置き去りにされたら、真実の愛が待っていました

 トリーシャ・ラスヘルグは大の魔法使い嫌いである。
 というのも、元婚約者の蛮行で、転移門から寒地スノーホワイトへ置き去りにされて死にかけたせいだった。
 王城の司書としてひっそり暮らしているトリーシャは、ヴィタリ・ノイマンという青年と知り合いになる。心穏やかな付き合いに、次第に友人として親しくできることを喜び始める。
 
 一方、ヴィタリ・ノイマンは焦っていた。
 新任の魔法師団団長として王城に異動し、図書室でトリーシャと出会って、一目ぼれをしたのだ。問題は赴任したてで制服を着ておらず、〈枝〉も持っていなかったせいで、トリーシャがヴィタリを政務官と勘違いしたことだ。
 まさかトリーシャが大の魔法使い嫌いだとは知らず、ばれてはならないと偽る覚悟を決める。
 
 そして関係を重ねていたのに、元婚約者が現れて……?

 若手の大魔法使い×トラウマ持ちの魔法使い嫌いの恋愛の行方は?
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