任、取ってもらうぞ。
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