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2. 俺の体を乗っ取った男の後悔に、俺の心が抉られるんだが
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俺の頭の中で叫んでいたのは、『トール』という男だった。
どうやら、那奈の中にも『ナンナ』という名前の女がいるらしい。
トールは「体を返せ」なんて物騒なことを言う割に意外と冷静で、俺の質問に答えてくれた。
先ほどの夢のような状態の時は、どうやらトールとナンナが俺たちの体を動かしていたらしい。
道理で、言動がおかしかった訳だ。
那奈が納得したように口を開いた。
「あの時、『徹』のアクセントの位置と、『那奈』の発音が、ちょっと違うなって思ったんだけど、『トール』さんと『ナンナ』さんだったからなんだね!」
「なるほどな。『徹』と『トール』、『那奈』と『ナンナ』か。勘違いする訳だ」
「だよね! これで、あれが私と徹じゃなかったってことがわかったね」
俺が那奈を襲ったという誤解が完全に解けたらしい。俺は安堵したのだが。
「でもあの夢のこと、徹が私にしてくれたんじゃなかったのは、ちょっと残念!」
「……」
……コイツは!!! こんな時までタチが悪い冗談を言いやがって!
下半身が勘違いして、小躍りをして喜んでしまったではないか!
おい、下半身! 「那奈が望むなら、いつでも俺がしてあげるよ」じゃない! 那奈は冗談なんだから、本気にするな!
そして俺は煩悩を振り払おうと頭を切り替え、トールに向かって話しかけた。
「トール、俺たちは生まれてからずっと『徹』と『那奈』で、物心ついた時からの記憶もある。だから、この体は『徹』と『那奈』の体だと思うんだが……」
すると、俺の頭の中に声が響く。
『確かにそうだな。オレは死んだ次の瞬間、徹の体になっていた。だから、徹の体を一時的にオレが奪ったと考えるのが自然だろう。先程は、オレの体だと主張して済まなかったな』
さっき「体を返せ」と言われた時はどうしようかと思ったけど、トールが話のわかる奴でホッとする。
「ナンナさんも『わたしもそう思う』って言ってるよ」
那奈がナンナさんの伝言をしてくれる。
ナンナさんの同意も得られたようで良かった。
とはいえ、この状況は一刻も早く何とかしたい。
頭の中にトールという他人がいる状況で生活するのは、かなり落ち着かない。
トールだって、きっと、さっきの俺みたいに、俺が見ていること、体感していることをダイレクトに感じているんだろう。
その状態で、自由にならない俺の体の中にいるのは、かなりのストレスじゃないだろうか。
さっきの2人のやり取りを考えると、ナンナさんと色々アレコレしたいだろうし……。
そこまで考えて、先程の那奈の体とのアレコレを思い出し、また俺の下半身が暴走しようとする。
こんな状況だというのに、この下半身は! ……本当に扱いに困る。
俺は気を取り直すため、疑問を口に出した。
「それにしても、この状況を解消するには一体どうすればいいんだろうか……?」
俺がそう言った瞬間。
ーーー再び視界が白く弾けた。
◇
気が付くと、俺は那奈と宙に浮いていた。
下を見ると、俺と那奈の体がベッドに横たわっている。
「なんじゃこりゃあああああ」
よく見ると浮いている俺も那奈も半透明になっている。幽霊がいるとしたら、まさにこんな感じだろう。
「なんだか幽体離脱? ……みたいな感じだね」
那奈は暢気な口調でそんなことを言う。
「おい那奈、これ、戻れると思うか?」
「一応体と繋がってるみたいだから、大丈夫じゃないかな?」
那奈が指を差す方を見ると、俺も那奈も本来足のある場所が細長く伸びて、それぞれの体と繋がっていた。
「本当だ! 繋がってる……ん?」
その時、俺の体からもう一つ伸びているものがあることに気付いた。
辿っていくと… 俺と那奈が浮いている場所より上に、俺にそっくりな男がいた。
「徹」
その男の声は、さっきまで俺の頭の中で響いていた声と同じだった。
「お前、トールか!」
「ああ、そうだ。オレも徹も体から出てしまったようだな」
トールは、俺とそっくりとは言え、似ているのは顔の造形と瞳と髪の色ぐらいで、受ける印象は全然違う。
トールの顔は俺なんかよりずっと精悍だし、頬にデカい傷があった。
筋肉隆々で、胸板は厚く、二の腕は俺の2~3倍ある。
声も重低音だし、男の色気が俺とは全然違う。
正直、めちゃくちゃ良い男だ。……羨ましい。
「トールさん、初めまして。那奈です」
「おう。那奈、よろしくな」
挨拶する2人を見て、俺は反射的に、お似合いだな、と思った。
超絶美少女の那奈と、男の色気ムンムンの良い男のトール。
俺も、トールぐらい筋肉があって、色気があったら那奈と……?
