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08. 私が「妊娠しないと出られない部屋」で初めて喧嘩をした理由※
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私とユークリッド様は唇にお互いの指を咥え、舐め合っていた。
指を舐めるのも舐められるのもとんでもない快感で、私は先ほどまで口の中にあったフルーツのようにトロトロと蕩けていく。
しかし、昨夜から繁殖活動を重ねるごとに、蕩けるスピードがとんでもなく速くなっている気がする。……私、大丈夫なんだろうか?
私のナカで、ユークリッド様のモノがどんどん大きくなっていくのを感じた。
椅子に座るユークリッド様の膝の上で、後ろから挿入されているのだけど。
今までとは違う場所への刺激を感じて、私のお腹の奥の方がキュンキュン疼くのを感じた。
ユークリッド様は、空いている方の指で、私の胸を撫でる。
シャツ越しに感じる刺激が切ない。
すると、ユークリッド様は爪を立てた。
シャツごしにツーっと爪で私の先端を引っ掻くような刺激。
私はあまりの切なさに思わず声を漏らした。
「んんんっ、うぅんっ」
ユークリッド様の方を振り向くと、金色の瞳と目が合った。
ユークリッド様は瞳をギラリと光らせて、椅子に座ったまま、私のお腹に片腕をまわす。
そして、膝の上の私を突き上げた。
「ふぅんんんっーーー」
その衝撃で、私の指がユークリッド様の唇から離れてしまった。
ユークリッド様は、空いた唇をそのまま私の耳の裏に這わせる。
私はその快感にのけぞってしまう。
「んんっ」
ユークリッド様は、私の口内に入れる指を二本に増やし、私の口腔内を刺激する。
そのまま何度も私を突き上げた。
こんなの知らない。
口腔内に指から与えられる刺激がこんなに気持ち良いのも、後ろからの抽送も。
すべてが初めてで、私はどんどん高まっていく。
「んんっ、ふぅっ、うぅんっ」
怖いぐらいに強い快楽から逃れたくて、ユークリッド様の片腕の拘束が弱まった瞬間、腰を上げたら。
先ほど寝起きに責められた、私の秘芽の裏側辺りを通った時、ひときわ激しい刺激が私を襲った。
「んぁあああぁっ」
思わず、前にあるテーブルの端に手をつき、咥えたままだったユークリッド様の指を離してしまう。
するとユークリッド様は、そのまま私の腰を両手でがっしり掴んで、ユークリッド様の先端で私の弱い場所を執拗に攻め始めた。
「はぁんっ、あぁあんっ、やあぁあんっ」
朝食前に攻められた場所と同じなのに、後ろからだと、感じる刺激が全然違って、頭がおかしくなりそうだ。
更にユークリッド様は、空いた方の指で秘芽を探り出し、クルクル愛撫し始めた。
「あんっあああんっやだぁっやああんっ」
何かが出てしまいそうな感覚に、私はもうどうにもならず、ユークリッド様に懇願した。
「ゆぅくりっど、さまぁ!もぉ!だめぇ!むり、むりですぅ!」
「アイデシア、ダメなのか?」
「も、だめ!だめぇ!だめですぅ!や、やああぁ!」
私が涙目でユークリッド様に振り向くと、ユークリッド様は攻めるのをやめて、後ろから私をぎゅうっと抱きしめた。
「ふぁっ」
繋がりがまた深くなり、声が漏れてしまう。
「アイデシア、お前は本当に可愛いな」
ユークリッド様が私の耳元で囁く。
吐息が耳にかかる刺激と、お腹の奥に響く重低音に、私のナカがビクンと震える。
「……ぅっ」
ユークリッド様が艶めかしい声を漏らし、体がビクッと跳ねた。
「ユークリッド様……?」
「アイデシアは、ナカも、本当に可愛いな……ッ」
そう言ってユークリッド様は瞳をギラリと光らせて、私を繋がったままくるりと回す。
「ひゃぁあんっ……」
ナカがかき回された刺激で、私はまた声を上げてしまう。
私の片脚を持ち上げたユークリッド様は、私に自分の体を跨がせた。
ユークリッド様と向き合う体勢になる。
