2 / 87
第一話 ドラゴンと女勇者と
しおりを挟む俺を迎え撃つ様に相対する女がいる・・・
立っている場所は我が家となった洞窟前の広場だ、森に囲まれてるが今日もいい日差しが俺達を照らしてくれている。
距離は10メートル以上離れているだろうか・・・・腰まである見事な金髪の美女だ。キューティーブロンドってヤツか?彼女の所だけ日の光がさらに輝いて見える。
年は二十歳前後だろうか・・・170センチ位の伸長は、ある程度しか身体のラインをなぞっていない革鎧を着こんでいる上からでも分かる程スタイルが良い。
スラリとした長い手足にも金属の手甲脚甲を着けている、革鎧下のショートパンツと膝の上まである脚甲の絶対領域から見える太ももは白く眩しくて凄く美味しそうだ(勿論性的な意味で)が・・・
左の腰に佩いてある鞘に入った片手剣も目に留まり、あー今日も来たのねと思う・・・
コイツは女勇者・・・なんか最初は「悪龍の長!暗黒龍!!この★§Θ¶ψが成敗してくれるわ!」とか言って斬りかかって来たけど言葉はともかく名前らしき所が全然わかんねぇまま尻尾で軽く薙ぎ払ったらブッ飛んでいって目を回していた。
俺の住処の周辺は俺がいるのでほぼ滅多に近寄っては来ないが結構狂暴な魔獣や精霊も住んでいるのでこのまま放置するのも人として(龍だけど)どうかと思ったので、コイツの他にも以前やって来て返り討ちにした冒険者達と同じく”安全地帯”と呼ばれる森外れにある柱に囲まれた結界の中に放り込んでおいた。
兵隊の集団だったら半分もブッ飛ばせばケガ人連れて引き返していくけど個人や少人数の事後処理に便利なんで気絶させて(殺してはいないはず・・・多分)は毎度ここに捨てていくが誰が何の為に作って・使っているのかよくわかっていない!けどある物は使う・・便利だからね!
面倒なら殺してしまえってのはナシだ!元人間で社畜だが殺人する程殺伐とした人生でもなかった元リーマンとしてはジャレついて来る小動物のような攻撃しか出来ない人間達を哀れみこそすれ刈り取るような真似はしたくない。
生物としての基本スペックが違うのだ、Hiーνガン○ムでザ○を倒しても虚しいだけである。
それに一度痛い目に遭わせたら大体二度と来なくなる、実際大規模な兵隊集団を背中の羽で起こした旋風でまとめてブッ飛ばしたらそれ以降パッタリと来なくなった。
流石にあれだけ纏めてこられると手加減が難しいのでひょっとしたら何人か死人が出たのかもしれない、戦いはいつも虚しいものだ・・・
大体と言うのは今目の前に例外がいるからだ・・・
この女勇者だけは違う・・・最初に秒殺で気絶させられてるのに2・3日したらまた挑んできやがった
・・・のでさらに秒殺して安全地帯へと放り込んでおいてもまた何日かしたら俺に挑んで来るのを繰り返す・・・
これがムサいおっさんなら御免被るが、森と川に囲まれたスローライフを過ごしている俺にとって美人が足しげく通って来るという一点だけは一服の清涼剤のように俺の精神を癒してくれるしどうせ命の危険もない。
あー今日も来たのねは「連日で挑みに来るのは珍しい」と「べ・・・別に待ってた訳じゃないんだかんね!勘違いしないでよね!」っていうツンデレだ!
最近楽しみになってきている日課に今日も思いを馳せていると・・・・
「暗黒龍よ!今日こそ私はお前を倒し!お前を超えてみせる!」
女勇者が俺を見上げながら叫ぶ・・・
どっからその自信は来るんだよ・・・
離れた場所にいる170センチの女勇者が見上げる程俺はデカイ、多分7メートル位か?尻尾も合わせると12メートルは超えるんじゃなかろうか・・・
小さな白い勇者はデカくて黒い暗黒龍の俺を見据えて一歩も引いた様子はない、度胸と自信だけは俺も認めざるをえない・・・後、太ももと胸もかな///
なんて事を考えていると・・・
「言葉は不要と言うことか・・・・よかろう!ならばいざッ!参るッッ!!」
勘違いした女勇者が裂帛の気合いと共に鞘ごと片手剣を抜き放ち魔力を込めている!鞘が雷を纏い始めた!バチバチと音を立てて身体からも放電し始めた!
・・・解説口調なのはやることがないので、ただ見てるだけだからだ!必殺技の最中に横ヤリ入れるとか無粋な真似はしない!(キリッ
なんてやってる内に女勇者の準備が整ったのか鞘から剣を抜き放つ!刀身に稲妻を纏った輝く片手剣は凄まじい光と音を出している!
その稲妻剣を両手で持つ為に鞘を投げ捨てた女勇者を見ながら問いかけてみる
「鞘を投げ捨てるのは勝つ事を諦めているからじゃないのか・・・?」
ちょっとヒロイックな女勇者に対して声色を作って渋そうな声(のつもり)で悪役らしく・・・雰囲気は大事!
「クッ!・・・うるさい!私にはッ!勝つしかないんだァァァ!!」
「そうか・・・ならば何も言うまい・・・」
悲壮感すら漂わせながら斬りかかってくる女勇者に対してイケボ(のつもり)で俺は答えた・・・
この歳でなりきりのごっこ遊びをするのは・・・・・正直楽しいお!
「ハァァァァァァァァァァァッ!!!!!!」
勇者が天高く跳躍してくる!
7メートル近い俺の頭の位置を遥かに超えるジャンプ力だ!
必殺の稲妻を纏った女勇者の剣はさながら天から降る本物の雷のような輝きで重力加速度をつけて俺に迫る!!
・・・まぁ多分食らっても平気だろうけどドMじゃないんで大人しく喰らうつもりはない、俺は背中の羽を使って旋風を放つ!女勇者に向かって!
ドラゴンの羽の質量で起こった爆風は勇者とはいえ女の子なんかいとも簡単に押し返した!
そのまま空中に煽られた女勇者は為す術なく地面に激突するだけかと思ったら身体を捻り、時には回転して体制を立て直す!見事なボディバランスだ!
無事に女勇者は足から華麗に着地する・・・・
ずるべたーーーーーーーーーー~~~~~~~~~ん!!!!
・・・・・投げ捨てた鞘の上に・・・・
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜
シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。
起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。
その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。
絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。
役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。
異世界に転生した俺は英雄の身体強化魔法を使って無双する。~無詠唱の身体強化魔法と無詠唱のマジックドレインは異世界最強~
北条氏成
ファンタジー
宮本 英二(みやもと えいじ)高校生3年生。
実家は江戸時代から続く剣道の道場をしている。そこの次男に生まれ、優秀な兄に道場の跡取りを任せて英二は剣術、槍術、柔道、空手など様々な武道をやってきた。
そんなある日、トラックに轢かれて死んだ英二は異世界へと転生させられる。
グランベルン王国のエイデル公爵の長男として生まれた英二はリオン・エイデルとして生きる事に・・・
しかし、リオンは貴族でありながらまさかの魔力が200しかなかった。貴族であれば魔力が1000はあるのが普通の世界でリオンは初期魔法すら使えないレベル。だが、リオンには神話で邪悪なドラゴンを倒した魔剣士リュウジと同じ身体強化魔法を持っていたのだ。
これは魔法が殆ど使えない代わりに、最強の英雄の魔法である身体強化魔法を使いながら無双する物語りである。
悪徳貴族の、イメージ改善、慈善事業
ウィリアム・ブロック
ファンタジー
現代日本から死亡したラスティは貴族に転生する。しかしその世界では貴族はあんまり良く思われていなかった。なのでノブリス・オブリージュを徹底させて、貴族のイメージ改善を目指すのだった。
異世界転生おじさんは最強とハーレムを極める
自ら
ファンタジー
定年を半年後に控えた凡庸なサラリーマン、佐藤健一(50歳)は、不慮の交通事故で人生を終える。目覚めた先で出会ったのは、自分の魂をトラックの前に落としたというミスをした女神リナリア。
その「お詫び」として、健一は剣と魔法の異世界へと30代後半の肉体で転生することになる。チート能力の選択を迫られ、彼はあらゆる経験から無限に成長できる**【無限成長(アンリミテッド・グロース)】**を選び取る。
異世界で早速遭遇したゴブリンを一撃で倒し、チート能力を実感した健一は、くたびれた人生を捨て、最強のセカンドライフを謳歌することを決意する。
定年間際のおじさんが、女神の気まぐれチートで異世界最強への道を歩み始める、転生ファンタジーの開幕。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活
天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる