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第7話 無法都市のボス
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無法都市のボスがお呼びとの事で俺は渋々、無法都市最上部に居を構えるボスの部屋へと向かった。
ボスの部屋は入り口からして他とは違う。巨人族でも住んでいるのかと思うほど巨大な鉄製の扉。
俺が扉の前に立てば、ボスの手下の屈強な男が扉を押し開いて中へと招いてくれる。
部屋の中もどこぞの王族の謁見の間かと錯覚するほど、豪華な作りになっている。
「ま、窓があります」
エレオノーラが無法都市に来て初めて見る窓に驚く。
それもそのはず、山中をくり抜いて作られた無法都市には、この部屋以外には窓というものが存在しないのだ。
豪奢な部屋のど真ん中に置かれた天蓋付きの巨大なベッドが、ギシっと軋む音を立てた。
起き上がったのは豚の獣人か、オークか、と見まがうほど醜く肥え太った男。いや、獣人やオークの方がまだ可愛げがある。
ベッドサイドに腰掛けるだけでも、「はぁ、はぁ」と息を切らせ、日々の不摂生から顔中にニキビを作り、虫歯だらけの口は口臭で人が殺せるともっぱらの噂だ。
そう、これが俺たちのボス。無法都市の顔役、バンチ様である。
あまりの醜さに俺の後に控える二人がドン引きするのが見なくても分かった。
しかし、この姿を見るたびに俺はバンチを若干うらやましく思っちまう。
だって見てみろよ、学もなく、才能もない醜い男がただただ親から継いだ無法都市のボスと言う座をここまでしゃぶり尽くしているのだ。
あぁ先代のボスよ、お宅の息子はこんなに立派なでくの坊に育ってますぜ。俺は心の中で死んだ先代に念仏を唱える。
「グフフフ。来た来た、やっと来たぁ。遅かったじゃないか、マシラぁ」
ネチネチと口の中の唾液が糸を引くのが見える。
「へえ、すんません」
一応、謝っておく。
バンチは俺からの謝罪はどうでも良いようで、視線をずらし俺の背後に隠れるように立つ女たちに視線を移した。
「あれぇ、後ろにいる女の子は誰ぇ?」
一瞬で俺から興味が女たちに変わる。顔に似合って、そのスケベ根性はまさにオークに引けを取らない。
「バンチちゃん!その男に話があるんでしょ」
バンチの声を遮るように女の金切り声が部屋に響いた。
はぁ……今日も居やがった。
バンチの母にして、無法都市の裏の顔役ルシラだ。
息子のどこがそんなに可愛いのか誰にも分からないが、バンチを溺愛している。
「ママぁ、怒らなくてもいいじゃないかぁ。マシラにはこれから話をするとこだよぉ」
いい年した男が自分の母親をママ呼ばわりたぁ、いつ聞いても頭が痛くなる。
「なぁ、お前、最近大仕事を成功させたって聞いたんだけどさぁ、僕に金、払ってないよね?」
内心、心臓が飛び跳ねて口から出るんじゃないかと思った。あの仕事のことは仲間しか知らないはず……
「そいつぁ何のことでしょ?俺んとこは昨日、下手こいちまって仲間は俺以外全員死んじまってんですよ?」
どうだ?乗り切れるか?
