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第四話 ドラゴンと看病と
しおりを挟むふぇぇぇぇ~勇者お姉ちゃん!幼女持って帰ってきちゃったよぅ!
・・・なんて言える訳もないが誤魔化せる訳もないので事情を言う、要点を掻い摘んで説明するが上手く話せたか女勇者のみぞ知るだ。
女勇者の方は腑に落ちないが納得してくれたようで
「・・・・私は放り投げるのに、この子は・・・まぁ小さいから仕方ないか・・・・・・」
などとブツブツと言っている、ひょっとして起きとったんかワレェ!
「事情は分かったわ、まずはその幼女が目覚めるまで私が看病しましょう」
「すまない・・・助かる・・・・」
「フフッ!・・・やはりあなたは・・・イヤ、なんでもない・・・」
納得してくれたついでに、今までの事から俺を判断してくれたようだ。
攻撃してすまなかった的な事で謝罪もされたが気にすんなと答えておいた
「しかしあなたは対峙していると喉になにか詰まったような声ですが・・・会話していると爽やかな響きをしていますね、今の方が良いと思いますよ」
・・・声作ってたのもバレテーラ!!
面と向かうとドモってるとかコミュ障じゃん!恥ずかしすぎる・・・・・!
が、開き直ってこちらも会話を続ける
「ありがとう、そっちも芝居がかった口調じゃなくて今の方が自然で可愛いと思うよ」
「・・・ま゛ッッ!?/////」
ま゛って何なんだろうと思うがリンゴの様に真っ赤な顔になった女勇者をからかう程、俺は精神年齢も生前の年齢も低くない大人だ、聞かなかった事にして幼女の寝ている寝室へと案内する。
・・・・美人を寝室に連れて行っているという事実に俺も赤面してしまうが黒いのでバレない、暗黒龍バンザイだな!!
寝室に辿り着いた俺達は、水を汲んだ木をくり貫いただけで出来た桶をみっつとタオル葉っぱを何枚か置いて、俺だけ寝室を出ていく
女勇者が看病してくれている間に俺は別室へと向かう・・・
フィギュア展示室へと・・・・
入念に入り口を塞ぐように木製のドアには閂を掛けて、さらに木製ドアを作る以前にドア変わりに使っていた岩でさらに塞ぐ・・・
この中には女・子供には見せられない物がいくつか・・・・否、いくつもある
折角上がった好感度を谷底へ投げ落とす危険を放置する程、俺は精神年齢も生前の年齢も(ry
しばらくして女勇者から声が掛かったので寝室に入るとそこには、タオル葉っぱで拭かれ小奇麗になってマントを脱がされた幼女が、水に浸して絞られたであろうタオル葉っぱを額に乗せていた
マントを外して寝苦しくなくなったのか今ではスヤスヤと寝息を立てている・・・・・
看病も一段落ついた俺達はやる事もないのでお互いの身の上話で幼女が目を覚ますのを待つことにした
俺が元人間である事、なるべく襲われても殺さないようにしている事、森の豊かな植物事情で果物や菜食生活だけで暮らしている事
ちなみに肉食しないのには理由がある、俺の周りに動物が近寄ってこないからだ、軽くうろうろすると滅茶苦茶逃げていくのが見える
たまに肉食いたいと思うがわざわざ見つけて追い駆けるのも面倒な上に、満足出来るほど巨大な動物はいない。
巨大な魔獣なら何度か狩ったがとても食えたモンじゃなかった・・・
そんな話を最初は驚いていた女勇者も合点がいったのか成る程と途中からうんうん頷いて聞いてくれていた
女勇者の方も、俺に何度も挑む理由を説明してくれた。
曰く、東の森の奥で冒険者が暗黒龍を見つけた・冒険者ギルドがクエストで何度も冒険者達を派遣して挑むが失敗を繰り返す・仕方ないので国が兵団を派遣するも返り討ち・ウナギ昇りの報奨金と国からの要請で有名な戦術剣士であった彼女に依頼が・育ての親である叔母が病気で纏まったお金が欲しい・自信もあった彼女は了承するも結果は変わらず・砕かれたプライドも国の要請だった手前、玉砕覚悟で再度突貫していたが途中から意地になってたとの事である・・・・・
そしてそろそろ資金が心もとなくなってきて、これだけ挑んでも殺されないのなら話を聞いてくれるかもと思っていた所にこれだそうだ。
・・・・成る程ねぇ、俺の太もも鑑賞会の裏側はそんな事情だったのか。
気になった戦術剣士って単語は、一人で一個小隊~大隊を相手に出来る凄腕の剣士の事を言うそうだ、槍使いなら戦術槍士・魔法使いなら戦術魔法士。
上に一師団を相手に出来る作戦級○○、さらに上に一軍団を相手に出来る戦略○○、下は最初の称号になる戦闘○○っていう等級になるらしい。
同じ等級でもさらに段階で区別されているらしいが、そこまで詳しく聞いても俺には関係ないだろうから割愛
有名な戦術剣士なんじゃなくて戦術級程の使い手なら大体有名らしくて、作戦級や戦略級にでもなればほぼ国の要人になっていて迂闊に動けないらしい
彼女は正確には戦術魔法剣士だがそこまで細かく名乗らなくてもいいそうだ、手の内を全部バラす必要は確かにないわな。
会話も落ち着いた頃、一度外の空気を吸ってきたらどうだと女勇者(女戦術剣士は長いから呼びなれた方で)に提案すると「そうですね、そうします」と洞窟の外へと出て行った。
一人になってまた考え始める・・・
話も弾んで、時間も経ったが相変わらずの眠り姫は目を覚まさない。
どうしても彼女を押し付けてしまう以上、女勇者の要求にはなるべく答えるつもりだ。
さすがに死んでくれとは彼女なら言わないだろうし、出来ない事は突っぱねるつもりだ。
お互いの妥協案としては、女勇者に俺の爪か牙でも渡し、俺がもっと森の奥にでも引っ越して「トドメはさせなかったが撃退には成功した、逃げられたがもうこちら側にはこないだろう」と報告してもらう
辺りだろうか?
色々穴もあるだろうし、女勇者がここを訪れなくなるのも寂しいが、問題が解決してしまえば訪問する理由もなくなるので引っ越しについては構わない。
爪も牙もすぐ生えてくる、フィギュア作成に邪魔になった時に一度爪を引き抜いた事があるが意識したらニョキニョキ生えてきた。
意識しなくてもほっといたら勝手に治ってる、牙も似たようなものだ。
角だけは結構な時間掛かるがそれでも問題ないだろう、俺側に関してはこんなもんだ。
しかし幼女を見て考える、どうやら彼女の所持品は水筒とほんの少しの着替えの入った背嚢・・・
そして彼女が持つには大きすぎる本しかないようだ・・・・・
本には何も書かれていない白紙が続いている、表紙にも背表紙にも赤い柄で幾何学模様があるが装飾されているだけでタイトルもない・・・・
身元に繋がる可能性が期待出来ないのと、大人でも入るのに躊躇う森の中に居た事といい、何某かの理由があるのだろう
考えても答えの出ない思考の沼に入りかけようとした所で・・・・・
「た・・・・大変だッ!!」
慌てた女勇者が戻って来た、何をそんなに慌てているのか落ち着かせて聞いた所
「オークの集団がこちらに向かって来ている!!」
・・・あら~昨日のお礼参りかいな・・・・ブッ飛ばされた恨みで来たとか?それとも幼女を狙って来たのか?
しかし、昨日の30匹クラスの集団で慌てる所を見ると彼女は小隊段階の戦術剣士なんだろうか?
「どうやら相手に戦術級の使い手が一人いるみたいだ!強い力を感じる!」
強者は強者を知るのか・・・俺全然わかんねーけど・・・
自分と同格一人+集団じゃあ焦るわな、しかしまぁ俺は答える
「大丈夫だ・・・問題ない・・・・」
きっちりフラグを立てるが実際大丈夫だろう、むしろ女勇者と同じくらい頑丈なら遠慮なくブッ飛ばせるのが分かって安心な位だし
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