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チュートリアル(入学前)

Bパート

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 浴室の前まで来ると、二人のメイドが控えていた。
 私が近づくとドアを開け、そのままリズと3人入って来た。四人の女性がいても尚、広く高価な調度品で溢れた部屋。これで脱衣所だってのだから、スゴイよね公爵家。
 ……なんて感想を抱いてる間にも3人のメイド達が近づいて来て

 「それでは失礼いたします、お嬢様。」

 「ん?わひゃッ///」

 立ったままの私の寝間着を、見事な手際で脱がしにかかってきた。

 「どうかなされましたか、お嬢様?」

 「な、なんでもないわ///続けて!」

 「……かしこまりました」

 二人のメイドも以前の私との違いに気付いたのか、いぶかしがりながらも触らぬ神に祟りなしで、そのまま作業を続けていく。

 あれよあれよと物の数秒ですっぽんぽんにされてしまいました///
 このままでは浴室の中まで来て、全身隈無く隅々まで洗われてしまいます///

 「きょ、今日は一人で入浴するから大丈夫よ」

 「えっ!?それでは私達の仕事が……」

 「ああ……このまま待ってて、って言うのは酷ですわね。一時いっとき経ったら呼びに来て頂戴。それまでは自由にしてなさいな。リズ、入浴後に何か軽く食べるものの手配をして頂戴。それが終わったら貴女も休憩してなさい」

 「「「お嬢様!?」」」

 何事だと言わんばかりに、3人が3人とも私を珍獣を見る様な目で見てくる。労いの言葉だけで無く、2時間の休憩時間を上げてるんだからもうちょっと感謝の眼差しを向けて欲しい……まぁ、それが今までどれ程有り得ない事かはこの反応の通りだ。

 「2度は言わないわ、嫌ならここで待ってなさい。但し、入浴は一人でします」

 なるべく以前の調子で告げる、他人に赤ちゃんの如く洗われるのだけは勘弁願いたい。
 こればかりは過去わたし現在ワタクシを食い止める。
 二人で一人になったはずだが、完全に刷り合わさった訳でもない矛盾が発生している……

 「わ……分かりました。それでは失礼いたします、また一時後に」
 
 そう言ったリズを先頭に退出していくメイド達。漸く、一息つける……裸ですけど!
 同性に裸を見られるのは平気だけど、体を洗われるとなると無理になる。イマイチ基準が自分でもよく分かっていない……
 そんな事より、お風呂に入ろう。
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