「違う違う。二週間ほど前にアンドル侯爵領で金貨の輸送馬車が襲われたって話あっただろ?犯人はいまだ不明らしいじゃないか?」
バンチは何か確信めいたものがあるのかニタニタと笑う。
「は、はぁ……あ、あったかなぁ。そんな話?」
しらじらしいのは重々承知だがしらばっくれるしか手がない。
「グフフフ、無駄無駄。あれやったの山猿盗賊団だって、僕知ってるんだぁ?」
ちぃ!どこでばれた?俺は奥歯を噛みしめる。
「隠しても無駄よっ!!取り決めどおりさっさと私達に奪った額の四割を出しなさい!!」
「たしかぁ、運送馬車には三千万メルクの金貨が積まれてたって聞いたけどなぁ。きっちり千二百万メルク払うんだ。どう計算あってる、ママ?」
ルシラが「正解よぉ。バンチちゃん、天才!!」なんて言いながら、油でギタギタになったバンチの頭を撫でてやっている。
仕方ねえ……
俺は覚悟を決めた。
「わかった。千二百万払いましょ。でも、今手元にはないんで部屋に取りに行くから待っててくれ」
「グフフフ。素直でよろしい。……そうだ、後ろの女を僕にくれるなら、まけて一千万メルクで許してあげよっかなぁ」
バンチの乾いた芋虫のような指がエレオノーラを指さす。その発言を聞いて再びルシラの金切り声が室内に響いた。
「バンチちゃん、何言ってるの!?あんな小物盗賊が飼う奴隷の小娘に二百万の価値なんてないわ」
「いいじゃないか、ママぁ。僕もお嫁さんがほしいんだよぉ。それに見てごらんよ。綺麗な金色の髪にクリクリの目目。お人形さんみたいで可愛いじゃないかぁ。ぼくぅ遊んであげたくなっちゃうよぉ」
「もう、バンチちゃんったら!」
アホ親子がじゃれ合っている間、エレオノーラは顔を青くしてバンチの嫁になることを想像しているようだった。
俺はエレオノーラを庇う様に体をずらす。
「悪いが、これは俺のだ。金はきっちり千二百万払う。行くぞ」
それだけ言って俺は戸惑うエレオノーラの手を引き出口へと向かって歩いた。
◇
部屋へ帰る道中しきりにヴァレリーが俺を褒めそやした。
「お前、なかなか見どころがあるじゃないか!あの場面でまさかお前がエレオノーラ様を庇うだなんて思わなかったぞ!いや、ただの金の亡者かと思っていたが、気骨ある男じゃないか!!」
褒められるのは悪い気はしないが、ヴァレリーは確実に誤解している。
「あのなぁ、俺は別に嬢ちゃんを守ったわけじゃねえ。それに千二百万も払わねえ。あんなボケナスどもに俺の財産びた一文たりと払ってやるつもりはなぁい!!」
金貨強盗は計画から実行に移すまで一年かかった大仕事だ。
なんせ輸送馬車の護衛に就くのはS級冒険者から英雄クラスの騎士たち一騎当千の猛者ばかり。真っ向から襲えばまず間違いなく一瞬で殺される。
考えるだけであの時の苦労が思い出された。
「いいか、よく聞け。俺は無法都市を出る。そのためにお前達にもしっかり働いてもらうからな!」
俺の覚悟とは、無法都市を捨てる覚悟。
俺は部屋に戻るとすぐに、二人に作戦を伝えた。
「いいか、良く聞け…………」
◇
私は先ほど訪れた奴隷商人の店先に来ていた。
扉を開ける直前、大きく深呼吸をして今の状況を振り返る。
昨日から私を取り巻く状況は目まぐるしく変わっていた。
公爵家の娘として生まれた私はお義母様の言い付けで隣国の大商人であるゴルバス様の五番目の妻として嫁ぐために馬車に乗っていたはずだった。
それが今じゃ盗賊の人質兼奴隷になっている。そう思うと私の人生が喜劇のようでおかしな気がしてきた。
盗賊の……えっと。あれ?名前をまだ聞いてない。
でも、ここのボスの方がマシラと呼んでいた気がする。
私は勝手に私を連れ去った盗賊のことをマシラと呼ぶことにした。
◇
あぁ、私はなぜこんなことをしているのだろう……。
昨日までは誉れある騎士であった私が今じゃ隷属の首輪を施され、無法都市に足を踏み入れている。
そればかりか、薄暗くじめじめした穴蔵で時限爆弾をこそこそと設置しているのだ。
こんな姿、故郷の父上、母上がみたら卒倒するに違いない。あぁ、騎士団の団長に見つかれば切腹ものだ……
それもこれも全てあの男が悪い。確か名前は……マシラだったか?
