“絶対悪”の暗黒龍

alunam

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第一話  ドラゴンと女勇者と

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 俺を迎え撃つ様に相対する女がいる・・・
立っている場所は我が家となった洞窟前の広場だ、森に囲まれてるが今日もいい日差しが俺達を照らしてくれている。
 距離は10メートル以上離れているだろうか・・・・腰まである見事な金髪の美女だ。キューティーブロンドってヤツか?彼女の所だけ日の光がさらに輝いて見える。
 年は二十歳前後だろうか・・・170センチ位の伸長は、ある程度しか身体のラインをなぞっていない革鎧を着こんでいる上からでも分かる程スタイルが良い。
 スラリとした長い手足にも金属の手甲脚甲を着けている、革鎧下のショートパンツと膝の上まである脚甲の絶対領域から見える太ももは白く眩しくて凄く美味しそうだ(勿論性的な意味で)が・・・
 左の腰に佩いてある鞘に入った片手剣も目に留まり、あー今日も来たのねと思う・・・

 コイツは女勇者・・・なんか最初は「悪龍の長!暗黒龍!!この★§Θ¶ψが成敗してくれるわ!」とか言って斬りかかって来たけど言葉はともかく名前らしき所が全然わかんねぇまま尻尾で軽く薙ぎ払ったらブッ飛んでいって目を回していた。

 俺の住処の周辺は俺がいるのでほぼ滅多に近寄っては来ないが結構狂暴な魔獣や精霊も住んでいるのでこのまま放置するのも人として(龍だけど)どうかと思ったので、コイツの他にも以前やって来て返り討ちにした冒険者達と同じく”安全地帯”と呼ばれる森外れにある柱に囲まれた結界の中に放り込んでおいた。
 兵隊の集団だったら半分もブッ飛ばせばケガ人連れて引き返していくけど個人や少人数の事後処理に便利なんで気絶させて(殺してはいないはず・・・多分)は毎度ここに捨てていくが誰が何の為に作って・使っているのかよくわかっていない!けどある物は使う・・便利だからね!

 面倒なら殺してしまえってのはナシだ!元人間で社畜だが殺人する程殺伐とした人生でもなかった元リーマンとしてはジャレついて来る小動物のような攻撃しか出来ない人間達を哀れみこそすれ刈り取るような真似はしたくない。
 生物としての基本スペックが違うのだ、Hiーνガン○ムでザ○を倒しても虚しいだけである。
 
 それに一度痛い目に遭わせたら大体二度と来なくなる、実際大規模な兵隊集団を背中の羽で起こした旋風でまとめてブッ飛ばしたらそれ以降パッタリと来なくなった。
 流石にあれだけ纏めてこられると手加減が難しいのでひょっとしたら何人か死人が出たのかもしれない、戦いはいつも虚しいものだ・・・
 大体と言うのは今目の前に例外がいるからだ・・・
この女勇者だけは違う・・・最初に秒殺で気絶させられてるのに2・3日したらまた挑んできやがった
 ・・・のでさらに秒殺して安全地帯へと放り込んでおいてもまた何日かしたら俺に挑んで来るのを繰り返す・・・

 これがムサいおっさんなら御免被るが、森と川に囲まれたスローライフを過ごしている俺にとって美人が足しげく通って来るという一点だけは一服の清涼剤のように俺の精神を癒してくれるしどうせ命の危険もない。
 あー今日も来たのねは「連日で挑みに来るのは珍しい」と「べ・・・別に待ってた訳じゃないんだかんね!勘違いしないでよね!」っていうツンデレだ!
 最近楽しみになってきている日課に今日も思いを馳せていると・・・・


 「暗黒龍よ!今日こそ私はお前を倒し!お前を超えてみせる!」

 女勇者が俺を見上げながら叫ぶ・・・
どっからその自信は来るんだよ・・・
 離れた場所にいる170センチの女勇者が見上げる程俺はデカイ、多分7メートル位か?尻尾も合わせると12メートルは超えるんじゃなかろうか・・・
 小さな白い勇者はデカくて黒い暗黒龍の俺を見据えて一歩も引いた様子はない、度胸と自信だけは俺も認めざるをえない・・・後、太ももと胸もかな///
 なんて事を考えていると・・・


 「言葉は不要と言うことか・・・・よかろう!ならばいざッ!参るッッ!!」

 勘違いした女勇者が裂帛の気合いと共に鞘ごと片手剣を抜き放ち魔力を込めている!鞘が雷を纏い始めた!バチバチと音を立てて身体からも放電し始めた!

 ・・・解説口調なのはやることがないので、ただ見てるだけだからだ!必殺技の最中に横ヤリ入れるとか無粋な真似はしない!(キリッ

 なんてやってる内に女勇者の準備が整ったのか鞘から剣を抜き放つ!刀身に稲妻を纏った輝く片手剣は凄まじい光と音を出している!
 その稲妻剣を両手で持つ為に鞘を投げ捨てた女勇者を見ながら問いかけてみる

 「鞘を投げ捨てるのは勝つ事を諦めているからじゃないのか・・・?」

 ちょっとヒロイックな女勇者に対して声色を作って渋そうな声(のつもり)で悪役らしく・・・雰囲気は大事!

「クッ!・・・うるさい!私にはッ!勝つしかないんだァァァ!!」
「そうか・・・ならば何も言うまい・・・」

 悲壮感すら漂わせながら斬りかかってくる女勇者に対してイケボ(のつもり)で俺は答えた・・・
この歳でなりきりのごっこ遊びをするのは・・・・・正直楽しいお!

 「ハァァァァァァァァァァァッ!!!!!!」

 勇者が天高く跳躍してくる!
7メートル近い俺の頭の位置を遥かに超えるジャンプ力だ!
必殺の稲妻を纏った女勇者の剣はさながら天から降る本物の雷のような輝きで重力加速度をつけて俺に迫る!!
 ・・・まぁ多分食らっても平気だろうけどドMじゃないんで大人しく喰らうつもりはない、俺は背中の羽を使って旋風を放つ!女勇者に向かって!
 ドラゴンの羽の質量で起こった爆風は勇者とはいえ女の子なんかいとも簡単に押し返した!
 そのまま空中に煽られた女勇者は為す術なく地面に激突するだけかと思ったら身体を捻り、時には回転して体制を立て直す!見事なボディバランスだ!
 無事に女勇者は足から華麗に着地する・・・・

 ずるべたーーーーーーーーーー~~~~~~~~~ん!!!!

 ・・・・・投げ捨てた鞘の上に・・・・

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