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ささやかな日常に花束を
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今日は私の誕生日。25歳になった。
喜べ彼氏。今日は土曜日。
さあ!来い!あのセリフを来い!
なんてことを頭パンパンに思いながらオシャレをする。
特に予定は無いのに小綺麗に。
なんも無いのにお化粧なんてしちゃってさ。
髪まいちゃってさ。
ワンピース着ちゃったりしちゃったり。
浮かれまくる25歳。
一方、彼氏はというと、、、
Tシャツパンイチを決めてらっしゃる。
いつも通り過ぎて安心だわよ。
まあ、まだ朝だし。
私もいつも通りにいきますかと、キュウイをスプーンで食べる。
寝ぼけが冴えてきたのか、彼氏が
「今日どっか行くの?」
ん?
君がどこかに連れてくのでは?
え?ちゃうの??え?
「いやぁー。特に何処も。」
「今日誕生日やからオシャレしとんの?」
「ま、まあ。」
「ほーん。いいね。可愛いよ」
「ど、どうも。」
奴は自分の部屋へ消えた
んーーーーーーー?
今の私可哀想なやつ?虚しいやつ?
このまま引き下がるのも気に食わないので、軽く圧をかけてみる。
少しのドスを効かせて。
「もうオシャレ満足したから着替えるわ」
さあ、どうなる
「あー。うん」
怒りの言葉がすぐそこまで来てる。
もう直接聞いてしまおう。じゃないと泣きそう。
25にもなってべそかきたくないぞ
「今日私誕生日なんですけど、何かありますかね?(圧)」
沈黙
あーコンタクトが潤ってるわー
目が赤くならないように涙腺の制御を試みる
「夕方くらい出かけようか。髪も化粧もアクセサリーもしないでね」
え?
「おー。分かったわ。バスでいくの?何時?」
「まあまあ、お楽しみに」
ぬーーーーーーー
スッピンで髪ボサボサで外に出ろと
場所によっては公開処刑なんだけど
その後は言葉通りに化粧を落とし、若干巻が残った髪を解き、Tシャツリラコの姿に戻った。
一体何を考えているんだろうか
温泉にでも行くのか
掃除機をかけて洗濯物を片付け、布団でゴロゴロしながらゼルダをやっていたら寝落ちしてしまった。小学生の夏休みか。
4時くらいだろうか。部屋着から普段着に着替えた彼氏に起こされた。
いつもの鞄を持って出かけようとしたら止められた。
流石にリラコはダメだったらしい。
外に出るとタクシーが一台停まっていた。
誕生日にタクシー移動ですか。いいですね~
「ここからどれくらいかかるの?」
「1時間くらいかな」
遠
「泊まり?」
「日帰り」
チッ
「ご飯たべるの?」
「たべるよ」
「……ちゃんとプレゼントある?」
「安心せい。もう寝とけ」
「おーい。着いたぞ起きろー」
あー。お腹空いた。
タクシーを降りると、目の前には結婚式場のような華やかさとホテルのような落ち着きを持つ、何か全く分からないが特別な場所だと感じられるところに着いた。
「ここどこ?」
「まあまあ。入って」
スッピンボサガミダサ服が入れるところじゃないよ
それとも私シンデレラ?
恐る恐る入ると、ロビーのような場所に通され
「お連れ様はこちらへ」
と別の部屋に通された。
何が何だか全く分からない。
椅子に腰を下ろし、カウンセリングのようなものが始まった。
「お誕生日おめでとうございます。今からお客様の身支度をお手伝いさせて頂きます。よろしくお願いします」
「よろしくお願いします。髪も顔も本当に何もしてないのですが大丈夫でしょうか」
「大丈夫ですよ。御協力ありがとうございます。では、いくつか質問させて頂きますね」
好きな色や系統、活かして欲しい部分と気になるところ等をお話した。
結婚式の打ち合わせなのかってくらい。
「では、身支度の方始めますね。まずは下着を」
というと、質の良い下着を渡された。
いやーしまむらで買ったのバレるー。
可愛い下着にキャミソール
ベージュのストッキングに何故かガーター
前開きのパーカーを羽織り、化粧が施されていく。
ヘアメイクが始まり、パーティードレスに着替え、
ネイルをし、上品なヒールを履く。