美しい金色の瞳が私を正面から見つめた。
「アイデシア……」
甘い眼差しと声音に、胸が高鳴る。
大好き。大好き。大好き。
「ユークリッド様……」
ユークリッド様がぎゅっと私を抱きしめ、私の頬に口付けた。
私がユークリッド様の方を見ると、至近距離で目が合う。
そのまま私たちは口付けを交わした。
ユークリッド様は私と舌を絡めながら、私のシャツのボタンを外していく。
そして、自分のシャツのボタンも外し終えたところで、私をぎゅうぎゅうと抱き締めた。
シャツがはだけた前側はしっかりと密着し合う。
温かくて、もっとくっつきたくて、私はユークリッド様の首に手を回した。
ユークリッド様の逞しい身体を感じて、ドキドキする。
舌を貪り合いながら、ユークリッド様は私を下から突き上げた。
「むぅっ、うぅん、ふぅっ」
もっと奥まで繋がりたくて、ユークリッド様の腰の動きに合わせて、私も腰を動かすと。
「ーーーっ」
ユークリッド様が、とっても気持ちよさそうな吐息を漏らした。
それが嬉しくて、私はもっと激しく動いてしまう。
そのうちに、先ほど剥き出しにされた秘芽が擦れ合う肌から与えられる刺激を拾い始めた。
「んんんっ、ふぅんっ、むんんっっっ」
「ーーーっ、ーーーっ、ーーーっっっ」
私の声とユークリッド様の吐息が混じり合う。
お互いに深く求め合う奥への刺激と、秘芽への刺激。
ユークリッド様にぎゅうぎゅうに抱き締められ、その唇に喘ぎ声を塞がれて、もうどうしようもなくて、とてつもない快感がだんだんと押し寄せた。
「ぅうううんんんんっっっ」
「ーーーーーーーーっっっ」
私が達した次の瞬間、ユークリッド様が強く私を突き上げ、私の中のモノがビクビクと痙攣し、ユークリッド様も達するのを感じた。
体にまったく力が入らなくなった私は、そのままユークリッド様の肩に頭を載せ、体を預けた。
そんな私を、ユークリッド様はずっと抱き締めてくれる。
私はとっても幸せだった。
◇
落ち着いてきた私は、ユークリッド様に一つお願いをすることにした。
「ユークリッド様」
「どうした?アイデシア」
「……一度、体を離したいのですが……」
私がそう言うと、ユークリッド様はあからさまに嫌そうな顔をした。
「おい!アイデシア、だから子種が出てしまうと……」
「あの!……その、お、お手洗いに……行きたくて……」
ユークリッド様はキョトンとした顔をした。
私の顔は真っ赤になっているのが自分でもわかる。
そんな私に、ユークリッド様はニッコリ笑って言った。
「それなら、このままで問題ない」
「え?」
「このまま俺が連れて行ってやる」
「え???」
今度は私がキョトンとする番だった。
そして、ユークリッド様は笑顔のまま続けた。
「大か小かで、体位を変えてやるから」
「~~~~~っ!」
私はあまりの怒りと羞恥で声にならない声を上げた。
すると、ユークリッド様が焦ったように言う。
「……す、すまん、アイデシア。……もしかして、本気で怒ったか?」
「当たり前です!!!」
「すまん。アイデシアがあまりにも可愛いから、つい悪戯心が刺激されてしまってだな。まぁでも、本心でもあるんだが」
「どちらにしても、酷すぎます!!!」
私は怒りのままにユークリッド様の胸をグッと押し、椅子に座るユークリッド様の体から離れた。
すると。
……私の秘部から、お互いの体液や破瓜の血が溢れ、私の太ももの内側を伝っていった。
ユークリッド様はその様子を見て、ゴクリと喉を鳴らす。
「~~~~~~~っっっ!!!」
怒りやら羞恥やらで私の脳内はパニックを起こし、私はお風呂に駆け込んだ。
一人になったお風呂で、私は思いっ切り叫んだ。
「ユークリッド様の意地悪!!!」
……すると。
ガチャリという音を立てて、お風呂のドアが開いた。
「……アイデシア、悪かったって」
なんとユークリッド様がお風呂に入って来た。
「一緒に入ろう。綺麗にしてやるぞ」
一緒にお風呂なんて、前世で元カレとも入ったことなんてないのに!
