208 / 297
選択
10
しおりを挟む
「セシル……怪我はなかったか?」
いきなりの言葉に慌てて父を見た。
「はい……あ、うん。ハーン将軍……お父さんのおかげで……ね」
ハーン将軍と呼ぶべきかお父さんと呼ぶべきか……そんな事ですら悩んでいたけどあたしの言葉にお父さんは満足したのかそこには笑顔があった。
「セシル……少し会わないうちに本当に変わったな……」
「そう……かなぁ?」
「母親に似てきた。顔つきも、性格も……ティア医師が解放団にいる事実すらロック城で話さなかった……仲間の情報は売らない…カナリーも自分の部隊については何一つ私にすら語らない人だった…」
「お父さんは帝国3大将軍として……どんな選択をする?」
1番聞きたかった事をストレートに聞いてみた。
「私は捕虜だ。西を預かる身でありながら守りきれず、死にきれなかった将軍だ……セシルはどうしてほしい?」
「あたしは……」
あたしの気持ちは決まっていた。
ただ一つ。でも、リーダーとして私情を挟んでいいのだろうか?
ずっと悩んでいたけど、お父さんを見てはっきり言えた。
「また一緒にいたい……解放団として」
「……セシル、、、そうか………」
お父さんもこの答えが予想通りだったようで黙ってしまった。
「でもお父さんは帝国3大将軍だから……立場を考えてね……さっきのあたしの発言はただの私情だよ…でもね、なんでムウ将軍が解放団にいるか、理由を聞いて?」
「帝国への裏切り……ではないのか?」
「違うよ……アベルが言ったんだって……『解放団に身を投じて帝国を正すのもまた忠誠』だってね。ムウ将軍はその言葉を聞いて解放団にいるの。裏切りとはまた少し違うよ…」
「そうか…アベルが……」
「アベルって……何者なの?アベルに聞いても知らないって言うし、ムウ将軍もロック城でのお父さんとの会話を話したらやっぱりみたいに話したの」
父は少し考えてから「これは……アベルを含め、解放団全員が知る意味がある話になると思う………」そう答えた。
だからあたしはそれ以上聞けなかった。
いきなりの言葉に慌てて父を見た。
「はい……あ、うん。ハーン将軍……お父さんのおかげで……ね」
ハーン将軍と呼ぶべきかお父さんと呼ぶべきか……そんな事ですら悩んでいたけどあたしの言葉にお父さんは満足したのかそこには笑顔があった。
「セシル……少し会わないうちに本当に変わったな……」
「そう……かなぁ?」
「母親に似てきた。顔つきも、性格も……ティア医師が解放団にいる事実すらロック城で話さなかった……仲間の情報は売らない…カナリーも自分の部隊については何一つ私にすら語らない人だった…」
「お父さんは帝国3大将軍として……どんな選択をする?」
1番聞きたかった事をストレートに聞いてみた。
「私は捕虜だ。西を預かる身でありながら守りきれず、死にきれなかった将軍だ……セシルはどうしてほしい?」
「あたしは……」
あたしの気持ちは決まっていた。
ただ一つ。でも、リーダーとして私情を挟んでいいのだろうか?
ずっと悩んでいたけど、お父さんを見てはっきり言えた。
「また一緒にいたい……解放団として」
「……セシル、、、そうか………」
お父さんもこの答えが予想通りだったようで黙ってしまった。
「でもお父さんは帝国3大将軍だから……立場を考えてね……さっきのあたしの発言はただの私情だよ…でもね、なんでムウ将軍が解放団にいるか、理由を聞いて?」
「帝国への裏切り……ではないのか?」
「違うよ……アベルが言ったんだって……『解放団に身を投じて帝国を正すのもまた忠誠』だってね。ムウ将軍はその言葉を聞いて解放団にいるの。裏切りとはまた少し違うよ…」
「そうか…アベルが……」
「アベルって……何者なの?アベルに聞いても知らないって言うし、ムウ将軍もロック城でのお父さんとの会話を話したらやっぱりみたいに話したの」
父は少し考えてから「これは……アベルを含め、解放団全員が知る意味がある話になると思う………」そう答えた。
だからあたしはそれ以上聞けなかった。
0
あなたにおすすめの小説
【第一部完結】科学で興す異世界国家
Lihito
ファンタジー
正しいデータを揃えた。論理も完璧だった。
それでも、組織の理不尽には勝てなかった。
——そして、使い潰されて死んだ。
目を覚ますとそこは、十年後に魔王軍による滅亡が確定している異世界。
強国の第三王子として転生した彼に与えられたのは、
因果をねじ曲げる有限の力——「運命点」だけ。
武力と経済を握る兄たちの陰で、継承権最下位。後ろ盾も発言力もない。
だが、邪魔する上司も腐った組織もない。
今度こそ証明する。科学と運命点を武器に、俺のやり方が正しいことを。
石炭と化学による国力強化。
情報と大義名分を積み重ねた対外戦略。
準備を重ね、機が熟した瞬間に運命点で押し切る。
これは、理不尽に敗れた科学者が、選択と代償を重ねる中で、
「正しさ」だけでは国は守れないと知りながら、
滅びの未来を書き換えようとする建国譚。
※1話から読んでも大丈夫。ただ、0話を読むと「あのシーン」の意味が変わります。
虹色の子~大魔境で見つけた少年~
an
ファンタジー
ここではない、どこかの世界の話。
この世界は、《砡》と呼ばれる、四つの美しい宝石の力で支えられている。人々はその砡の恩恵をその身に宿して産まれてくる。たとえば、すり傷を癒す力であったり、水を凍らせたり、釜戸に火をつけたり。生活に役立つ程度の恩恵が殆どであるが、中には、恩恵が強すぎて異端となる者も少なからずいた。