ーーーっていやいやいや!俺は何を考えている?!
そんなどうにもならない妄想までしてしまう俺の下半身が残念すぎる。
俺が脳内で頭を抱えていたその時。
「那奈ちゃん、さっきはどうも」
俺の後ろから、那奈によく似た、しかし那奈より少し低く凛とした声が聞こえた。
声の方を振り返ると、そこには那奈にそっくりな女がいて、その女も那奈の体と繋がっていた。
那奈が声をかける。
「あっナンナさんですか?」
「ああ、そうだ」
……ナンナさんは大人の女性だった。
那奈があと数年、歳を重ねたらナンナさんみたいになりそうで……。
「徹くん、ナンナだ。初めまして」
ナンナさんは那奈と少し違う、キリッとした表情で微笑んだ。
「……ふあはははい、はははは初めまして!」
俺はナンナさんに那奈を重ねてしまったことで、盛大に動揺した。
「ちょっと、徹! 何で赤くなってるの!」
「おい、徹! ナンナはオレのだからな!」
那奈とトールに同時にツッコミを受けた。
ーーーその時。
『あちゃー。やっぱり完全に繋がっとるようじゃのぅ』
声がした方を見ると、見るからに神様然とした男が浮いていた。
「誰だお前!」
『ワシか?ワシは神様じゃよ☆』
ーーー怪しい。
自分で神と名乗るところも、しかも、自分で様付けで名乗ってしまうところも、とにかく怪しい。
……いや、しかし今の問題はそこではない。
「おい! これはお前の仕業か? 元に戻せ!」
『それは無理じゃ。だってお主らの魂を体に戻しちゃうと、ワシがお主らと話が出来んのじゃよ」
「はぁ?!」
「後で、ちゃんと戻り方を教えてやるから、ちょっと待つんじゃ。実は、緊急事態でな……』
そして、自称神様のこの男は、ことの顛末を話し始めた。
◇
『トールとナンナはな、この世界ではない遠い異世界で、兵士として生きておったんじゃ。2人とも忠誠心厚く、知力にも武力にも長けておった』
確かに、この短時間だけでも、トールはかなり優秀な人物だとわかる。
こんな訳のわからない状況でも、俺みたいに取り乱さないし、状況分析にも長けている。
トールのこの見事な筋肉や頬の傷を見てもわかるように、恐らく歴戦の猛者だったのだろうなと俺は思った。
『2人の国は長い間、敵対関係にあってな。2人が率いる隊は度々衝突しておった』
那奈が驚いて口を開く。
「えぇっ! ナンナさんとトールさんは敵同士だったんですか?!」
『そうじゃ。……じゃがな、トールもナンナも、それぞれ自身が忠誠を誓っていた相手から裏切られ、命を落としたんじゃよ』
俺と那奈は思わず息を呑んだ。
そんな俺達を見たナンナさんが、どこか悲しい笑みを浮かべて口を開く。
「わたしが忠誠を尽くした相手はトールを確実に殺すため、わたしを囮にしたんだ」
トールが怒りを滲ませ言った。
「そして、オレが忠誠を誓っていた相手は、以前からオレが疎ましかったらしくてな。2人仲良く砦で焼かれた。ご丁寧に、確実に俺たちを殺せるよう刺客まで付けてな」
あまりにも壮絶な最期に、俺の顔は引き攣った。
那奈は顔を歪ませ言った。
「……酷い。そんなことって……!」
ナンナさんは言った。
「那奈ちゃん、ありがとう。わたしも最初は、怒りで頭がおかしくなりそうだったよ。……でもね、今は不思議と、あんまり奴らに対する怒りは湧いてこないんだ。……それよりも後悔の方が強いかな」
「……後悔、ですか?」
「ああ。わたしは死の間際、トールの想いを聞くまで、自分のトールへの想いに気付かなかったんだ。……今思うと、敵同士だからと、自分の気持ちに蓋をしていたんだと思う。もっと早く自覚していたら何か違ったんじゃないか? ……そう思ってしまうんだ」
すると、それを聞いたトールが焦ったように言う。
「おい、ナンナ! お前……気付いてなかったのか?」
「あはは、トール、悪い悪い。でもさ、自覚したらね、思い返すとずっと、それこそ最初に見た時から君に惹かれていたことに気付いたよ」
ナンナさんは朗らかに笑い、トールはやれやれと言った様子で柔らかな表情を浮かべる。
「まあ、オレも自覚していたとはいえ、敵同士だからと、ハナから諦めていたからな。……オレもナンナも死ぬと理解してから、やっと伝える覚悟が決まった。もっと早く伝えていたらという後悔は、オレにもある」
そして、トールとナンナさんは、悲しげな笑みを浮かべた。
俺は、そんな2人の話を聞きながら、まるで頭を殴られたかのような衝撃を受けていた。
ーーーもっと早く自覚していたら。
ーーーもっと早く伝えていたら。
2人の後悔が、俺の心に深く突き刺さった気がした。
どうやら、那奈の中にも『ナンナ』という名前の女がいるらしい。
トールは「体を返せ」なんて物騒なことを言う割に意外と冷静で、俺の質問に答えてくれた。
先ほどの夢のような状態の時は、どうやらトールとナンナが俺たちの体を動かしていたらしい。
道理で、言動がおかしかった訳だ。
那奈が納得したように口を開いた。
「あの時、『徹』のアクセントの位置と、『那奈』の発音が、ちょっと違うなって思ったんだけど、『トール』さんと『ナンナ』さんだったからなんだね!」
「なるほどな。『徹』と『トール』、『那奈』と『ナンナ』か。勘違いする訳だ」
「だよね! これで、あれが私と徹じゃなかったってことがわかったね」
俺が那奈を襲ったという誤解が完全に解けたらしい。俺は安堵したのだが。
「でもあの夢のこと、徹が私にしてくれたんじゃなかったのは、ちょっと残念!」
「……」
……コイツは!!! こんな時までタチが悪い冗談を言いやがって!
下半身が勘違いして、小躍りをして喜んでしまったではないか!
おい、下半身! 「那奈が望むなら、いつでも俺がしてあげるよ」じゃない! 那奈は冗談なんだから、本気にするな!