「~~~無理!!!です!!!」
真っ赤になった私は、ユークリッド様をお風呂から追い出した。
◇
「アイデシア、悪かったって」
「……」
私はシャワーを浴びた後、スケてない普通のシャツとスカート、一般的な面積の下着をきっちり着込み、トイレも済ませて、リビングに戻ってきた。
私の怒りは既におさまっていたのに、ユークリッド様にどう接したら良いかわからなくなってしまい、ついツンとした態度を取ってしまった。
そんな私に、ユークリッド様は平謝りだった。
「アイデシア、本当にすまない。……どうしたら機嫌を直してくれる?」
いつも強気なユークリッド様が、今はちょっと弱気な瞳で見つめてくる。その様子が可愛くて、思わずキュンとしてしまう。
「……ユークリッド様、……私、実は、もう怒ってないんです。でも、恥ずかしくてあんな態度を取ってしまいました。……ごめんなさい」
「そうだったのか。良かった」
ユークリッド様は心底ホッとした様子で私をひょいと抱き上げる。
私が驚く間もなく、ユークリッド様はソファに座る自分の膝の上に私を乗せて、頬にキスをした。
そして、まだ濡れたままだった私の髪を、魔道具のドライヤーで乾かし始めた。
「ユークリッド様!私、自分でやりますよ!」
「いいから。待ってろ」
「……」
ユークリッド様は短髪無造作ヘアだし、その豪胆なイメージから、髪を乾かすのはあまり慣れてないかと思ったのだけど。
その予想に反して、器用な手つきで私のショートボブを乾かしながら可愛くセットしてくれた。
……慣れている。かなり慣れている。
旅の途中、行く先々で関係を持った女の子たちの髪を、乾かしてあげてたんだろうな……。
行為もかなり手慣れていて、ものすごく気持ち良くしてくれるし。
恐らく、今までかなりの数の女の子と関係を持ってきたのだろう。
そして、その子たちは皆、きっとスレンダーな美女なんだろうな。
そんなイメージしか湧かなくて、せっかくユークリッド様が髪を可愛くセットしてくれたというのに、私の心は落ち込むばかりだった。
一方、私の髪の仕上がりに満足したらしいユークリッド様はほくほく顔だ。
しかし、私の少し落ち込んだ顔に気付いたユークリッド様は焦った顔をした。
「どうした?!アイデシア、まだ怒っているのか?」
「……いえ。とっても上手だなぁと思いまして」
「まあ、昔な。同じような道具を使っていた覚えがある」
ユークリッド様は懐かしそうに目を細めた。
「……そうなのですね」
そうか。ユークリッド様にはかつて、特別な存在の女の子がいたのかもしれない。
私はとても切ない気持ちになった。
……って、ダメだ!私!