「身支度が完了しました。お疲れ様でした。お綺麗でございます。」
まるで鏡に魔法がかかっているようだった
「ではこちらへ」
言われるがままに進みドアを開けると、メイクアップした彼が居た。あのTシャツパンイチだったのが。
「お疲れ様です」
開口一番にやめろ。仕事モードになるやろ。
「綺麗だ」
初めて言われた。
「魔法にかかりました」
「俺も魔法かかってきました」
スーパー行ってきたみたいに言うなや。
「お誕生日おめでとうございます。プレゼントです」
そういうと、私の頭にそっと何かを乗せた
「鏡見てごらん」
ティアラだ
「綺麗。プリンセスみたい」
ティアラにうっとりしていると
「では、俺のプリンセスになってくれませんか?」
は?何キザなことを
と後ろに振り返ると、
両手を後ろに隠して
「二十歳の頃からお付き合いして5年が経ちました。
最初の頃の猫かぶりな君も
斜に構えてた君も」
「余計やぞ」
「生理でキレたりボーッとしてる君も
お腹すいて不機嫌になる君も
Googleマップ開いてるのに正反対に歩く君も」
「何が言いたいんや」
「骨付き肉を眉間に皺を寄せて食いちぎる君も
ありえんくらいの寝相の悪さも
たまの奇行も」
「長いよ」
「たまに気にして落ち込んでる姿を目にしますが、俺にとってはとてつもなく愛おしい。
この先もずっとそんな君を傍で見ていたい。」
「俺と結婚して下さい」
こんな時に限ってハンカチが無いのは何故
必死に涙を堪えて
「はい」
薔薇を受け取ろうとしたら、彼の腕の中にいた
強く優しく抱きしめられた
薔薇がしおしおになってないか心配である。
数分間の抱擁から解放され、薔薇を受け取った
「では軽く現実に戻ります」
「え?」
部屋のカーテンが開いた
「え!なんでいるの?!」
カーテンの先には窓では無く、親しい友達が居た
『婚約おめでとう』
「ありがとう!」
『婚約指輪見せて!』
……ぬ?
あれ、貰ってなくね?
「……貰って無いわそれ」
『え?ま?』
彼氏に注がれる目線
泳ぎまくる目
「あるっすか?」
「……無いっす」
「マジか」
重い。空気が重い。
「持ってくるの忘れた?」
「いや、無い」
「買って?」
「無い」
動けない。凍りつく空気。
「買う気は?」
「ある」
「サイズは?」
「知らない」
買えねぇーじゃねぇーのよ
「えー、後日カツアゲします!」
何とかその場を乗りきり、友人と談笑しながら食事を済ませた。
ここから帰るのダルすぎる
着替えなきゃいけないし
「着替えくるわ。返さなあかんで」
「返さなくていいよ。貰えるから。」
ヒェェ
一体いくらしたんだか
「お金大丈夫?婚約指輪無しでもいいよ」
「大丈夫。心配しないで」
「今日泊まりとか……?」
「それはごめん。日帰りです。」
はい
喜べ彼氏。今日は土曜日。
さあ!来い!あのセリフを来い!
なんてことを頭パンパンに思いながらオシャレをする。
特に予定は無いのに小綺麗に。
なんも無いのにお化粧なんてしちゃってさ。
髪まいちゃってさ。
ワンピース着ちゃったりしちゃったり。
浮かれまくる25歳。
一方、彼氏はというと、、、
Tシャツパンイチを決めてらっしゃる。
いつも通り過ぎて安心だわよ。
まあ、まだ朝だし。
私もいつも通りにいきますかと、キュウイをスプーンで食べる。
寝ぼけが冴えてきたのか、彼氏が
「今日どっか行くの?」
ん?
君がどこかに連れてくのでは?
え?ちゃうの??え?
「いやぁー。特に何処も。」
「今日誕生日やからオシャレしとんの?」
「ま、まあ。」
「ほーん。いいね。可愛いよ」
「ど、どうも。」
奴は自分の部屋へ消えた
んーーーーーーー?
今の私可哀想なやつ?虚しいやつ?
このまま引き下がるのも気に食わないので、軽く圧をかけてみる。
少しのドスを効かせて。
「もうオシャレ満足したから着替えるわ」
さあ、どうなる
「あー。うん」
怒りの言葉がすぐそこまで来てる。
もう直接聞いてしまおう。じゃないと泣きそう。
25にもなってべそかきたくないぞ
「今日私誕生日なんですけど、何かありますかね?(圧)」
沈黙
あーコンタクトが潤ってるわー
目が赤くならないように涙腺の制御を試みる
「夕方くらい出かけようか。髪も化粧もアクセサリーもしないでね」
え?