そして俺は煩悩を振り払おうと頭を切り替え、トールに向かって話しかけた。
「トール、俺たちは生まれてからずっと『徹』と『那奈』で、物心ついた時からの記憶もある。だから、この体は『徹』と『那奈』の体だと思うんだが……」
すると、俺の頭の中に声が響く。
『確かにそうだな。オレは死んだ次の瞬間、徹の体になっていた。だから、徹の体を一時的にオレが奪ったと考えるのが自然だろう。先程は、オレの体だと主張して済まなかったな』
さっき「体を返せ」と言われた時はどうしようかと思ったけど、トールが話のわかる奴でホッとする。
「ナンナさんも『わたしもそう思う』って言ってるよ」
那奈がナンナさんの伝言をしてくれる。
ナンナさんの同意も得られたようで良かった。
とはいえ、この状況は一刻も早く何とかしたい。
頭の中にトールという他人がいる状況で生活するのは、かなり落ち着かない。
トールだって、きっと、さっきの俺みたいに、俺が見ていること、体感していることをダイレクトに感じているんだろう。
その状態で、自由にならない俺の体の中にいるのは、かなりのストレスじゃないだろうか。
さっきの2人のやり取りを考えると、ナンナさんと色々アレコレしたいだろうし……。
そこまで考えて、先程の那奈の体とのアレコレを思い出し、また俺の下半身が暴走しようとする。
こんな状況だというのに、この下半身は! ……本当に扱いに困る。
俺は気を取り直すため、疑問を口に出した。
「それにしても、この状況を解消するには一体どうすればいいんだろうか……?」
俺がそう言った瞬間。
ーーー再び視界が白く弾けた。
◇
気が付くと、俺は那奈と宙に浮いていた。
下を見ると、俺と那奈の体がベッドに横たわっている。
「なんじゃこりゃあああああ」
よく見ると浮いている俺も那奈も半透明になっている。幽霊がいるとしたら、まさにこんな感じだろう。
「なんだか幽体離脱? ……みたいな感じだね」
那奈は暢気な口調でそんなことを言う。
「おい那奈、これ、戻れると思うか?」
「一応体と繋がってるみたいだから、大丈夫じゃないかな?」
那奈が指を差す方を見ると、俺も那奈も本来足のある場所が細長く伸びて、それぞれの体と繋がっていた。
「本当だ! 繋がってる……ん?」
その時、俺の体からもう一つ伸びているものがあることに気付いた。
辿っていくと… 俺と那奈が浮いている場所より上に、俺にそっくりな男がいた。
「徹」
その男の声は、さっきまで俺の頭の中で響いていた声と同じだった。
「お前、トールか!」
「ああ、そうだ。オレも徹も体から出てしまったようだな」
トールは、俺とそっくりとは言え、似ているのは顔の造形と瞳と髪の色ぐらいで、受ける印象は全然違う。
トールの顔は俺なんかよりずっと精悍だし、頬にデカい傷があった。
筋肉隆々で、胸板は厚く、二の腕は俺の2~3倍ある。
声も重低音だし、男の色気が俺とは全然違う。
正直、めちゃくちゃ良い男だ。……羨ましい。
「トールさん、初めまして。那奈です」
「おう。那奈、よろしくな」
挨拶する2人を見て、俺は反射的に、お似合いだな、と思った。
超絶美少女の那奈と、男の色気ムンムンの良い男のトール。
俺も、トールぐらい筋肉があって、色気があったら那奈と……?
ーーーっていやいやいや!俺は何を考えている?!