ユークリッド様は『好きになったからといって束縛してはいけない男』である。
いずれは、スレンダーな美女が多数待つ外の世界に送り出さねばならないのだ。
こんなことで切ない気持ちになっている場合ではない。
いずれ訪れるお別れの日に向けて心を鍛えねば、と頭を切り替える。
「……私、ユークリッド様の旅のお話をお聞きしたいです」
「ああ。いいぞ」
そうして、ユークリッド様は私に旅の話をしてくれた。
そのお話は、本当に自由で、壮大で。
ユークリッド様から語られる数々の事件から、この世界のいろんな文化や価値観にユークリッド様が出会ってきたことがわかって、聞いているだけでドキドキワクワクした。
そして、その時なぜか、私の頭の中には、元カレとプレイしたゲームの映像が再生された。
どこまでも続く大空を、自由に飛び回る赤いドラゴン。
澄み渡った深い青の中を翔ける力強い赤があまりにも綺麗で、私は思わず涙ぐんでしまったことを覚えている。
ユークリッド様には、その大空を、ずっと飛び続けていてほしいと思った。
「繁殖活動が終わったらすぐにでもアイデシアを旅に連れて行きたいが、そのあと子育てが始まるんだもんな。行くなら子育てが終わってからになるか」
「えっ……ユークリッド様?!一人自由気ままな旅を続けたいって言ってませんでしたっけ?」
「アイデシアなら問題ない。一緒に行こう」
そう言ってユークリッド様は私の額に口付ける。
出会ってまだ一日も経っていないのに。
すっかり私の大好きな人になってしまったユークリッド様に、そんな風に言ってもらえるのが嬉しくて、うっかり涙ぐんでしまった。
「おっ、おい、どうした!アイデシア」
ユークリッド様が焦ったように私の涙を拭う。
「いえ、……すごく嬉しくて」
「そうか、嬉しいか。アイデシアが行きたい場所にどこでも連れて行ってやるぞ」
ユークリッド様はそう言って、心底幸せそうに笑い、私の頬の涙を唇で拭ってくれた。
「はい……楽しみです。とても……」
私は繁殖活動が終わって、ユークリッド様とお別れした後のことに思いを馳せる。
大好きなユークリッド様の子供を、職員に見守られながら育てるというのは、かなり幸せなことなんじゃないだろうか。
それにきっと、子育ては大変だから、ユークリッド様のいない寂しさを埋めてくれるんじゃないかな。
そして私が子育てを終えたあと、ユークリッド様が迎えに来てくれたら、……どんなに素敵だろう。
でも、ユークリッド様が本当に迎えに来てくれたとしても。
私には外で生活する力なんてないし、ドラゴンだというのに空も飛べない。
そんな状態で「ユークリッド様と一緒に旅がしたい」なんて言える訳がない。
だからきっと、私には着いて行く選択肢なんてないだろう。
ーーーでも、もし願いが叶うならば。
またいつか、こんな風に、ユークリッド様の旅のお話を聞くことができたらいいな。
そんな風に思った。
指を舐めるのも舐められるのもとんでもない快感で、私は先ほどまで口の中にあったフルーツのようにトロトロと蕩けていく。
しかし、昨夜から繁殖活動を重ねるごとに、蕩けるスピードがとんでもなく速くなっている気がする。……私、大丈夫なんだろうか?
私のナカで、ユークリッド様のモノがどんどん大きくなっていくのを感じた。
椅子に座るユークリッド様の膝の上で、後ろから挿入されているのだけど。
今までとは違う場所への刺激を感じて、私のお腹の奥の方がキュンキュン疼くのを感じた。
ユークリッド様は、空いている方の指で、私の胸を撫でる。
シャツ越しに感じる刺激が切ない。
すると、ユークリッド様は爪を立てた。
シャツごしにツーっと爪で私の先端を引っ掻くような刺激。
私はあまりの切なさに思わず声を漏らした。
「んんんっ、うぅんっ」
ユークリッド様の方を振り向くと、金色の瞳と目が合った。
ユークリッド様は瞳をギラリと光らせて、椅子に座ったまま、私のお腹に片腕をまわす。
そして、膝の上の私を突き上げた。
「ふぅんんんっーーー」
その衝撃で、私の指がユークリッド様の唇から離れてしまった。
ユークリッド様は、空いた唇をそのまま私の耳の裏に這わせる。
私はその快感にのけぞってしまう。
「んんっ」
ユークリッド様は、私の口内に入れる指を二本に増やし、私の口腔内を刺激する。
そのまま何度も私を突き上げた。
こんなの知らない。
