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第58話 ダンジョンハックと 後
しおりを挟む見る限りでは何の変哲もない石板だが、不思議な力と言うか生命の躍動みたいな物を感じる
解析すると名称がルーンモノリス、材質はルーンメタルって出てくるんだけど肝心の加護の効果とかは出てこない。うおー、超知りたい!
すると、想いが通じたのか新たな項目が出て来た……
効果:触れた者に、伝説の遺物と神の加護を与える。役目を終えたルーンモノリスは、再び長き時を得てダンジョンコアとなる。ダンジョンコアに吸収させる事も可能
……違う、そうじゃない……知りたいのは使い方じゃなくて、何のアーティファクトと加護が貰えるかだ!流石にそこまでとなると最高位解析スキルでもない限り分からないか……
でも知りたいという願望で、一段階上に解析スキルが上がった様だし高位になったと確信出来る。やっぱり知りたいってのは大事だね!今まで道行く人達だったり、モンスターだったりとそこまで知りたいか?って聞かれたら嫌、別に……だったしね
精々、道行く美人の3サイズぐら……げふんげふん
でも、これで最高位解析スキルまであと一歩になったし地道に進んでるよね。後は実践と研究で、どんな事が見える様になるかのトライ&エラーの繰り返しだな
未知の物って意味でもコイツは最高峰だし、これからもダンジョン制覇するのはスキル上げの面でも最高みたいだ。次やるとしたら家に帰って、東のダンジョンかな?
「よし、それじゃあアンリ。あれに触って、いい物を貰うとするか!」
「はーいっ!」
ルーンモノリスは台座の上にあるので、アンリだけじゃ届かない。俺も一緒に祭壇へ上がって、アンリを抱え上げるとアンリの手がルーンモノリスに触れた
すると石板の発光が始まり、何かの形に変化していく……光が治まると、アンリの手にはルーンメタルの固まり……ダンジョンコアの卵と竪琴が握られていた
名称:オルフェウスの竪琴 材質:ルーンメタル 効果:伝説の遺物、その音色は地獄の番犬すら眠らせ、奏でた音色に乗せられた歌の効果を倍化させる 所有者:アンリ・マンユ
「楽器なのか……アンリ、加護は何が貰えたか分かるか?」
「えーっと……『しぎんのかみのかご』だって……えーっとね、んーっとね……うたがじょうずになるみたい……」
「詩吟の神の加護か!竪琴の方の使い方は分かるか?それを弾きながら歌うと効果が倍増するみたいなんだけど」
「それでは、アンリちゃん。以前教えた戦場の歌声を歌いましょうか、あれなら効果が分かりやすいでしょうし」
「わかった……オミちゃんもいっしょにうたお?」
「ええ、私も歌いますから恥ずかしがらなくても大丈夫ですよ!」
流石は巫女であるオミ……詩歌にも通じている様だ。高位神官や巫女の歌うバトルボイスは、聴いた味方の能力を上げ、聴いた敵の力を下げる効果があるそうだ
竪琴は流石アーティファクト、弾き方は全部教えてくれたそうだ
子供の演奏とは思えない、音色が鳴り響き、オミとアンリの歌声が響き渡った……
瞬間、身体が……魂が震えたとでも言うのだろうか?身体の奥から湧き上がった力が溢れてくる……!自分の身体が自分の物ではない様な気分、手足の隅々まで万能感で満たされていく……
「これは……凄いな……」
「ええ……今までの連戦の疲れが吹き飛ぶ所か……もう一度、最初からダンジョンに挑戦しろと言われても出来る気がしますね……」
「お嬢様とオミ姉様の歌で心が躍るとでも言うのでしょうか……自分の実力以上の力が出せる気が……いえ、確信がします!」
二人の歌が終わっても、まだ心が高揚している。確かに、もう一度ボスと戦えと言われたとしても、どれだけでも来い!って言いきれるな!でも、今は自然と拍手が出る
「凄いぞ、二人とも!感動した!」
「ありがとうございます!バトルボイスには、確かに戦意高揚や能力強化の効果がありますが……これ程とは……加護とアーティファクトの効果で、身体能力2倍とも言える強化になっていますね……」
「凄まじい効果ですね……オミが補助役に回るのは効果的にどっちがいいかは分かりませんが、アンリちゃんがサポートしてくれるなら私達には最適かもしれませんね」
「お嬢様の歌を一番近くで聞ける私は幸せ者です!どうか、お嬢様は危険の事は一切気にせず歌ってくださり、安全面は全て私にお任せくださいね!」
「えへへ~がんばる!あ、そうだ。アンコウちゃんがこれ弾いて!」
「俺が?」
アンリからオルフェウスの竪琴が渡されると所有者がアンリから俺へと変わった……譲渡ってこんな簡単に済むのか!?やっぱアヴェスタって呪われてんじゃね!?