「おー。分かったわ。バスでいくの?何時?」
「まあまあ、お楽しみに」
ぬーーーーーーー
スッピンで髪ボサボサで外に出ろと
場所によっては公開処刑なんだけど
その後は言葉通りに化粧を落とし、若干巻が残った髪を解き、Tシャツリラコの姿に戻った。
一体何を考えているんだろうか
温泉にでも行くのか
掃除機をかけて洗濯物を片付け、布団でゴロゴロしながらゼルダをやっていたら寝落ちしてしまった。小学生の夏休みか。
4時くらいだろうか。部屋着から普段着に着替えた彼氏に起こされた。
いつもの鞄を持って出かけようとしたら止められた。
流石にリラコはダメだったらしい。
外に出るとタクシーが一台停まっていた。
誕生日にタクシー移動ですか。いいですね~
「ここからどれくらいかかるの?」
「1時間くらいかな」
遠
「泊まり?」
「日帰り」
チッ
「ご飯たべるの?」
「たべるよ」
「……ちゃんとプレゼントある?」
「安心せい。もう寝とけ」
「おーい。着いたぞ起きろー」
あー。お腹空いた。
タクシーを降りると、目の前には結婚式場のような華やかさとホテルのような落ち着きを持つ、何か全く分からないが特別な場所だと感じられるところに着いた。
「ここどこ?」
「まあまあ。入って」
スッピンボサガミダサ服が入れるところじゃないよ
それとも私シンデレラ?
恐る恐る入ると、ロビーのような場所に通され
「お連れ様はこちらへ」
と別の部屋に通された。
何が何だか全く分からない。
椅子に腰を下ろし、カウンセリングのようなものが始まった。
「お誕生日おめでとうございます。今からお客様の身支度をお手伝いさせて頂きます。よろしくお願いします」
「よろしくお願いします。髪も顔も本当に何もしてないのですが大丈夫でしょうか」
「大丈夫ですよ。御協力ありがとうございます。では、いくつか質問させて頂きますね」
好きな色や系統、活かして欲しい部分と気になるところ等をお話した。
結婚式の打ち合わせなのかってくらい。
「では、身支度の方始めますね。まずは下着を」
というと、質の良い下着を渡された。
いやーしまむらで買ったのバレるー。
可愛い下着にキャミソール
ベージュのストッキングに何故かガーター
前開きのパーカーを羽織り、化粧が施されていく。
ヘアメイクが始まり、パーティードレスに着替え、
ネイルをし、上品なヒールを履く。
「身支度が完了しました。お疲れ様でした。お綺麗でございます。」
まるで鏡に魔法がかかっているようだった
「ではこちらへ」
言われるがままに進みドアを開けると、メイクアップした彼が居た。あのTシャツパンイチだったのが。
「お疲れ様です」
開口一番にやめろ。仕事モードになるやろ。
「綺麗だ」
初めて言われた。
「魔法にかかりました」
「俺も魔法かかってきました」
スーパー行ってきたみたいに言うなや。
「お誕生日おめでとうございます。プレゼントです」
そういうと、私の頭にそっと何かを乗せた
「鏡見てごらん」
ティアラだ
「綺麗。プリンセスみたい」
ティアラにうっとりしていると
「では、俺のプリンセスになってくれませんか?」
は?何キザなことを
と後ろに振り返ると、
両手を後ろに隠して
「二十歳の頃からお付き合いして5年が経ちました。
最初の頃の猫かぶりな君も
斜に構えてた君も」
「余計やぞ」
「生理でキレたりボーッとしてる君も
お腹すいて不機嫌になる君も
Googleマップ開いてるのに正反対に歩く君も」
「何が言いたいんや」
「骨付き肉を眉間に皺を寄せて食いちぎる君も
ありえんくらいの寝相の悪さも
たまの奇行も」
「長いよ」
「たまに気にして落ち込んでる姿を目にしますが、俺にとってはとてつもなく愛おしい。
この先もずっとそんな君を傍で見ていたい。」
「俺と結婚して下さい」
こんな時に限ってハンカチが無いのは何故
必死に涙を堪えて
「はい」
薔薇を受け取ろうとしたら、彼の腕の中にいた
強く優しく抱きしめられた
薔薇がしおしおになってないか心配である。
数分間の抱擁から解放され、薔薇を受け取った
「では軽く現実に戻ります」
「え?」
部屋のカーテンが開いた
「え!なんでいるの?!」
カーテンの先には窓では無く、親しい友達が居た
『婚約おめでとう』
「ありがとう!」
『婚約指輪見せて!』
……ぬ?
あれ、貰ってなくね?
「……貰って無いわそれ」
『え?ま?』
彼氏に注がれる目線
泳ぎまくる目
「あるっすか?」
「……無いっす」
「マジか」
重い。空気が重い。
「持ってくるの忘れた?」
「いや、無い」
「買って?」
「無い」
動けない。凍りつく空気。
「買う気は?」
「ある」
「サイズは?」
「知らない」
買えねぇーじゃねぇーのよ
「えー、後日カツアゲします!」
何とかその場を乗りきり、友人と談笑しながら食事を済ませた。
ここから帰るのダルすぎる
着替えなきゃいけないし
「着替えくるわ。返さなあかんで」
「返さなくていいよ。貰えるから。」
ヒェェ
一体いくらしたんだか
「お金大丈夫?婚約指輪無しでもいいよ」
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「それはごめん。日帰りです。」
はい
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