口腔内に指から与えられる刺激がこんなに気持ち良いのも、後ろからの抽送も。
すべてが初めてで、私はどんどん高まっていく。
「んんっ、ふぅっ、うぅんっ」
怖いぐらいに強い快楽から逃れたくて、ユークリッド様の片腕の拘束が弱まった瞬間、腰を上げたら。
先ほど寝起きに責められた、私の秘芽の裏側辺りを通った時、ひときわ激しい刺激が私を襲った。
「んぁあああぁっ」
思わず、前にあるテーブルの端に手をつき、咥えたままだったユークリッド様の指を離してしまう。
するとユークリッド様は、そのまま私の腰を両手でがっしり掴んで、ユークリッド様の先端で私の弱い場所を執拗に攻め始めた。
「はぁんっ、あぁあんっ、やあぁあんっ」
朝食前に攻められた場所と同じなのに、後ろからだと、感じる刺激が全然違って、頭がおかしくなりそうだ。
更にユークリッド様は、空いた方の指で秘芽を探り出し、クルクル愛撫し始めた。
「あんっあああんっやだぁっやああんっ」
何かが出てしまいそうな感覚に、私はもうどうにもならず、ユークリッド様に懇願した。
「ゆぅくりっど、さまぁ!もぉ!だめぇ!むり、むりですぅ!」
「アイデシア、ダメなのか?」
「も、だめ!だめぇ!だめですぅ!や、やああぁ!」
私が涙目でユークリッド様に振り向くと、ユークリッド様は攻めるのをやめて、後ろから私をぎゅうっと抱きしめた。
「ふぁっ」
繋がりがまた深くなり、声が漏れてしまう。
「アイデシア、お前は本当に可愛いな」
ユークリッド様が私の耳元で囁く。
吐息が耳にかかる刺激と、お腹の奥に響く重低音に、私のナカがビクンと震える。
「……ぅっ」
ユークリッド様が艶めかしい声を漏らし、体がビクッと跳ねた。
「ユークリッド様……?」
「アイデシアは、ナカも、本当に可愛いな……ッ」
そう言ってユークリッド様は瞳をギラリと光らせて、私を繋がったままくるりと回す。
「ひゃぁあんっ……」
ナカがかき回された刺激で、私はまた声を上げてしまう。
私の片脚を持ち上げたユークリッド様は、私に自分の体を跨がせた。
ユークリッド様と向き合う体勢になる。
美しい金色の瞳が私を正面から見つめた。
「アイデシア……」
甘い眼差しと声音に、胸が高鳴る。
大好き。大好き。大好き。
「ユークリッド様……」
ユークリッド様がぎゅっと私を抱きしめ、私の頬に口付けた。
私がユークリッド様の方を見ると、至近距離で目が合う。
そのまま私たちは口付けを交わした。
ユークリッド様は私と舌を絡めながら、私のシャツのボタンを外していく。
そして、自分のシャツのボタンも外し終えたところで、私をぎゅうぎゅうと抱き締めた。
シャツがはだけた前側はしっかりと密着し合う。
温かくて、もっとくっつきたくて、私はユークリッド様の首に手を回した。
ユークリッド様の逞しい身体を感じて、ドキドキする。
舌を貪り合いながら、ユークリッド様は私を下から突き上げた。
「むぅっ、うぅん、ふぅっ」
もっと奥まで繋がりたくて、ユークリッド様の腰の動きに合わせて、私も腰を動かすと。
「ーーーっ」
ユークリッド様が、とっても気持ちよさそうな吐息を漏らした。
それが嬉しくて、私はもっと激しく動いてしまう。
そのうちに、先ほど剥き出しにされた秘芽が擦れ合う肌から与えられる刺激を拾い始めた。
「んんんっ、ふぅんっ、むんんっっっ」
「ーーーっ、ーーーっ、ーーーっっっ」
私の声とユークリッド様の吐息が混じり合う。
お互いに深く求め合う奥への刺激と、秘芽への刺激。
ユークリッド様にぎゅうぎゅうに抱き締められ、その唇に喘ぎ声を塞がれて、もうどうしようもなくて、とてつもない快感がだんだんと押し寄せた。
「ぅうううんんんんっっっ」
「ーーーーーーーーっっっ」
私が達した次の瞬間、ユークリッド様が強く私を突き上げ、私の中のモノがビクビクと痙攣し、ユークリッド様も達するのを感じた。
体にまったく力が入らなくなった私は、そのままユークリッド様の肩に頭を載せ、体を預けた。
そんな私を、ユークリッド様はずっと抱き締めてくれる。
私はとっても幸せだった。
◇
落ち着いてきた私は、ユークリッド様に一つお願いをすることにした。
「ユークリッド様」
「どうした?アイデシア」
「……一度、体を離したいのですが……」
私がそう言うと、ユークリッド様はあからさまに嫌そうな顔をした。
「おい!アイデシア、だから子種が出てしまうと……」
