物の怪なんでも相談所

由奈(YUNA)

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●いい香りのする依頼人

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「んーっ、まぁ、あんま記憶にないってか、俺、人間に興味ないんだよねー」

「私たち物の怪のがいい女多いよね。分かるよー!」

「そーそー。人間はいい女少ない!
同族の方が美人ばっかり!!
キミ……えーっと、雪乃ちゃん?も、美人だね!」

「ドーモ。で?記憶には“人間でいい女”はいないでいい??」

「もちろん!
ってか雪乃ちゃんこの後暇?俺たちと遊ばない??」

「あ、無理です。私忙しいんで」



オオカミと雪乃の会話はまぁまぁ凄いな。


雪乃はオオカミから『人間に興味ない』『人間の女は知らない』といった台詞を言わせようとしたのは明白。


見事オオカミはペラペラ喋る。


しかも、オオカミが喋れば喋るほど、雪乃のテンションはただ下がり。

最初の明るいテンションはどっかに行って、もう冷めた目で相手を見てる。



チラリと齊藤サンを見たら黙って席を立って店を出ていったけど

オオカミは齊藤サンに気づくことはなかった。



「健治さん、帰ろ。
ここでの仕事は終わったでしょ?」


そう言った雪乃はオオカミを見ることもなく、一人で先に店を出て行った。




店を出ると雪乃と齊藤サンが立ち話をしていて


「健治さんなら記憶消せる。
人間は物の怪に深く関わらない方がいいから記憶消しな」


「………それはいや。
例え彼がどんな存在でも……私は忘れたくないもん」



記憶を消す・消さないで揉めていた。


人間は積極的に物の怪に関わるべきじゃない。

人間の身に危険が及ぶ可能性があるからだ。



雪乃がいくら説得しても聞く耳を持たない齊藤サン。


しょうがない、俺の出番か。
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