3 / 105
●いい香りのする依頼人
3
しおりを挟む
齊藤サンの話をざっくり纏めると
夜に一人でバーに飲みに行ったら出会ったのがこの男。
たくさんの女に囲まれたイケメンって印象しかなかった。
帰りにたまたま裏口にいた男を見かけたら、その男には灰色の耳と尾が生えていた。
驚いたけど『綺麗なお姉さん。これは二人だけの秘密にして』って言われて従った。
その瞬間、一気に恋に落ちた・・・―――――。
「イヤイヤ……齊藤サン?
どこに恋に落ちる要素ありました?」
チャラ男にホイホイ引っ掛かったにしか見えねぇよ。
よりによってオオカミ……俺みたいな犬よりタチ悪いぞ?
様子を伺っていると齊藤サンはモジモジしはじめて
ポツポツと、語り始めた。
「私……東京に来てから友達ができなくて……仕事場でも表面上しか付き合えなくて……。
それで、すごく寂しくて………話し掛けてくれた彼が“二人だけの秘密”まで作ってくれたんですよ?
好きになるに決まってるじゃないですか」
…………決まってない。
間違いなく、齊藤サンの思考回路は変だ。
友達も話し相手もいなくて寂しかった女の前に現れたイケメンの男
その男の秘密を知った上に、“二人だけの秘密”って言われたら急に友達以上ができた感覚ってか錯覚に陥った……ってところか?
齊藤サンは真剣に俺を見てくるし……さて、どうしたものか……。
「確認しますが、彼が“人間ではない”という理解はできていますね?」
「えぇ。彼は化け犬か化けオオカミでしょう?」
齊藤サンは人間なのに物分りいいな。
恋は盲目というヤツなのか……人間って分からん。
「そうですね。彼は……――――」
言いかけた時、ドアが開いてひとり入ってきた。
青みがかった黒髪が特徴的な、色白の女子高生。
「ただいまー……って、お客さん?
こんな時間に珍しいね」
物の怪なんでも相談所の所員のひとり、雪乃が帰ってきたところだった。
夜に一人でバーに飲みに行ったら出会ったのがこの男。
たくさんの女に囲まれたイケメンって印象しかなかった。
帰りにたまたま裏口にいた男を見かけたら、その男には灰色の耳と尾が生えていた。
驚いたけど『綺麗なお姉さん。これは二人だけの秘密にして』って言われて従った。
その瞬間、一気に恋に落ちた・・・―――――。
「イヤイヤ……齊藤サン?
どこに恋に落ちる要素ありました?」
チャラ男にホイホイ引っ掛かったにしか見えねぇよ。
よりによってオオカミ……俺みたいな犬よりタチ悪いぞ?
様子を伺っていると齊藤サンはモジモジしはじめて
ポツポツと、語り始めた。
「私……東京に来てから友達ができなくて……仕事場でも表面上しか付き合えなくて……。
それで、すごく寂しくて………話し掛けてくれた彼が“二人だけの秘密”まで作ってくれたんですよ?
好きになるに決まってるじゃないですか」
…………決まってない。
間違いなく、齊藤サンの思考回路は変だ。
友達も話し相手もいなくて寂しかった女の前に現れたイケメンの男
その男の秘密を知った上に、“二人だけの秘密”って言われたら急に友達以上ができた感覚ってか錯覚に陥った……ってところか?
齊藤サンは真剣に俺を見てくるし……さて、どうしたものか……。
「確認しますが、彼が“人間ではない”という理解はできていますね?」
「えぇ。彼は化け犬か化けオオカミでしょう?」
齊藤サンは人間なのに物分りいいな。
恋は盲目というヤツなのか……人間って分からん。
「そうですね。彼は……――――」
言いかけた時、ドアが開いてひとり入ってきた。
青みがかった黒髪が特徴的な、色白の女子高生。
「ただいまー……って、お客さん?
こんな時間に珍しいね」
物の怪なんでも相談所の所員のひとり、雪乃が帰ってきたところだった。
0
あなたにおすすめの小説
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム
ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。
けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。
学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!?
大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。
真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜
来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、
疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。
無愛想で冷静な上司・東條崇雅。
その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、
仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。
けれど――
そこから、彼の態度は変わり始めた。
苦手な仕事から外され、
負担を減らされ、
静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。
「辞めるのは認めない」
そんな言葉すらないのに、
無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。
これは愛?
それともただの執着?
じれじれと、甘く、不器用に。
二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。
無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる