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第17話 4人PTと始まりと
しおりを挟むガリガリゴリゴリ ゴトンゴトン・・・
ガリガリゴリゴリ ゴトンゴトン・・・
のどかに揺られる馬車の中で俺は、せっせとコブシ大の大きさの固まりを擦り合わせている
俺の角の欠片だ・・・
いやこれがこのサイズにするのに大変だった、煎じて飲めば万病に効くドラゴンの角を飲みやすいよう粉末にしておく
やることもない馬車の旅で済ませておこうと、休憩時間の間に周囲に人がいないのを確認してマジックバックから取り出した角を手頃な大きさに砕こうとした・・・
結果は今、削り合わせてる最中だがそりゃーもう大変だった・・・
ドラゴンの時に大雑把に折った角は、当然折れた所からヒビも入っている。
そこから割ろうとオミがメイスで叩いてみたがビクともしない・・・ユウメの剣技でもヒビすら広がらない・・・試しに俺も殴って割ろうとしたが、俺の拳がいかれるかと思った・・・
最終的に3人がかりで・・・二人が必殺技を放ち、俺は角に乗ってストンピングという休憩時間を目一杯使った格闘の末ようやく手に入れた一品なのである。
人間時とドラゴン時の格の違いを実感したが、それ以上に・・・俺もなんか必殺技欲しいな・・・
ユウメの雷を纏ったカッコイイ剣技の時に俺ストンピング・・・
オミの聖なる力で放たれる理力の一撃と共に俺ストンピング・・・
炸裂する雷!神聖なる祝福を受けたメイスの一撃!地団駄を踏む俺・・・よそう・・・最終的に割ったのは俺の一撃だ、これ以上は悲しい激闘の記憶でしかない・・・・
「やはり凄いですね・・・ドラゴンの角だけあって、煎じているだけで錬金術スキルがドンドン上がっています・・・」
「お?やっぱり?俺もなんか削るコツみたいなの掴めてきてる」
「わたしもきれーにおりがみできるようになったよ!」
「アンコウ様の服縫い終わったら私もやってみるべきかな・・・」
馬車の中は俺達だけだ、入れ替わりで最初は何人か別の乗客もいたが今は気兼ねなくゴリゴリと削れる。
最初はダマになってた粉末は今ではすっかりパウダー状だ、溜まった粉末をアンリが適量スプーンで掬い、紙を折っていく。
俺とユウメが交代で削り、オミが俺の服の裁縫中だ。
巫女をやっていると自分の衣装を自作するのは普通の事らしい、宗教都市では急ぎの為に完成品を買ったがオミは布地の方を大量購入していた。
神と相対しお告げを聞く巫女は力の宿った衣装を纏い、託宣の間という定められた場所に入って儀式をするとの事
その時に自分で作った想いを込めた服だと声の届き方がよりクリアになったりと補助効果が高くなるそうだ
曰く、凝りすぎてゴテゴテした衣装だと機能性が悪く、簡素すぎると効果が薄い・・・
バランスを見極める事が大事なので、色々な衣装を作っていく内に裁縫のプロになる寸法の様だ・・・わかる!
細部に拘ると全体的にもっさり感が出てきて、全体的にまとめようとすると物足りない・・・
片やオシャレ、片やフィギュアのオタク趣味だがリア充とオタ趣味にも共通する部分があるようだ、何か作りたくなってくる
人間時のスキルはドラゴン時だと数十倍になるのは確認済だし、今上がってる錬金術スキルもきっと同じ『物を造る』というスキル上、フィギュア作成にもフィードバックされる何某かがあると思うと単調な作業もやる気が出てくる。
逆に、ドラゴンの時だと強力すぎて出来ない事が人間の時なら出来る事も多々ある、スキルを覚える練習するという事なら向いているようだ。悪い事ばかりじゃない
こうして同じ馬車に揺られてのんびり出来るのもドラゴンなら出来ない事だ、のどかなスキル上げの旅ってのも楽しいもんだ。
「アンコウちゃんもうかみないよ?」
「おっと!?んじゃそろそろ止めとくか」
「そうですね、そろそろ商業都市が近いですし」
「う~・・角を折るのに疲れて、アンコウ様の服を完成まで持って行けないとは・・・私も修行がたりません・・・」
落ち込んでるオミ、素人の俺から見たら「もう着れるんじゃね!?」って位の出来だが、職人の志は高いようだ。せやな!俺も満足する所までいかないと気の済まない性質だからわかるわ!
