異世界転移モノの序盤でやられる悪役盗賊の頭、公爵令嬢を人質に転移勇者からトンズラかまして新天地を目指す!
異世界転移モノのど定番。
森の中、木霊する少女の悲鳴。
少女は盗賊に捕まり、護衛の女騎士は手を出せない。
少女を抱える盗賊は下卑た笑い声で告げる。
「剣を捨てな」
女騎士は少女を守るため、その剣を投げ捨てる。
「くっ!お嬢様には手を出すな!」
「グヘヘヘ、こいつぁ上玉だぜ。お頭ぁやっちまってもいいっすかぁ?」
「あまりやり過ぎるなよ、そいつぁ大事な商品だ」
なんてテンプレ会話をする女騎士と盗賊一味。
「あ……あのぉ、大丈夫ですか?」
そこに、間の抜けた男の声が掛かると盗賊達が一斉に振り返る。
盗賊達が目にしたのは異世界には不釣り合いなジャージ姿の男。
「邪魔するなら容赦しねぇ」と男に襲い掛かる盗賊。
「はぁ……やれやれ」
ジャージの男はそう呟くと瞬く間に盗賊の一味を一網打尽に……
普通の物語であれば、これは使い古された公爵令嬢との出会いのワンシーン。
このあとの展開と言えば転移者は令嬢に感謝され好感度MAXのまま、王都へ行き権力者達と謁見からの報酬と生活の基盤を築くのが一連の流れであろう。
しかし、この物語は盗賊の頭がスキル『トンズラ』を駆使し公爵令嬢と女騎士を人質に逃げ出す事で始まる。
転移者、公爵家、多くの者に狙われ追いかけられる盗賊団の頭の逃走劇。
盗賊、令嬢、女騎士、彼らの逃亡の果てに何が待ち受けるのか……
これは、誰からも縛られぬ新天地を目指す盗賊と薄幸な公爵令嬢、そして彼女に忠誠を誓う女騎士の摩訶不思議な旅の物語。
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☆見切り発車のため、後日変更・追記する場合があります。不定期更新。
☆カクヨム様(吉野 ひな)でも投稿しております。