アヴェスタの事は相変わらず分からないが、オルフェウスの竪琴の事は所有者権限からか弾き方・奏で方の全てを理解した。竪琴なんか持つのも初めての俺だが、スムーズに音が鳴らせている
当のアンリは、マジックバックのポーチからごそごそと何かを取り出した……宗教都市で買った角笛だ……
それを吹き始めるアンリ……以前の鳴らし方よりも詩吟の神の加護の効果か、リズミカルでより楽しそうに吹いている……俺も自然と、身体がアンリに併せて曲を奏で始める
「う~ん、私は今まで歌なんか歌う生き方じゃなかったから、こんな時駄目だな……」
「気にする事ありませんよ!心を込めて楽しく歌えればいいんですよ!音楽ですから!ほら、エルナも一緒に!」
「わ、私もですか!?姉様達が歌いになられるなら……//////」
こうして俺達、一家のアンサンブルが開始された……古代都市に来る前はどうなる事かと思ったが、今なら大きな声で言える!俺達ならどこに行っても楽しめるな!
その後、一層入り口に転移して、移動ゲートを使って古代都市へと戻って来た俺達を盛大に出迎える連中が大勢居た。どうやら移動ゲートの反応から、ダンジョンハックに成功した事が伝わった様だ
この時ばかりは色々な種族が集まり、賞賛と羨望の眼差しを俺達にくれた!……でも、俺と目を合わせようとする奴は誰も居なかった……
やれ、アーティファクトを見せてくれだの、加護が何だの聞かれたのでアンリにオルフェウスの竪琴を返して一曲歌ってやれと言うと恥ずかしそうだが意を決した様だ
皆、こんな子供が?と目を丸くしていたが歌が始まると、これまた賞賛と羨望の眼差しをアンリにくれる事になる。ついでに歌い終わると御捻りもくれた!こいつ等、良い奴等!
中には碌でもない奴がいて、力づくでアンリからアーティファクトを奪おうなんてする者がいるかと思ったが全員感動して聞いてたしな、それも詩吟の神の加護の一つかもしれない……
本当にアンリには最適な加護だったかも……最初にちょっと地味じゃね?って思ったけど、とんでもない有効な効果の目白押しだったよ
しかし、まだ俺達の戦いは終わってはいなかった……
「申し訳ありません、皆様……流石に、幾ら完全保存が効くとは言え私一人では……」
「大丈夫ですよ、エルナ。刃物が苦手な私でも、これなら役に立てますし……アンコウ様、いつでもどうぞ!」
「分かった!こっから引っ張ればいいんだな!うお~滑る~!!」
「これだけの大物を斬る事になるとは……料理とは侮れません!」
「がんばれ♪がんばれ♪」
大量のレインボーブリームを捌くエルナ、デカイ机の一つを占拠しているギガントスキッドの解体の為に皮を剥こうと頑張る俺とオミ、同じく巨大なブラックヘッドトゥーナの解体ショーを始めるユウメ、オルフェウスの竪琴を鳴らしながら歌って応援するアンリ
いやはや、ここまで来ると料理も戦いだね……エルナから聞いたコツとアンリの応援の効果で、慣れない手つきでも無理矢理巨大なイカの解体を進める事が出来てるけど……のおぉぉ!滑る~!ヌメヌメする~!!
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