悠久~version1:解放戦争

由奈(YUNA)

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マリー地方へ

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昼前にはマニの村に着いた。

マニの村は、ティエンの町を思い出すような村だった。



「キラを探すか……まぁアイツはあそこにしかいない」


そう言ってクリックは歩きだして、あたしは訳もわからず着いていった。



この村にありがちなボロボロな民家。
その一軒をノックした。


「はい?」


そう言って出てきたのは銀髪の少女だった。



「あ!クリック!」


その子は嬉しそうに外に出た。


「クルーも!あとはみんなお仲間さん?」


「まぁな。仕事の依頼」


クルーが言うとその子は家に上げてくれた。



家は外装同様、内装も貧しさが出ていた。



「こっちだよー!」



少女が手招きする先はキッチンだった。

床の一部分を叩くと床が横にずれた。



「隠し部屋?」


あたしが聞くと「そう!」と笑顔で答えた。




「クリックー!あたしは待ってるねー!
終わったら三回叩いて!そうしたら開くから!」


「ラキ!ありがとうな!」



あの少女はラキというらしい。
階段を降りたらすぐに扉があった。
クルーがノックして返事がある前に開けた。


「返事する前に開ける無礼者はクルーかラキかどっちかだと思ったよ」


ラキ同様に銀髪の女性はタバコを加えてあたしを見た。



「レイちゃんから鳩を飛ばされてね。話は大筋聞いた。3人分の通行手形、もうすぐできるよ」


「さすがキラは仕事が早いな」



クリックが関心したように言った。



「レイちゃんのお願いなら聞くしかないじゃない。ホラ、これが一番若いお姉ちゃんの」


放り投げられた通行手形にはあたしと同じ手の大きさ、そして全く知らない名前が書かれていた。



「手形って面倒なんだよね、照合する手段がないじゃんか?だから近々手形はなくして通行書に変えるらしいよ」


「なんだって!?」


「だから、あたいもここの仕事が一段落したら娘を連れて旧皇都を目指すよ。まだまだあたいの力、必要だろう?」


そう言って彼女は笑った。


クルーから紹介を受けた彼女はキラという女性。
表向きは農家という肩書だが、裏の本職は偽の通行手形作り……解放団全員彼女が通行手形を作ったらしい。
そして、先程の少女はラキというキラの娘だった。





「はい、3人分!これでマリー地方行けるよ!」


「サンキューキラ!お礼は今度でいいか?」


クルーの一言にキラは鼻で笑った。



「あんたがお礼をしてくれた記憶なんかないから期待しないで待っているわ」


その一言にあたしも思わず笑ってしまった。

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