異世界創造NOSYUYO トビラ

RHone

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3章  トビラの夢   『ゲームオーバーにはまだ早い』

冒険の書の確認 これまでのあらすじ①

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■冒険の書の確認■  間幕復習①

 某ゲーム会社が何周年記念だかに向けて全く新しく、コンシューマーゲームハードを開発しているらしい。そんな情報が突然世を賑わした、一年前。
 そしてそのテストプレイヤーを募集する祭りを経て一年。

 新型ゲーム機のテストプレイヤー兼デバッカーとして雇われた俺達は、自他ともに認める重度のゲーマーだ。
 そんな俺達が早速送り込まれた『世界』は、現実なのか仮想なのかを、思わず取り違えそうになるほどに『リアル』な『異世界』だった。

 ゲームとして世界を旅し、イベントを起こす事になった俺達。
 色々在って、現在置は地図で指せば北東の、シーミリオン国。

 八精霊大陸第八階層にして実現した『在る神』ナーイアストの前に俺達はいる。
 大陸座の一人としてこっちの世界で言う所の命やら水やらを司っている8大精霊、ぶっちゃけ神様のナーイアスト。

 それはつまり―――開発者がこっちに作ってしまった、白い旗を立てた『神』の器。

 この二つが一つになりこの世界、八精霊大陸には、本来見えない、触れ得ない、手の届かない存在であるはずの『神』は実在する事となった。

 ―――ってわけだよ。
 ……おお、ちょっと真面目に語ってみたけどここまでオッケー?復習するなら今、そういう展開な訳な。

 そんな感じでもう少しちょっとだけ復習に付き合ってくれ。
 付き合ってられんと云うのならこれは、飛ばしても全然いいぞ。


 さてさて、俺たちがいるこの、あまりにリアルな仮想現実。

 あっちからこっちを指差す時に、このゲームは何だと聞いたら『トビラ』だとオペレーターのメージンは答えた。
 俺たちはMFCという仮名称の新世代ゲームハードで、『トビラ』というゲームのソフトをテストプレイしていたわけだ。

 ところが蓋を開けてみますと、こっちの世界つまり『トビラ』の中はトビラと云う世界があるんじゃぁなくって、八精霊大陸(エイトエレメンタラティス)という名前のついている、俺達にとっては異世界が広がっていた訳だ。 

 トビラっていうのは俺たちはその八精霊大陸を『ゲーム』として認識し、呼んでる名前だったんだな。
 とするとなんでトビラだなんて名前なんだろう?とレッドが悩み出したが……。しかし、目下悩まなければそんな事じゃない。
 この仮想現実である八精霊大陸に蔓延る、いずれ世界を破壊するだろうと『予言』される、魔王一派を倒す事。
 問題は、そっちだ。
 そしてこの問題はトビラの外からやってきた、テストゲームプレイヤー兼デバッカーの俺達にとっては、また別の側面から『同じ問題』として提起できる。

 この仮想現実である『トビラ』に蔓延る、いずれ世界とゲームとしてのプログラムを破綻させてしまうかもしれない『赤旗』を、デバックする。

 そういう言葉の言い換えが可能なわけだよ。

 ついさっきまでこの『魔王を倒す』と『赤旗を取り除く』は、別の問題だった。
 別の問題であるべきだった。

 ゲームのシナリオという側面と、ゲームのプログラムという側面は、個々にあるべきであって合致すべきじゃない。というか合致するはずがない。
 なぜなら開発者は魔王=赤旗として、レッドフラグプログラムを作成していない。というよりも赤旗ってもん自体をゲーム内に設置してない、作ってないと宣もうてらっしゃる。
 魔王というオブジェクトを作ったとしても、それに在るべく旗は赤ではなく、緑で無ければいけなかったのだ。しかしどーにも、そうなってないのが判明し出している。
 緑旗じゃないとすると、開発者が作ったシナリオが正しく動かない事になるからな。シナリオとしてのプログラムはグリーンフラグで処理され、付属の道しるべとしてイエローフラグが配置されるはずだった。

 それなのに……赤だ。
 存在しない筈の、レッドフラグが現れてしまっている。

 赤というありえない色の旗(フラグ)が存在する事が判明し、これは想定していないバグである事が判明し、このバグが相当に危険である事まで判明している、
 ……そんな状況。 
 それがどれくらいのデンジャラス度かというと、だ。

 今、目の前で何やら光る鉱石を構築している『存在する神』ナーイアストが訴えている通りだな。
 いずれそれらによって、この『八精霊大陸』という世界が、俺達の言い方で云えば『トビラ』が『破壊』される。
 『滅ぶ』または『消える』―――そういう危険度なわけ。

 ここまでみんな、理解できたか?

 俺も一旦こうやって整理してみねぇと何がなんだかわかんねぇよ。……うん、バカなんだから無理せず、時には冒険の書を振り返るのは大事な事だよな!

 という事で復習は以上だ!
 以上の事を踏まえて、次の冒険の書のページを開くとしようぜ。
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