立花家へようこそ!

由奈(YUNA)

文字の大きさ
上 下
538 / 555
31.私の進むべき道

7

しおりを挟む



「心は真面目だなぁ」

「ねぇ~っ!」

「心が進路について何も決めてなかった方が驚きだからね」


休み時間に進路についての話になったから


私が『適当じゃなくて、何か行くのに理由がある進路を選びたい』って話をみんなにしたら、私を真面目だってひなちゃんは言ってくれたんだ。


真面目というよりも、目的がないと頑張れない気がしてならないから……が、理由なんだけどね。


「進路の話?みんなもう出したの??」


四人で話していたら、めぐちゃんと美羽ちゃんが私達のところに来てくれた。


「二人は決まってるのぉ??」

遥加ちゃんが二人に話を振ったら、顔を見合わせてから小声になった。


「私は……就職」

そう言ったのはめぐちゃんで

「私は大学だけど……ちょっと難しいとこ狙ってるから来年は特進コースに行きたいんだ」

そう言ったのは美羽ちゃんだった。


二人は仲良しで、いつも一緒にいるイメージだけど、、

卒業後の進路は全く違う。


三年生になったらクラス替えで難関大学を受験する“特進コース”と

大学・専門学校を受験する“進学コース”に別れる。


進学校だから就職希望者は少ないけどいるにはいるから、就職希望者は強制で“進学コース”


つまり、めぐちゃんと美羽ちゃんは来年は一緒のクラスになれない……。


「めぐちゃん就職!?」

ひなちゃんがビックリして声のボリュームを上げたら

めぐちゃんは慌てて静かにってポーズをしていた。


「就職組は少ないから恥ずかしいのっ!
だから大きな声で言わないでよぉ、、、」


めぐちゃんはだから小声になったんだね。

ひなちゃんは平謝りだったけど、別にめぐちゃんは怒ってる様子もない。


「私ね、進路について悩んでて……。

だから、参考に二人がなんでその道を選んだか教えてくれるかな?」


様子を伺いながら二人にお願いをしたら

二人からもやっぱり「心ちゃんが決まっていないのは意外」って言われちゃったよ、、


しおりを挟む

処理中です...