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CASE6 新人類開発施設
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「それにしても…まだあの女、戻ってないっぽいね」
昨日のままの城。
騒がしい様子もないし、蟲とかも近くにいない。
やっぱり遠方にいるからまだ戻れないって事かな?
「……さて。連絡しよっかな」
アゲハが近くにある岩に座った。
昨日解放した奴隷から今朝連絡があって会いたいって言われたんだって。
長い時間テレパシーを使うと第三者に居場所がバレる恐れがあるからって、用件を詳しく聞かないで時間を決めてアゲハから連絡するに変えたんだって。
それが、ここに来た最大の目的。
「話したいから今からここに来るって。すぐ着くって言われたから待ってよ」
アゲハが伝えてから10分もしないうちにたくさんの人が現れた。
昨日と服装は変わってないし、人数も変わっていない。
昨日の今日だからね。
さすがに私は警戒した。
「おはようございます、みなさん。で、話とは?」
この場を仕切っているのはアゲハなのは、アゲハがレジスタンスNo.3だからかな?
「アンタに、質問したい、、、」
一人の人が代表っぽく一歩前に出た。
「俺は、、覚えている……。アンタは、あの方のお気に入りで…いつも一緒にいた。奴隷だったが別格だった、、、なのに何故、今はレジスタンスにいる?」
改めて元奴隷の人からアゲハと花将軍の話を聞かされると、、、複雑。
そんなに特別なお気に入りなの?
「あー………正直あまり、俺は覚えていない。気に入られていたのは覚えているけど、、新人類は総じて自我がない状態。それはキミも知ってるでしょ?」
「でも、アンタは今は自我が…」
そう言われたアゲハは自分の左胸の核に触れて、そのまま服をグッと握りしめた。
「今はね。前に普通なら死んでるような傷を負ったからね。そうでもない限りは自我は戻らないと思う。で、レジスタンスに出会って考えに賛同した。だから、今はレジスタンスの一員」
「なぜ、生きて?」
「時の魔法使いに助けられた」
ニャンさんがいなかったら…死んでたもんね。
私が、殺すところだった。
そう言えば、レジスタンスの人たちはその事実を知っているのかな?
「アナタは、その決断に後悔はありませんか?」
「ない。花将軍にどんなにいい条件を突きつけれても、レジスタンスの幹部じゃなくなっても、死ぬことになっても、俺はレジスタンスをやめる事はない」
真顔でハッキリと言い切ったアゲハ。
「だからギルは、アイツをNo.3にしたんだよ」
ボソッとゼロさんが呟いたのは、ジェスさんと私にはハッキリと聞こえた。
「俺は、、俺たちは、、、アナタのようにあの方を裏切る勇気が、、、ない。…………でも、戻りたくは、、ないんです」
いつしか、敬語になってたし、呼び方も変わってた。
奴隷が奴隷をやめるのは、心理的に難しいのかな?
「最後に言った言葉、それがキミの本音でしょ?そうならそうと言えばいいよ。俺たちにできることは協力するからさ」
アゲハが優しく言ったら、目の前の男の人は泣き崩れた。
「い、いいのか……?おれは、おれたちは、、、アナタたちに、理不尽な言葉をぶつけたっ!」
「それは……分かってる。ほとんどの人が奴隷なのが当たり前だと、そう思い込んで自分の精神を保とうとしていたのも、、、だから今、どうしたい?自分の本当の気持ち、素直に言ってよ」
「俺は、、、奴隷には戻りたくない」
その言葉を聞いて、アゲハは笑顔になった。
「言えたね。自分の気持ち。それなら、俺たちが力になる」
泣き崩れている男の人に手を差し延べた。
男の人は迷いながらもその手を掴んで立ち上がって
それから、アゲハに謝り続けていた。
昨日のままの城。
騒がしい様子もないし、蟲とかも近くにいない。
やっぱり遠方にいるからまだ戻れないって事かな?
「……さて。連絡しよっかな」
アゲハが近くにある岩に座った。
昨日解放した奴隷から今朝連絡があって会いたいって言われたんだって。
長い時間テレパシーを使うと第三者に居場所がバレる恐れがあるからって、用件を詳しく聞かないで時間を決めてアゲハから連絡するに変えたんだって。
それが、ここに来た最大の目的。
「話したいから今からここに来るって。すぐ着くって言われたから待ってよ」
アゲハが伝えてから10分もしないうちにたくさんの人が現れた。
昨日と服装は変わってないし、人数も変わっていない。
昨日の今日だからね。
さすがに私は警戒した。
「おはようございます、みなさん。で、話とは?」
この場を仕切っているのはアゲハなのは、アゲハがレジスタンスNo.3だからかな?
「アンタに、質問したい、、、」
一人の人が代表っぽく一歩前に出た。
「俺は、、覚えている……。アンタは、あの方のお気に入りで…いつも一緒にいた。奴隷だったが別格だった、、、なのに何故、今はレジスタンスにいる?」
改めて元奴隷の人からアゲハと花将軍の話を聞かされると、、、複雑。
そんなに特別なお気に入りなの?
「あー………正直あまり、俺は覚えていない。気に入られていたのは覚えているけど、、新人類は総じて自我がない状態。それはキミも知ってるでしょ?」
「でも、アンタは今は自我が…」
そう言われたアゲハは自分の左胸の核に触れて、そのまま服をグッと握りしめた。
「今はね。前に普通なら死んでるような傷を負ったからね。そうでもない限りは自我は戻らないと思う。で、レジスタンスに出会って考えに賛同した。だから、今はレジスタンスの一員」
「なぜ、生きて?」
「時の魔法使いに助けられた」
ニャンさんがいなかったら…死んでたもんね。
私が、殺すところだった。
そう言えば、レジスタンスの人たちはその事実を知っているのかな?
「アナタは、その決断に後悔はありませんか?」
「ない。花将軍にどんなにいい条件を突きつけれても、レジスタンスの幹部じゃなくなっても、死ぬことになっても、俺はレジスタンスをやめる事はない」
真顔でハッキリと言い切ったアゲハ。
「だからギルは、アイツをNo.3にしたんだよ」
ボソッとゼロさんが呟いたのは、ジェスさんと私にはハッキリと聞こえた。
「俺は、、俺たちは、、、アナタのようにあの方を裏切る勇気が、、、ない。…………でも、戻りたくは、、ないんです」
いつしか、敬語になってたし、呼び方も変わってた。
奴隷が奴隷をやめるのは、心理的に難しいのかな?
「最後に言った言葉、それがキミの本音でしょ?そうならそうと言えばいいよ。俺たちにできることは協力するからさ」
アゲハが優しく言ったら、目の前の男の人は泣き崩れた。
「い、いいのか……?おれは、おれたちは、、、アナタたちに、理不尽な言葉をぶつけたっ!」
「それは……分かってる。ほとんどの人が奴隷なのが当たり前だと、そう思い込んで自分の精神を保とうとしていたのも、、、だから今、どうしたい?自分の本当の気持ち、素直に言ってよ」
「俺は、、、奴隷には戻りたくない」
その言葉を聞いて、アゲハは笑顔になった。
「言えたね。自分の気持ち。それなら、俺たちが力になる」
泣き崩れている男の人に手を差し延べた。
男の人は迷いながらもその手を掴んで立ち上がって
それから、アゲハに謝り続けていた。
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