世界は、砡の恩恵を強く受けた人間を保護し、力を制御する訓練をする機関を立ち上げた。
機関は、世界中を飛び回り、砡の力を扱いきれず、暴走してしまう人々を保護し、制御訓練を施すことを仕事としている。そんな彼らに、情報が入る。
大魔境に、聖砡の反応あり。
聖砡。
恩恵以上に、脅威となるであろうその力。それはすなわち、世界を支える力の根元が「もう1つある」こと。見つければ、世紀の大発見だ。機関は情報を秘密裏に手に入れるべく、大魔境に職員を向かわせた。
気付けば名も知らぬ悪役令嬢に憑依して、見知らぬヒロインに手をあげていました
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
私が憑依した身体の持ちは不幸のどん底に置かれた悪役令嬢でした
ある日、妹の部屋で見つけた不思議な指輪。その指輪をはめた途端、私は見知らぬ少女の前に立っていた。目の前には赤く腫れた頬で涙ぐみ、こちらをじっと見つめる可憐な美少女。そして何故か右手の平が痛む私。もしかして・・今私、この少女を引っ叩いたの?!そして何故か頭の中で響き渡る謎の声の人物と心と体を共存することになってしまう。憑依した身体の持ち主はいじめられっ娘の上に悪役令嬢のポジションに置かれている。見るに見かねた私は彼女を幸せにする為、そして自分の快適な生活を手に入れる為に自ら身体を張って奮闘する事にした―。
※ 「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています。
公爵家の養女は静かに爪を研ぐ 〜元々私のものですので、全て返していただきます〜
しましまにゃんこ
恋愛
リヴィエール公爵家に養女として引き取られた少女、アリサ・リヴィエール。
彼女は華やかな公爵家の嫡子マリアとは対照的に、家でも学園でもひっそりと息を潜めて生きていた。
養女とは言っても、成人と同時に修道院へ入ることが決まっており、アリサに残された時間は僅かだった。
アリサはただ静かに耐えていた。
——すべてを取り戻す、その時まで。
実は彼女こそが、前公爵が遺した真の娘であり、水の加護を持つリヴィエール公爵家の正統なる後継者だった。不当に奪い取られた地位と立場。
アリサは静かに時を待つ。
一方、王太子リュシアン・ルミエールは、傲慢な婚約者マリアに違和感を抱きつつ、公爵家に隠された不正の匂いを嗅ぎ取っていく。
やがて二人の思惑は重なり、運命の卒業パーティーが幕を開ける。
奪われた名前も、地位も、誇りも——
元々、私のものなので。まとめて返してもらいます。
静かに爪を研いできた養女の、逆転ざまぁと溺愛ロマンス。
完結保証&毎日2話もしくは3話更新。
最終話まで予約投稿済み。
愛の損益分岐点を超えたので、無能な夫に献身料を一括請求して離縁します。
しょくぱん
恋愛
「君は強いから一人で生きていける」結婚記念日、公爵夫人のアデライドは夫から愛人を同伴した席で離縁を言い渡された。だが夫は知らない。公爵家の潤沢な資金も、王家とのコネクションも、すべては前世で経営コンサルだった彼女の「私産」であることを。「愛の損益分岐点を下回りました。投資を引き揚げます」――冷徹に帳簿を閉じた彼女が去った後、公爵家は一晩で破滅へと転落する。
蒼き樹海の案内人
蒼月よる
ファンタジー
辺境の森で育った少年ユーリには、不思議な目がある。魔素の流れが光の粒として見えるのだ。
蒼の樹海——人を喰らう巨大な森に足を踏み入れた彼は、遺跡屋の青年カイと出会い、冒険者として歩み始める。樹海の奥に眠る遺跡、港街の裏に潜む陰謀、灰に覆われた滅びの国、そして首都に隠された世界の秘密。
仲間と共に世界を巡るうちに、ユーリは気づいていく。この世界の「魔法」も「神」も、すべてが何かの残骸なのではないか——と。
冒険・バトル・素材経済・食文化を軸に、ファンタジーの裏に潜むSF的真実へと辿り着く、全4巻の冒険ファンタジー。
この作品は以下の箇所にAI(Claude Code)を利用しています。
・世界観・設定の管理補助
・プロット段階の壁打ち
・作者による執筆後の校正
大学生活を謳歌しようとしたら、女神の勝手で異世界に転送させられたので、復讐したいと思います
町島航太
ファンタジー
2022年2月20日。日本に住む善良な青年である泉幸助は大学合格と同時期に末期癌だという事が判明し、短い人生に幕を下ろした。
死後、愛の女神アモーラに見初められた幸助は魔族と人間が争っている魔法の世界へと転生させられる事になる。
命令が嫌いな幸助は使命そっちのけで魔法の世界を生きていたが、ひょんな事から自分の死因である末期癌はアモーラによるものであり、魔族討伐はアモーラの私情だという事が判明。
自ら手を下すのは面倒だからという理由で夢のキャンパスライフを失った幸助はアモーラへの復讐を誓うのだった。
異世界カントリーライフ ~妖精たちと季節を楽しむ日々~
楠富 つかさ
ファンタジー
都会で忙しさに追われる日々を送っていた主人公は、ふと目を覚ますと異世界の田舎にいた。小さな家と畑、そして妖精たちに囲まれ、四季折々の自然に癒されるスローライフが始まる。時間に縛られず、野菜を育てたり、見知らぬスパイスで料理に挑戦したりと、心温まる日々を満喫する主人公。現代では得られなかった安らぎを感じながら、妖精たちと共に暮らす異世界で、新しい自分を見つける物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる