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二章『パテ編』
第121話 キラーキラー15
しおりを挟む「エリノア、気をつけろ。あの機械兵は目からレーザー光線を放つ。速度も威力と半端じゃないが、予備動作が大きいからよく見るんだ」
「にゃるほどにゃ、分かったよ」
エリノアは背を低くして、いつでも動けるようにしている。構えている片手剣は斜め下に垂れ下げている。
「バーガーたちは魔法で消えてるんだから、ミーから離れておくんだにゃ、流れレーザーに当たっても面白くにゃいからにゃ」
「あ、それについてなんだが、奴は俺たちを光と音と熱で見ているんだ」
「はぁ!? あの目一つでかにゃ!」
「ああ、相当に厄介なやつだよ。小龍(ワイバーン)より強いんじゃないか?」
「かもしれにゃいにゃ」
と、話していると、機械兵が動き出す。
「敵生体ヲ分析。獣人······、エラー、分析失敗。敵、獣人、不明」
ん? また俺を調べたのか? なんどスキャンしてもハンバーガーを分析できるものか!
「離れていてもいい的ににゃるだけだにゃ、ミーは接近戦を仕掛けるから2人はそれに合わせてほしいにゃ」
「おう!」
「わかりました!」
エリノアは果敢にも機械兵に向かって駆け出していく。今この勇者パーティ内で機械兵と正面から戦えうるのは、小龍(ワイバーン)を単騎で撃破したエリノアだけだろう。
「アイナ、火属性付加(エンチャントファイヤー)はまだ使えるか?」
「はい、あと3回は使えます!」
「よし、またレーザー光線を放とうとしたら、それで妨害してくれ」
「分かりました!」
機械兵の4本の腕がそれぞれエリノアを狙う。横薙ぎの剣、突き出される槍、振り下ろす斧、叩きつける槌。どれも微妙に速度が違い、普通なら一つに対応するので精一杯だろう。
しかし、エリノアはそのどれもを回避、切り返した片手剣で機械兵の胴体を切りつける。夜の暗闇に火花が映える。
これならと思った矢先。
「斬れにゃいにゃ」
そう機械兵のボディには傷一つついていないのだ。
「スキル発動。旋風裂閃」
「にゃ!?」
機械兵の4本の腕が高速回転、コマのようにエリノアを弾き飛ばす。エリノアは柵に激突、煙をあげる。
追い打ちをかけようとしてレーザー光線を放とうとする機械兵の目をアイナが狙い射る。また暴発させることに成功した。
「バーガー様、エリノアが!」
「ぐ、今はこっちに気を引きつけるしかない」
さっきの技は俺に繰り出した回転連撃よりもさらに速かった。例えるなら俺に繰り出したのが扇風機の弱だとするとエリノアに繰り出したのが強といった感じだ。
あれが魔法ではなくスキルというやつか、これでは迂闊に近づくこともできなくなった。
エリノアが出てくる様子はない。まだ煙で姿が見えないが、早く回復魔法を掛けてやらないと一刻も争うかもしれない。
「遅れて登場、俺参上!」
振り返ればジゼルがいた。村長のところに向かっていたはずだが騒ぎを聞きつけて来てくれたのだ。
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