悠久~version1:解放戦争

由奈(YUNA)

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謝罪と絆

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「気の向くままに……か。そうだね……結構リーダーって大変だなぁとか重いって感じるよ。
楽になりたいとか解放されたいって思うよ」



あたしは南を見て指差した。



「アベルの目的は南。だからあたしも南に行かなきゃ。だからリーダーはやめない。あたしの目標はこの国に新しい国を造るきっかけを作ることだから……」




「きっかけ……セシルはこの戦争に勝利したら1番偉い人になるんじゃないの?リーダーだし」



ルイは不思議そうだったけどあたしは首を横に振った。



「あたしの願いは“一般人”となって平和な国で暮らすこと。もう戦とかそのための作戦会議や勉強……疲れちゃったよ。だけどまだまだ。あたしはこの戦いを最後まで見届けたい」




「だからリーダーを続けるのか?セシルは心身共に疲れてる限界だってオーラ漂ってんぞ?」



「え?オーラ?んー……無意識?」




あたしはおどけてみたけどわかっていた。



北での戦いへの不安や兵士からいまだに拭い去れないあたしへの不信感。



夜中まで行うアニエスとの作戦会議。



心身共に疲れているのは事実だった。






「あ。セシルちゃーん!」


振り向いたらフッキがこちらに向かって走ってきた。



「アニエスさんが呼んでるよ。なんでもセシルちゃんの親父さんのお願い事をセシルちゃんが叶えてほしいって」




フッキは急いでそう伝えると走っていなくなった。




「フッキさん……前もパシリにされてなかった?」


「なんでだろうな……1番頼みやすいんじゃない?」



ルイとそんな話をしながらアニエスの部屋まで行った。



あたしがお父さんと親子らしい会話をあまりしない事に気づいて心配していたルイもアニエスの部屋へついてきた。

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