馬車の最終目的地である商業都市に到着する頃には再び乗客が増えだした
俺産ユウメ製法アンリ印のドラゴン角の粉末薬は10包程になり、十分量が見込めるだろう
てか大元の角がまだ全然元の形のままだ、アンリ印が何包出来るんだろうか・・・売ったら高いらしいし、商業都市でいくつか売るか?
「商業都市から四半日程歩くと私の住んでる村になりますので、アンコウ殿の靴を買ってすぐ出発すれば日暮れには到着しますね」
「なるほど、逆に一泊するにはまだ日が高いしそのまま出発するか」
寄り道する時間はないようだ、まぁ金が必要な訳でもないし靴だけ買ってすぐ商業都市を後にする俺達
今度の靴は脱ぎやすさ履きやすさ重視にしてみた、これなら急にドラゴンになる事になってもスグ脱ぐ事が可能だ。
さすがに裸になる余裕はないだろうが、替えのパンツがある。大丈夫だ
オミが服も作ってくれている完璧だ。問題はアンリの教育衛生上、ドラゴンになったらマッパになる俺だけだ!
アンリがぞ~さんぞ~さん♪とかケツだけ星人ブリブリ~とかしだしたら俺の責任だ、あれはシ○ちゃんだから許されるのだ。
必殺技と、ドラゴンの度にフル○ンになるのはどうにかしたい所だな・・・
何もない道中だったが、森の茂みがチラホラと見え始めた道がら事件が起きた
「た!・・・たすけてくれ~~~~~~!!」
160センチ位のおっさんが茂みから飛び出してきた・・・後ろからモンスターに追われている様である、こっちに走って逃げてくる
その瞬間、俺の気配察知がアラームを鳴らした!!急激に背中の反応がデカくなった!?
・・・この反応は・・・・オミ!?
オミが目にも止まらぬ速さで一気に追われてるおっさんとモンスターの方へ駆けていく!おお!さすが正義の巫女!弱きを助け、悪を倒す!!
「イヤーッ!」
「グワーッ!」
気合いのメイスの一撃が炸裂した!見事なミコ=カラテだ!堪らずおっさんが吹っ飛んでいく!・・・え!?おっさん!?
「イヤーッ!」「サヨナラーッ!」
モンスターも一撃で爆発四散!ゴウランガ!!だがオミは止まらない!そのままおっさん達の出て来た茂みに走っていくと・・・
「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」
「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」「グワーッ!」
聞こえてくるイヤグワ×4って、ええ~っ・・・・
展開の早さに残された3人共動けないでいると、気絶したおっさんから煙がでてきた・・・
晴れた煙の先にいたのは豚鼻の人間、オークだった・・・ああ、そういう事か・・・3人で茂みに移動するとオミが肩で息をしていた・・・・
「まったく・・・まったくこのオーク共!よりにもよってユウメさんと私を罠に嵌めようなどと・・・ゴミに騙される様な女騎士も女エルフもいる訳がにぃ!」
忍殺なのかブ○ントさんなのか分からないオミの言葉で理解した。
おっさん助ける→お礼に村まで→後ろから4匹で不意の一撃→そしてエロゲーへ
ってオーク達の野望は一人のオークスレイヤーによって潰えたようだ・・・てかオミちゃんコワイっす!
見た目、清楚系お嬢様のオミが肩で息しながら血に濡れたメイスを持っているのはこう・・・見た目的にくるものがある・・・清楚系がハラ黒ヤンデレだと知った時の様なショックが・・・知ってたけどハイオークになった分凄みがある
「わ~オミちゃん、つよい!ワザマエ!」
「さすがはオミ殿、気付いてはいましたが反応で出遅れました」
女性陣は気にしてないようだ・・・てかアンリ、どこで知った!?
「私のいた村の者達ではないようですが、この周辺に集落があるのでしょうか?なーに私達なら余裕で壊滅出来ます。ユウメさんと先行して叩き潰して来ますので、後はアンコウ様があのブレスで証拠隠滅して・・・」
「しねーよッ!?ナンデ!?ブレス、ナンデ!?」
「む!?待ってください、まだ反応が一つその茂みにあるようです・・・動いてはいませんが」
「アンコウちゃん、おんなのひとがたおれてるよ?」
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