異世界創造NOSYUYO トビラ

RHone

文字の大きさ
66 / 366
5章 際会と再会と再開 『破壊された世界へ』

書の2後半  思い出せない『交差しない現実と仮想』

しおりを挟む
■書の2後半■  思い出せない I can not remember

 結局どうなんだろう。
 俺は、僅かに記憶に残る『俺』が、夢の中で言った言葉を繰り返して、記憶に止めて考えてみる。夢の中での出来事を現実と認めた事。確かに、夢の中にあっては自意識は無い。あると思い込んでいるだけでそれは結局、俺の脳が騙されているに過ぎない。
 あると思っている『俺』という自意識すら、物語として夢の中に再現するゲームMFC。
 いや、MFCはシステムでプログラムを走らせるただのハードだ。実際にリアルな世界を作り出して俺達に齎しているのはそのゲーム機の上でプログラムとして俺達を騙す『トビラ』の方か。騙されて言った事ながら、それでも俺はその夢を現実だと宣言したんだよな?
 問題は……俺は具体的にどういう理屈であの夢を、夢の中を現実と認識したのか、だ。

 4度ログを確認して目覚めた朝。俺は、ぼんやりと頭を枕に投げて、消えていく夢の記録を意識してみる。

 思い出せない。

 夢の事だから仕方が無いけど……。上手く思い出せない。




 『ばんわ^:』
 『お前のホムペ、マジ予測通り』
 何気ない一文メッセージを打って、俺は勇気を振り絞って送信ボタンを押した。もう後には引き返せない。余りにも重いこのボタンはしかし、余りにも軽く押せてしまう。そのギャップに俺はいつも、押した後に後悔するハメになるのだ。だから基本アカウントは色々あるが活用は全くしていない。
 押した、押したぞ……押す前より押した後の方が圧倒的にハラハラだ。俺は……自分の事をダメな奴だと信じて疑う事も出来ない位ダメな奴なのだ。ダメスパイラルに陥っている。そんなダメ人間のダメなメッセージなんぞに奴はちゃんと気がついて、ましてや返信してくれるのか……ただそれだけの事に気をもんでハラハラして胃が痛くなる性分だったりする。
 てゆーか無事メッセージは相手に届くのか?届いていなかったらどうしよう……いや、それならばいいじゃいか……でも、届いたかどうかをどうやって確認すればいいんだ?既読が付く?知らねぇ俺この手のツール大っ嫌いだから使ってねぇ、読んだはずなのに返事無いのもヤだな……あ、だから既読スルーが問題なのかそうか。しかし、何にせよメッセージが届いたかどうか分からんのは困るな……、いくら待っても返事なんか来ないじゃないか。前言撤回、良くなし。勇気振り絞って送り出したメッセージが届いていない状況は良くなし。
 脳内で後悔と期待にきりきり舞い。そんなこんなしているうちに……着信前にまず携帯端末、電源がスタンバイからオンになる。
 その段階で次に設定してある通りにバイブレードしながら着信音が鳴るって分かってるのに……やっぱり俺はその着信音にびっくりして身を竦めていた。
 ……この着信音止めた方がいいのかな?聞き慣れてるからダイジョブだと思ってたのに……最後幻想のレベルアップ音楽2小節なんだけど。
 そ、それはともかく内容は……。

 レッドからの返信だった。

『RE:ばんわ^:』『当たり前です ニヤリ』
『てゆーか。。:』『お前、HPだと名前違うのな』
『RE:てゆーか。。:』『貴方のようにHN一つで済む程ボクは白くないんです ニヤリ』
『RE2:てゆーか。。:』『お前、こっちでも真っ黒』
『で?:』『それはともかく、どうしましたか。何かボクにお聞きしたい事でも出来ましたか』
 うッ、コイツ鋭い……。てゆーかアレかな、俺が全体的にニブいだけなのか? メッセって……結構打つの面倒だしかといって通話は……なぁ。番号は分かってるんだがどうも勇気が……ううむ、うーむぅ……。
 返信に迷っている間、レッドから救いの合いの手が入るでもない。俺はしかたなく返信する。
『RE:で?:』『へい、一つ相談したい議が……あるんだけど考えがまとまらねぇ』
『でしょうね:』『面倒です。会いますか』

