547 / 555
32.私と家族と立花家
7
しおりを挟む
お兄ちゃんが帰国した日から
城山家には生活感が戻ってきた気がした。
今まで何度か一時帰国してきたけど、生活拠点が海外って事もあって必要最低限しか物がなかった家だった。
だけど今は、沙耶の私物やお母さんの私物が増えてきていて
二人が一時帰国じゃなくて本当に帰ってくるっていうのを肌で感じるようになった。
年越しは家族みんなでテレビを見ながらお蕎麦を食べて
お正月
お母さんが「初詣に行きたい!」って言うからお母さんが行きたい場所に向かったんだけど……。
「人混みヤバいって!」
「人酔いしそう……」
「失敗したかな~?」
「………まぁ、いいんじゃない?」
お母さんは有名な神社を選んだ上に、昼間に行ったからものすっっごい混んでいて
参拝するための行列が、とにかくすごかった。
去年とは全く違う年明け。
私には全部が新鮮だったから「いいんじゃない?」って気持ちだったけど
お母さんたちは参拝が済んだらグッタリしていた。
「来年は……もっと遅くに行くとか知る人ぞ知る神社とかにしましょう」
お母さんの言葉に沙耶が激しく同意していたけど、、来年……も?
チラリとお兄ちゃんを見たら、私にコソッと耳打ちをした。
「俺、来年は年末年始帰らねーよ。今年が地獄すぎる」
「帰ってきてよ。お母さんは期待してるよ?」
本当にお兄ちゃんが海外に永住したとしても、日本には定期的に帰ってきて欲しいな。
だから、お母さんが期待している……じゃなくて、私が期待しているんだろうね。
ちょっと気恥ずかしくて、、お兄ちゃんには言えないけどね。
城山家には生活感が戻ってきた気がした。
今まで何度か一時帰国してきたけど、生活拠点が海外って事もあって必要最低限しか物がなかった家だった。
だけど今は、沙耶の私物やお母さんの私物が増えてきていて
二人が一時帰国じゃなくて本当に帰ってくるっていうのを肌で感じるようになった。
年越しは家族みんなでテレビを見ながらお蕎麦を食べて
お正月
お母さんが「初詣に行きたい!」って言うからお母さんが行きたい場所に向かったんだけど……。
「人混みヤバいって!」
「人酔いしそう……」
「失敗したかな~?」
「………まぁ、いいんじゃない?」
お母さんは有名な神社を選んだ上に、昼間に行ったからものすっっごい混んでいて
参拝するための行列が、とにかくすごかった。
去年とは全く違う年明け。
私には全部が新鮮だったから「いいんじゃない?」って気持ちだったけど
お母さんたちは参拝が済んだらグッタリしていた。
「来年は……もっと遅くに行くとか知る人ぞ知る神社とかにしましょう」
お母さんの言葉に沙耶が激しく同意していたけど、、来年……も?
チラリとお兄ちゃんを見たら、私にコソッと耳打ちをした。
「俺、来年は年末年始帰らねーよ。今年が地獄すぎる」
「帰ってきてよ。お母さんは期待してるよ?」
本当にお兄ちゃんが海外に永住したとしても、日本には定期的に帰ってきて欲しいな。
だから、お母さんが期待している……じゃなくて、私が期待しているんだろうね。
ちょっと気恥ずかしくて、、お兄ちゃんには言えないけどね。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
137
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる