悠久~version1:解放戦争

由奈(YUNA)

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ティエンの町で

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「お前らが遅いからマイズ様が罰を下したんだ!税を納めないなんて帝国への裏切りだからな!言い訳を聞くまでもない!」



さも当たり前だというようなマイズの態度に唖然とした。
税を納めないだけで死刑?
理由も聞かないの?



「俺様は町長の家から税を集めて足りない分は周りの家から集めるから!
お前らはコレを処分しろ!終わったらさっさと帰れ!
お前らは必要ないのにわざわざ来たんだからな!」


そう言って吊してある遺体を指差した。
亡くなった人を『コレ』扱い?



マイズは小さい身体を揺らしていなくなった。



「酷い……ね」



そう言って吊してある遺体に手を合わせた。



「とりあえず埋葬しましょう。この姿を晒すのはあまりに可哀相すぎますからね」



そう言ってゼシカが飛刀を飛ばして吊してある縄を切った。


すぐに落ちそうになった町長の身体をアベルが受け止めた。



「あんたたちは……町長をどうするつもりだ?」


あたしは初老のおばあさんに話し掛けられた。


「埋葬します。吊されて晒されて……これ以上亡くなった方を辱める理由はありません」


「なら、その遺体を我が家に運んでくれ……私の息子なんだ。死体を勝手に降ろしたら息子と同罪で死罪と言われて我々は手が出せなかった」



その言葉に驚いた。
みんなが遺体をそのままにした理由も、訳のわからない身勝手な役人にも。



「アベル……」



「わかってます」



そう言ってアベルはおばあさんの後を着いて行った。

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