「あの!……その、お、お手洗いに……行きたくて……」
ユークリッド様はキョトンとした顔をした。
私の顔は真っ赤になっているのが自分でもわかる。
そんな私に、ユークリッド様はニッコリ笑って言った。
「それなら、このままで問題ない」
「え?」
「このまま俺が連れて行ってやる」
「え???」
今度は私がキョトンとする番だった。
そして、ユークリッド様は笑顔のまま続けた。
「大か小かで、体位を変えてやるから」
「~~~~~っ!」
私はあまりの怒りと羞恥で声にならない声を上げた。
すると、ユークリッド様が焦ったように言う。
「……す、すまん、アイデシア。……もしかして、本気で怒ったか?」
「当たり前です!!!」
「すまん。アイデシアがあまりにも可愛いから、つい悪戯心が刺激されてしまってだな。まぁでも、本心でもあるんだが」
「どちらにしても、酷すぎます!!!」
私は怒りのままにユークリッド様の胸をグッと押し、椅子に座るユークリッド様の体から離れた。
すると。
……私の秘部から、お互いの体液や破瓜の血が溢れ、私の太ももの内側を伝っていった。
ユークリッド様はその様子を見て、ゴクリと喉を鳴らす。
「~~~~~~~っっっ!!!」
怒りやら羞恥やらで私の脳内はパニックを起こし、私はお風呂に駆け込んだ。
一人になったお風呂で、私は思いっ切り叫んだ。
「ユークリッド様の意地悪!!!」
……すると。
ガチャリという音を立てて、お風呂のドアが開いた。
「……アイデシア、悪かったって」
なんとユークリッド様がお風呂に入って来た。
「一緒に入ろう。綺麗にしてやるぞ」
一緒にお風呂なんて、前世で元カレとも入ったことなんてないのに!
「~~~無理!!!です!!!」
真っ赤になった私は、ユークリッド様をお風呂から追い出した。
◇
「アイデシア、悪かったって」
「……」
私はシャワーを浴びた後、スケてない普通のシャツとスカート、一般的な面積の下着をきっちり着込み、トイレも済ませて、リビングに戻ってきた。
私の怒りは既におさまっていたのに、ユークリッド様にどう接したら良いかわからなくなってしまい、ついツンとした態度を取ってしまった。
そんな私に、ユークリッド様は平謝りだった。
「アイデシア、本当にすまない。……どうしたら機嫌を直してくれる?」
いつも強気なユークリッド様が、今はちょっと弱気な瞳で見つめてくる。その様子が可愛くて、思わずキュンとしてしまう。
「……ユークリッド様、……私、実は、もう怒ってないんです。でも、恥ずかしくてあんな態度を取ってしまいました。……ごめんなさい」
「そうだったのか。良かった」
ユークリッド様は心底ホッとした様子で私をひょいと抱き上げる。
私が驚く間もなく、ユークリッド様はソファに座る自分の膝の上に私を乗せて、頬にキスをした。
そして、まだ濡れたままだった私の髪を、魔道具のドライヤーで乾かし始めた。
「ユークリッド様!私、自分でやりますよ!」
「いいから。待ってろ」
「……」
ユークリッド様は短髪無造作ヘアだし、その豪胆なイメージから、髪を乾かすのはあまり慣れてないかと思ったのだけど。
その予想に反して、器用な手つきで私のショートボブを乾かしながら可愛くセットしてくれた。
……慣れている。かなり慣れている。
旅の途中、行く先々で関係を持った女の子たちの髪を、乾かしてあげてたんだろうな……。
行為もかなり手慣れていて、ものすごく気持ち良くしてくれるし。
恐らく、今までかなりの数の女の子と関係を持ってきたのだろう。
そして、その子たちは皆、きっとスレンダーな美女なんだろうな。
そんなイメージしか湧かなくて、せっかくユークリッド様が髪を可愛くセットしてくれたというのに、私の心は落ち込むばかりだった。
一方、私の髪の仕上がりに満足したらしいユークリッド様はほくほく顔だ。
しかし、私の少し落ち込んだ顔に気付いたユークリッド様は焦った顔をした。
「どうした?!アイデシア、まだ怒っているのか?」
「……いえ。とっても上手だなぁと思いまして」
「まあ、昔な。同じような道具を使っていた覚えがある」
ユークリッド様は懐かしそうに目を細めた。
「……そうなのですね」
そうか。ユークリッド様にはかつて、特別な存在の女の子がいたのかもしれない。
私はとても切ない気持ちになった。
……って、ダメだ!私!