 でしょうね、というのにムカっと来た後だったので……その簡潔な文面の意味を理解するのに俺はやや時間を取ってしまった。
 うえッ?通話すっぱ抜かして俺の苦手な対面相談ッ?
 どうしようか正直に悩んでいた俺は、やっぱり日頃の癖ってのは良くないもので……開けっ放しだった家の扉からテリーが再び侵入して来ているのには全く、これっぽっちも気がついていなかったりした。
「いいじゃねぇか、会ってこいよ」
 突然頭上から降って湧いた声に俺は、言葉の通り飛び上がっていた。手に持っていた携帯端末を放り投げて、な。
「て、テリィ貴様ぁッ!また勝手に上がりこみやがって!」
「何言ってる、ナツメとかリンとかダットさんあたりだと侵入放置って話じゃねぇかよ」
「ドコでその話を仕入れてくるんだお前は!」
「どこって、お前が行ってるゲーセン」
「か、通うなーッ!敵地だろうがッ」
「古いぜお前、遠征だよ遠征、それより……鍋貸せ」
 話の飛躍に付いていけねぇ、何だって?は?何を貸せ??テリーが両手にぶら下げている見慣れないマイバックに視線を落とし、俺は漸く状況を理解する。
「勝手に人ん家で飯作んなーッ!」
「喰わねぇの?」
 とたんに身体は正直なもんで……腹が鳴ってしまうのですよこれが。
「……ガス代払え」
「それ言うならメシ代よこせ」
 くそッ、ああいえばこう言うッ!


 結局すっかり丸め込まれている俺ですが……多分、こうやって丸め込まれちゃうからダメなんだよなぁとも思う。仕方なくゲーム作業台と化した、冬はコタツとしても機能する安物のテーブルの上を片付けて行く。その作業中、普段はあまり鳴る事の無いチャイムが鳴り響き……俺は嫌な予感満載で青くなった。
「おっじゃましまーす」
「……俺は許可してませんが」
「何言ってんの、いっつも勝手に入れと言うのはドコのどいつよ」
 俺が立ち上がって玄関口に立つ前に、阿部瑠が靴を脱いで上がりこんで来やがりました……。
「なっつんは遅くなるって~」
「そうか、んじゃま先に食べてようぜ」
 あーもう。何なの今日は。何の祭りですか。俺にはこの襲来者どもを追い返す力が無く……家主だというのに、賃貸だけど一応部屋の主だというのに!この強メンツを前には全く強気に出れない弱いメンタルの俺は、大人しく流されるままに鍋パーティー会場と化した我が家に深いため息を漏らしていた。



「そんなわけでな、奴らの来襲のお陰でお前への返信をすっかり忘れちまったと、そう言う訳なんだよ」
 状況は、次の日の午後に移りましてそれでだな……結局、レッドとは直接会う事になっていた。早速だが『会う』という返信が物凄く遅れた理由を先方は曲解していたようなので今、必死に事情を説明している最中だ。
 今こうやって、某コーヒーショップの隅の薄暗いテーブルで顔をつき合わせているのは俺と、レッド。勿論……俺がコーヒー飲みたいと主張したからこの店チョイスです。でも実際にはだな、こんなチェーンコーヒー店に殆ど入った事無い俺は正直、尻込みしてしまったが……やけにレッドが自信満々に言った言葉に後押しされて今に至る。

 大丈夫です、ボクも全く初めて利用します……とな。

 ハジメテ者同士、集えば多少は勇気湧く、か?とにかく、その様に俺達はなんとも洒落た作りのコーヒーショップに足を踏み入れたのであった。
「本当ですか?貴方、リアルだと物凄く人見知りするんですってね」
「……その話はナッツから……」
「いえ、照井さんから」
 あのおしゃべりスピーカー野郎ッ。
「でも結局、照井さんや瑠衣子さん、デイトさんから後押しされる形で返信くださったんじゃないんですか?」
 うへぇ、こいつ当然だが頭いいよな。そういうキャラでネット社会に生きてるんだもんな……。
 直接会って話をしましょうか?的なメッセージに返答は、すっかり遅れて大分レッドを心配させてしまった様である。ゲームに関するチャットとかメッセ交換なら何も全然苦痛じゃないんだがなぁ、それ以外だと本当にダメだ、めんどくさい。
 ナッツも揃って鍋を食べて、自然とゲームしてる流れになって初めて、俺は放置していた携帯端末を見つけて返信していない事を思い出したのであった。で、テリーの奴も半分くらい文面を後ろで見てた様なので、……あとはレッドの推測通りだ。完全にメンドイ・モードで返信する気が無くなってしまっていた俺に、あの手この手で鍋メンツから説得されて……現在この様な状況というワケです、はい。
「そ、その通りです……」
 今更惨めに違うと否定しても、攻め落とされて結局『ぶっちゃけて』を吐かされる気がして、俺は素直に肯定する事にした。
「まぁいいでしょう、それで。どうしたんです。デイトさんじゃなくてボクを頼るというのもアレですか?照井さんからの圧力の所為ですか?」
 あ、デイトというのはナッツ、ナツメの事だ。ナツメのHNはデイトが正式だからな。しかしこいつ、マジで鋭いな。はい。そのトーリでゴザイマサス……。

