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5章
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しおりを挟むグレンツェは今、困惑していた。
「えっ!寝室一緒じゃないの!?」
今日はアローナに誘われ温室でお茶会を開いていた。本当ならグレンツェが向かうべきなのだが、アローナはヴァイザーと『運命』のことをよく理解しているのかわざわざエルフォルク家まで来てくれたのだ。アローナとは武闘会ぶりだが相変わらず綺麗でうっとりしてしまう。そんな時アローナが驚いたように声を上げたのだ。
「はい、やはりおかしいのでしょうか、?」
「そういうんじゃなくて!グレンツェ様は寂しくないのかなって」
「最初からずっとこうだったので、、。よく分かりません。会えない日もありますし、、慣れてしまったというか、でも確かに夜も一緒に居れたらなーと思うこともあります。寝室が一緒だったら会える日も増えるのでしょうか?」
「それはそうよ!私なんか旦那様と別々で寝るなんて喧嘩した時くらいだわ、、普段から別々なんて寂しすぎる」
アローナは確か隣国に嫁いだと聞いた。いろいろ苦労もあったはずなのにとても仲がいいことが伺える。それも寝室が一緒だからだろうか。グレンツェは考え込んでしまう。
「やっぱり一緒の方がいいんでしょうか、、」
「グレンツェ様から提案してみてはいかがですか?もう婚約もしているのでしょう?」
「はい、。でももし断られたらと思うと、。旦那様もいろいろ忙しいですし、寝室に私がいたら疲れが取れなくなってしまわないでしょうか、」
グレンツェはとことんマイナス思考だがこれでも良くなってきた方だ。決してヴァイザーからの愛を疑っている訳ではない。
(ただ、私の方がドキドキして心が休まらないような気がするわ、)
1度だけヴァイザーの寝室で眠ったことがあったがあの日は幸せで気づいたら寝ていた。起きた時にはヴァイザーはおらず、グレンツェは自室で寝ていた。やはり寝にくかったのでは?とグレンツェはずっと考えていたのだ。そのことをアローナに伝えればあー、と少し考えたあとヴァイザー様の気持ちも少し分かるわと謎に納得していた。
「っ!やっぱり一緒に寝たくないのでしょうか!」
「絶対にそんなことはないから安心して!」
グレンツェはアローナのことを見つめることしかできない。
「あ!いいこと思いついた!」
アローナはぽんと手を叩いた。
「なんでしょうか!!」
「グレンツェ様は夜も一緒に過ごしたいのですよね?」
「できることなら、、でも自分から言うのは勇気がいります、」
グレンツェがぐいっと前のめりになるとアローナは楽しそうにグレンツェに話した。
その日の夜グレンツェは寝巻き姿のまま部屋を出た。今夜の護衛当番はエニック卿だ。いつもこの時間は寝ている時間でグレンツェが起きてくることはないためびっくりしたのか目を丸くしていた。
「っ!グレンツェ様?どうかなさいましたか?」
「あの、こ、怖い夢を見てしまって、。あの旦那様に会いに行きたいのだけど、、」
「あっ、承知しました!」
「あの執務室まで着いてきてもらえる?」
「もちろんです!」
アローナの作戦はこうだ。
怖い夢を見たと言って一緒に寝てもらい、これからも怖い夢を見るかもしれないから一緒に寝て欲しいとお願いする、といったものだ。
「ほんとにそれで一緒に寝てくれるのでしょうか、?」
「絶対大丈夫よ!」
アローナはグレンツェではなくヴァイザーに心の中でがんばれ!とエールを送っていたがその意図をグレンツェは知る由もない。
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