ユークリッド様は『好きになったからといって束縛してはいけない男』である。
いずれは、スレンダーな美女が多数待つ外の世界に送り出さねばならないのだ。
こんなことで切ない気持ちになっている場合ではない。
いずれ訪れるお別れの日に向けて心を鍛えねば、と頭を切り替える。
「……私、ユークリッド様の旅のお話をお聞きしたいです」
「ああ。いいぞ」
そうして、ユークリッド様は私に旅の話をしてくれた。
そのお話は、本当に自由で、壮大で。
ユークリッド様から語られる数々の事件から、この世界のいろんな文化や価値観にユークリッド様が出会ってきたことがわかって、聞いているだけでドキドキワクワクした。
そして、その時なぜか、私の頭の中には、元カレとプレイしたゲームの映像が再生された。
どこまでも続く大空を、自由に飛び回る赤いドラゴン。
澄み渡った深い青の中を翔ける力強い赤があまりにも綺麗で、私は思わず涙ぐんでしまったことを覚えている。
ユークリッド様には、その大空を、ずっと飛び続けていてほしいと思った。
「繁殖活動が終わったらすぐにでもアイデシアを旅に連れて行きたいが、そのあと子育てが始まるんだもんな。行くなら子育てが終わってからになるか」
「えっ……ユークリッド様?!一人自由気ままな旅を続けたいって言ってませんでしたっけ?」
「アイデシアなら問題ない。一緒に行こう」
そう言ってユークリッド様は私の額に口付ける。
出会ってまだ一日も経っていないのに。
すっかり私の大好きな人になってしまったユークリッド様に、そんな風に言ってもらえるのが嬉しくて、うっかり涙ぐんでしまった。
「おっ、おい、どうした!アイデシア」
ユークリッド様が焦ったように私の涙を拭う。
「いえ、……すごく嬉しくて」
「そうか、嬉しいか。アイデシアが行きたい場所にどこでも連れて行ってやるぞ」
ユークリッド様はそう言って、心底幸せそうに笑い、私の頬の涙を唇で拭ってくれた。
「はい……楽しみです。とても……」
私は繁殖活動が終わって、ユークリッド様とお別れした後のことに思いを馳せる。
大好きなユークリッド様の子供を、職員に見守られながら育てるというのは、かなり幸せなことなんじゃないだろうか。
それにきっと、子育ては大変だから、ユークリッド様のいない寂しさを埋めてくれるんじゃないかな。
そして私が子育てを終えたあと、ユークリッド様が迎えに来てくれたら、……どんなに素敵だろう。
でも、ユークリッド様が本当に迎えに来てくれたとしても。
私には外で生活する力なんてないし、ドラゴンだというのに空も飛べない。
そんな状態で「ユークリッド様と一緒に旅がしたい」なんて言える訳がない。
だからきっと、私には着いて行く選択肢なんてないだろう。
ーーーでも、もし願いが叶うならば。
またいつか、こんな風に、ユークリッド様の旅のお話を聞くことができたらいいな。
そんな風に思った。
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