 ナッツをあんまり頼るなとテリーは言う。あいつはそれなりに迷惑してるんだとダイレクトに言ってきやがる。そして俺は、ナッツに迷惑掛けてるなと自覚する程依存しているのは……知っている。

 思わず口を閉じてしまった俺に、レッドは誘導尋問するみたいに口を開いた。
「どうしたんです?何を相談したいんですか。考えが纏まらないなら口に出してみたらよいのですよ。文章でもよいのです。一人頭の中で考えるより全然考えが纏まります」
「そんなもんか?」
「ええどうぞ、お話になってください」

 俺はまず、悩みは例のMFCの件だと切り出した。ログを確認して、何度も繰り返し『思い出して』いるはずなのに……なぜその時の『思い』つまり、感情は、思い出せないのだろうかという疑問について話した。自分がどう思ってその発言をしたのかという『思い』がくみ出せないのだろう……、それって俺だけだろうか?という悩みをなんとか、まとめてみる事が出来たと思う。大分レッドからの誘導尋問もあった気もする。
 ちょっと驚いたな、そうだ、俺は結局それが疑問なんだと今更ピントが合ってはっきりした。会って話をするって……良い事なのかもな。
 レッドが微笑する、黒いと認識してしまうような例の『ニヤリ』じゃない。本当に可笑しそうに笑っている。
「……なんだよ」
「いえ、その相談ならナッツさんにしたって別に、照井さんは怒らないと思いますけど。……というか、照井さんでも瑠衣子さんでも構わないんじゃないんですか?」
 レッドは俺にあわせ、ナツメの事をナッツと呼ぶ事にしたようだ。……奴だけ生真面目にHNのデイトと呼んでたんだけど。
「あいつらアテになんねぇよ」
「おや、ボクならなるんですか?」
「……頭良さそうだし」
「光栄です」
 ……上品にコーヒー飲みやがるよなぁコイツ……。成りはジミだが……着てる服も靴もよく見ると……品がある。ニート宣言してたがなる程、ダメ息子を養えるほど家が金持ちって事か。くそぅ、ちょっとうらやましいぞ。
「思い……ですか。余り考えていませんでした、確かにそういわれればそうですね、自分が取った行動がいまいち腑に落ちない場面はありますね」
「ホントか?お前にも?」
「多分、皆全員にあるのだと思いますよ。その時に『思った』事は刹那的なのでしょう、MFCでは情景や言葉を再現できても、感情を正しく反復させる事は出来ないのかもしれませんね」
 脳が。MFCでログを再生する唯一のデバイスである俺達の脳が、感情だけは記録どおり、正しく再生しないのか。ふむ、なんか……騙されてる気分ですんなり納得できちまうなその理屈。
「ぶっちゃけさ、それでいいと思うか?」
「ん?……何がですか?」
 レッドは小さく首をかしげた。
「俺はあっちの世界で夢を現実だと言い切ってる。今の俺は……正直そうは思わないのに。こんな風な考えを持ったまま次にあっちに戻ったら……俺は、どっちの『思い』を信じればいいのか迷うんじゃないかと思って」
「もうこっちで迷っているじゃないですか」
「あ、そっか」
 レッドは苦笑して、コーヒーに浮くクリームを小さなスプーンで軽くかき混ぜる。
「なら、現実を否定するのを止めればいいんですよ」
「……え?」
「今貴方にあるその『現実』を否定しなければ良い。その時現在進行形で貴方の中にある『思い』こそが正しいのです。過去になった『現実』など、どうだって良い事だと切り捨てて行けばよろしいんじゃありませんか」
 俺は、いまいち雲を掴むような話をされてるみたいに、レッドの言葉の意味を掴みきれない。
 するときっと理解出来ないという顔をあからさまにしているのか、レッドは小さく笑みを漏らして俺を真っ直ぐ見て言った。
「ボクは貴方の言葉にこそ、その答えはあるのだと思いますよ。覚えていませんかね……貴方は僕に向かって言ったじゃぁありませんか。あの『トビラ』の中で」
 俺は、レッドに何を言っただろう?言った言葉は幾千あって、どれなのかなんて絞り込めそうにない。
「自分にとってこれはゲームではない、現実だって。そうやって貴方はあちらの世界で全ての現実を受け入れた。こちらの世界でも言える話です。拒絶しないで受け入れてしまったらどうです?体裁や一般論は置いておいて、自分の心に素直になればいい」 