そんなどうにもならない妄想までしてしまう俺の下半身が残念すぎる。
俺が脳内で頭を抱えていたその時。
「那奈ちゃん、さっきはどうも」
俺の後ろから、那奈によく似た、しかし那奈より少し低く凛とした声が聞こえた。
声の方を振り返ると、そこには那奈にそっくりな女がいて、その女も那奈の体と繋がっていた。
那奈が声をかける。
「あっナンナさんですか?」
「ああ、そうだ」
……ナンナさんは大人の女性だった。
那奈があと数年、歳を重ねたらナンナさんみたいになりそうで……。
「徹くん、ナンナだ。初めまして」
ナンナさんは那奈と少し違う、キリッとした表情で微笑んだ。
「……ふあはははい、はははは初めまして!」
俺はナンナさんに那奈を重ねてしまったことで、盛大に動揺した。
「ちょっと、徹! 何で赤くなってるの!」
「おい、徹! ナンナはオレのだからな!」
那奈とトールに同時にツッコミを受けた。
ーーーその時。
『あちゃー。やっぱり完全に繋がっとるようじゃのぅ』
声がした方を見ると、見るからに神様然とした男が浮いていた。
「誰だお前!」
『ワシか?ワシは神様じゃよ☆』
ーーー怪しい。
自分で神と名乗るところも、しかも、自分で様付けで名乗ってしまうところも、とにかく怪しい。
……いや、しかし今の問題はそこではない。
「おい! これはお前の仕業か? 元に戻せ!」
『それは無理じゃ。だってお主らの魂を体に戻しちゃうと、ワシがお主らと話が出来んのじゃよ」
「はぁ?!」
「後で、ちゃんと戻り方を教えてやるから、ちょっと待つんじゃ。実は、緊急事態でな……』
そして、自称神様のこの男は、ことの顛末を話し始めた。
◇
『トールとナンナはな、この世界ではない遠い異世界で、兵士として生きておったんじゃ。2人とも忠誠心厚く、知力にも武力にも長けておった』
確かに、この短時間だけでも、トールはかなり優秀な人物だとわかる。
こんな訳のわからない状況でも、俺みたいに取り乱さないし、状況分析にも長けている。
トールのこの見事な筋肉や頬の傷を見てもわかるように、恐らく歴戦の猛者だったのだろうなと俺は思った。
『2人の国は長い間、敵対関係にあってな。2人が率いる隊は度々衝突しておった』
那奈が驚いて口を開く。
「えぇっ! ナンナさんとトールさんは敵同士だったんですか?!」
『そうじゃ。……じゃがな、トールもナンナも、それぞれ自身が忠誠を誓っていた相手から裏切られ、命を落としたんじゃよ』
俺と那奈は思わず息を呑んだ。
そんな俺達を見たナンナさんが、どこか悲しい笑みを浮かべて口を開く。
「わたしが忠誠を尽くした相手はトールを確実に殺すため、わたしを囮にしたんだ」
トールが怒りを滲ませ言った。
「そして、オレが忠誠を誓っていた相手は、以前からオレが疎ましかったらしくてな。2人仲良く砦で焼かれた。ご丁寧に、確実に俺たちを殺せるよう刺客まで付けてな」
あまりにも壮絶な最期に、俺の顔は引き攣った。
那奈は顔を歪ませ言った。
「……酷い。そんなことって……!」
ナンナさんは言った。
「那奈ちゃん、ありがとう。わたしも最初は、怒りで頭がおかしくなりそうだったよ。……でもね、今は不思議と、あんまり奴らに対する怒りは湧いてこないんだ。……それよりも後悔の方が強いかな」
「……後悔、ですか?」
「ああ。わたしは死の間際、トールの想いを聞くまで、自分のトールへの想いに気付かなかったんだ。……今思うと、敵同士だからと、自分の気持ちに蓋をしていたんだと思う。もっと早く自覚していたら何か違ったんじゃないか? ……そう思ってしまうんだ」
すると、それを聞いたトールが焦ったように言う。
「おい、ナンナ! お前……気付いてなかったのか?」
「あはは、トール、悪い悪い。でもさ、自覚したらね、思い返すとずっと、それこそ最初に見た時から君に惹かれていたことに気付いたよ」
ナンナさんは朗らかに笑い、トールはやれやれと言った様子で柔らかな表情を浮かべる。
「まあ、オレも自覚していたとはいえ、敵同士だからと、ハナから諦めていたからな。……オレもナンナも死ぬと理解してから、やっと伝える覚悟が決まった。もっと早く伝えていたらという後悔は、オレにもある」
そして、トールとナンナさんは、悲しげな笑みを浮かべた。
俺は、そんな2人の話を聞きながら、まるで頭を殴られたかのような衝撃を受けていた。
ーーーもっと早く自覚していたら。
ーーーもっと早く伝えていたら。
2人の後悔が、俺の心に深く突き刺さった気がした。
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