ボスの部屋は入り口からして他とは違う。巨人族でも住んでいるのかと思うほど巨大な鉄製の扉。
俺が扉の前に立てば、ボスの手下の屈強な男が扉を押し開いて中へと招いてくれる。
部屋の中もどこぞの王族の謁見の間かと錯覚するほど、豪華な作りになっている。
「ま、窓があります」
エレオノーラが無法都市に来て初めて見る窓に驚く。
それもそのはず、山中をくり抜いて作られた無法都市には、この部屋以外には窓というものが存在しないのだ。
豪奢な部屋のど真ん中に置かれた天蓋付きの巨大なベッドが、ギシっと軋む音を立てた。
起き上がったのは豚の獣人か、オークか、と見まがうほど醜く肥え太った男。いや、獣人やオークの方がまだ可愛げがある。
ベッドサイドに腰掛けるだけでも、「はぁ、はぁ」と息を切らせ、日々の不摂生から顔中にニキビを作り、虫歯だらけの口は口臭で人が殺せるともっぱらの噂だ。
そう、これが俺たちのボス。無法都市の顔役、バンチ様である。
あまりの醜さに俺の後に控える二人がドン引きするのが見なくても分かった。
しかし、この姿を見るたびに俺はバンチを若干うらやましく思っちまう。
だって見てみろよ、学もなく、才能もない醜い男がただただ親から継いだ無法都市のボスと言う座をここまでしゃぶり尽くしているのだ。
あぁ先代のボスよ、お宅の息子はこんなに立派なでくの坊に育ってますぜ。俺は心の中で死んだ先代に念仏を唱える。
「グフフフ。来た来た、やっと来たぁ。遅かったじゃないか、マシラぁ」
ネチネチと口の中の唾液が糸を引くのが見える。
「へえ、すんません」
一応、謝っておく。
バンチは俺からの謝罪はどうでも良いようで、視線をずらし俺の背後に隠れるように立つ女たちに視線を移した。
「あれぇ、後ろにいる女の子は誰ぇ?」
一瞬で俺から興味が女たちに変わる。顔に似合って、そのスケベ根性はまさにオークに引けを取らない。
「バンチちゃん!その男に話があるんでしょ」
バンチの声を遮るように女の金切り声が部屋に響いた。
はぁ……今日も居やがった。
バンチの母にして、無法都市の裏の顔役ルシラだ。
息子のどこがそんなに可愛いのか誰にも分からないが、バンチを溺愛している。
「ママぁ、怒らなくてもいいじゃないかぁ。マシラにはこれから話をするとこだよぉ」
いい年した男が自分の母親をママ呼ばわりたぁ、いつ聞いても頭が痛くなる。
「なぁ、お前、最近大仕事を成功させたって聞いたんだけどさぁ、僕に金、払ってないよね?」
内心、心臓が飛び跳ねて口から出るんじゃないかと思った。あの仕事のことは仲間しか知らないはず……
「そいつぁ何のことでしょ?俺んとこは昨日、下手こいちまって仲間は俺以外全員死んじまってんですよ?」
どうだ?乗り切れるか?
「違う違う。二週間ほど前にアンドル侯爵領で金貨の輸送馬車が襲われたって話あっただろ?犯人はいまだ不明らしいじゃないか?」
バンチは何か確信めいたものがあるのかニタニタと笑う。
「は、はぁ……あ、あったかなぁ。そんな話?」
しらじらしいのは重々承知だがしらばっくれるしか手がない。
「グフフフ、無駄無駄。あれやったの山猿盗賊団だって、僕知ってるんだぁ?」
ちぃ!どこでばれた?俺は奥歯を噛みしめる。
「隠しても無駄よっ!!取り決めどおりさっさと私達に奪った額の四割を出しなさい!!」
「たしかぁ、運送馬車には三千万メルクの金貨が積まれてたって聞いたけどなぁ。きっちり千二百万メルク払うんだ。どう計算あってる、ママ?」
ルシラが「正解よぉ。バンチちゃん、天才!!」なんて言いながら、油でギタギタになったバンチの頭を撫でてやっている。
仕方ねえ……
俺は覚悟を決めた。
「わかった。千二百万払いましょ。でも、今手元にはないんで部屋に取りに行くから待っててくれ」
「グフフフ。素直でよろしい。……そうだ、後ろの女を僕にくれるなら、まけて一千万メルクで許してあげよっかなぁ」
バンチの乾いた芋虫のような指がエレオノーラを指さす。その発言を聞いて再びルシラの金切り声が室内に響いた。
「バンチちゃん、何言ってるの!?あんな小物盗賊が飼う奴隷の小娘に二百万の価値なんてないわ」
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「あのなぁ、俺は別に嬢ちゃんを守ったわけじゃねえ。それに千二百万も払わねえ。あんなボケナスどもに俺の財産びた一文たりと払ってやるつもりはなぁい!!」
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そればかりか、薄暗くじめじめした穴蔵で時限爆弾をこそこそと設置しているのだ。
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