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マリー地方へ
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明日にはマニに着く。
そんな日の夜、みんなが寝静まった頃にあたしは一人で寝床から抜け出した。
みんなから少し離れた場所で腰かけて、あれから抜かなかった剣を鞘から抜いた。
あたしの剣は月明かりに照らされて綺麗だった。
あの時……あたしが殺さなかったら今頃……
そんな事を考えていたら人の気配を感じた。
「アベル……」
「どうしたんですか?こんな夜更けに……」
あたしが剣をしまったら、あたしの隣にアベルが座った。
「あたしが殺した兵士にも……家族とか友達とか…いたんだよね……」
「そうですね」
そう言ってアベルは静かにあたしを見た。
「私も過去に何人も人を殺してます」
「え!?」
驚いてアベルの顔を覗き込んだ。
いつも優しくて争いを好まない彼がそんな人に見えなかった。
「最初は9歳の時……両親が殺されて生きていく為に今の私たちみたいな旅人の寝込みを襲い、荷物を奪いました。父はキコリでしたから自宅に斧がありましたからね」
寂しそうに笑って上を見上げた。
「カナリー様が私を拾ってくださった……そう話しましたが実は私はカナリー様を殺そうとしたのです。そうして、カナリー様の荷物を奪おうとしました」
「……うそ」
「本当ですよ。カナリー様にはもちろん敵わず、それどころか盗賊のような私を拾ってくださったんです。
カナリー様を狙った私を助けるなんて……カナリー様に会わなかったら私はきっともう死んでましたよ」
そう教えてくれたアベルが知らない人に見えた。
あたしは優しくていつもあたしの心配をするアベルしか知らないから。
そんな過去があるから話したがらなかったのか……ってやっと理解できた。
そんな日の夜、みんなが寝静まった頃にあたしは一人で寝床から抜け出した。
みんなから少し離れた場所で腰かけて、あれから抜かなかった剣を鞘から抜いた。
あたしの剣は月明かりに照らされて綺麗だった。
あの時……あたしが殺さなかったら今頃……
そんな事を考えていたら人の気配を感じた。
「アベル……」
「どうしたんですか?こんな夜更けに……」
あたしが剣をしまったら、あたしの隣にアベルが座った。
「あたしが殺した兵士にも……家族とか友達とか…いたんだよね……」
「そうですね」
そう言ってアベルは静かにあたしを見た。
「私も過去に何人も人を殺してます」
「え!?」
驚いてアベルの顔を覗き込んだ。
いつも優しくて争いを好まない彼がそんな人に見えなかった。
「最初は9歳の時……両親が殺されて生きていく為に今の私たちみたいな旅人の寝込みを襲い、荷物を奪いました。父はキコリでしたから自宅に斧がありましたからね」
寂しそうに笑って上を見上げた。
「カナリー様が私を拾ってくださった……そう話しましたが実は私はカナリー様を殺そうとしたのです。そうして、カナリー様の荷物を奪おうとしました」
「……うそ」
「本当ですよ。カナリー様にはもちろん敵わず、それどころか盗賊のような私を拾ってくださったんです。
カナリー様を狙った私を助けるなんて……カナリー様に会わなかったら私はきっともう死んでましたよ」
そう教えてくれたアベルが知らない人に見えた。
あたしは優しくていつもあたしの心配をするアベルしか知らないから。
そんな過去があるから話したがらなかったのか……ってやっと理解できた。
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