不能だと噂の騎士隊長が『可能』なことを私だけが知っている(※のぞきは犯罪です)

南田 此仁

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41~50話

能力の使い方【下】

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 執務室に運んでもらった『お城の食堂の料理』なんていう夢のような夕食を食べて、今はヨルグと二人で馬車に揺られている。
 窓の外はとっぷりと日が暮れて、道なりにチラチラと街灯を映すばかりだ。

「あの、本当に帰宅しちゃって大丈夫だったんですか……? 私を送るためだったら、馬車に乗っていられれば一人でも帰れますよ?」

 徒歩で半刻ちょっとの道に馬車を使うのはもったいないけれど、真っ暗な夜道ともなれば仕方ない。
 問題は、所持金が馬車の支払いに足りなそうなことくらいだ。

「心配ない。村への伝令も到着したというし、村全域を覆う結界も無事に発動された。あとから発った騎士たちもじきに現地に到着するだろう。その後は人里に下りてきた魔獣の討伐にあたる。俺が城に残ったところで、もうできることはない」

「それなら、いいですけど……」

 ドラゴンの一件については、ひとまず諸々の対策を打てたらしい。騎士にも市民にも、今のところ犠牲者は出ていないと聞いている。

 あんなに大騒ぎして、いろんな人にバレてしまっただろうと思われた私の『千里眼』については、私が勝手に能力を使いはじめた時点でヨルグが人払いをしていてくれたらしい。
 どうして能力を使っていることがわかったのかと聞けば、『瞳の色が揺らめくから』だと言われた。

「……今回の一件については、本当に何から何までリズに助けられた」

「いえ、そんな。私は自分にできることをしただけで……」

「そのために、大切な『能力』のことまで俺に打ち明けてくれただろう。偵察に同行するとまで言って……。他者のために自分のすべてをなげうつなど、そうそうできることではない」

「いや、その、別に……」

 まるで素晴らしい人格者かのように。
 私の行いを褒められれば褒められるほど、居たたまれなくてたまらなくなる。

「他者を思いやるあまり、自己犠牲的になってしまわないかとの心配はあるが――」

 そんなに素晴らしい人間じゃない。
 私には、そんな風に手放しで褒めてもらう資格なんてないのだ。

 だって私はこの能力で、毎晩ずっと……。
 ずっと…………!

 膨らみに膨らんだ罪悪感が、耐えきれずにパァンと弾けた。


「――っごめんなさい!! 本当は私、お向かいに越してきてからずっとヨルグさんのお家を覗いてたんです!!!」




 ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

 あとがき

本編はまだまだ続きますが……とうとうストックが切れましたー!!!\\\\ ٩(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)و ////

ものすごく気になるところで……すみません……。
決して狙ってのことじゃないんです……。
むしろコンテスト期間中いっぱいは、ストック持ちこたえて欲しかった……_(┐「ε:)_

以降は毎週【月曜日】の更新となります!(TдT)

いよいよ明日はコンテスト最終日!
投票権まだ残ってる方いらっしゃいましたら、ご投票お願いいたします……_(┐「ε:)_
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