 俺はこの現実世界で、何かを必死に拒否しているらしい。逃げるなとナッツから言われ、俺は何かから逃げているのだと自覚する。自分はダメだと下げ積む事は、自分を拒否する事だとテリーは鼻で笑う。

 その通りだ。俺は自分を必死に否定して、そうやって自分が直面している世界も間接的に否定してる。

 そうなんだと思い知った途端、途端に……。俺は、あの夢の中の世界に戻りたいという衝動に駆られてしまった。
 ああ、きっとこうやって意識を遠くへ飛ばすんだ。異世界に迷い込みたいという願望が生まれるんだと思うと俺は……それってどうよと、自分の事を酷く惨めに思ってしまう。
 惨め、だよな。俺が感じる気持ちを素直に受け入れるなら。俺はそうやってまた、この世界から逃げようとしている。なんて単純な理屈だろう、どっかへ行きたい、逃げたいと思う気持ちの裏側は。

 体裁や一般論を置いておくならな、それこそ、この小説が実は一応『異世界迷い込み』だという事情とか無視して思うなら。惨めだ、心の中で必死に思う俺の理想はただの仮想で、何一つ現実にはなりはしない。
 俺はダメなまま。現実は現実、仮想は仮想。その境界は強固で、心配なんかしなくたって二つの世界は交じり合ったりなんかしない。

 ああ、自虐ネタ極まれりだよ……。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

迷惑異世界のんびり道中記~ちびっ子勇者とともに~

沢野 りお
ファンタジー
なんということもない普通の家族が「勇者召喚」で異世界に召喚されてしまった。 兄、橘葵二十八歳。一流商社のバリバリエリートのちメンタルに負担を受け退職後、一家の主夫として家事に精を出す独身。 姉、橘桜二十五歳。出版社に勤める美女。儚げで庇護欲をそそる美女。芸能人並みの美貌を持つオタク。あと家事が苦手で手料理は食べたら危険なレベル。 私、橘菊華二十一歳。どこにでいもいる普通の女子大生。趣味は手芸。 そして……最近、橘一家に加わった男の子、右近小次郎七歳。両親が事故に亡くなったあと、親戚をたらい回しにされ虐げられていた不憫な子。 我が家の末っ子として引き取った血の繋がらないこの子が、「勇者」らしい。 逃げました。 姉が「これはダメな勇者召喚」と断じたため、俗物丸出しのおっさん(国王)と吊り上がった細目のおばさん(王妃)の手から逃げ……られないよねぇ? お城の中で武器を持った騎士に追い詰められて万事休すの橘一家を助けたのは、この世界の神さまだった! 神さまは自分の落ち度で異世界召喚が行われたことは謝ってくれたけど、チート能力はくれなかった。ケチ。 兄には「生活魔法」が、姉には「治癒魔法」が、小次郎は「勇者」としてのチート能力が備わっているけど子どもだから鍛えないと使えない。 私には……「手芸創作」って、なにこれ? ダ神さまにもわからない能力をもらい、安住の地を求めて異世界を旅することになった橘一家。 兄の料理の腕におばさん軍団から優しくしてもらったり、姉の外見でおっさんたちから優遇してもらったり、小次郎がうっかりワイバーン討伐しちゃったり。 え? 私の「手芸創作」ってそんなことができちゃうの? そんな橘一家のドタバタ異世界道中記です。 ※更新は不定期です ※「小説家になろう」様、「カクヨム」様にも掲載しています ※ゆるい設定でなんちゃって世界観で書いております。

攻撃魔法を使えないヒーラーの俺が、回復魔法で最強でした。 -俺は何度でも救うとそう決めた-【[完]】

水無月いい人(minazuki)
ファンタジー
【HOTランキング一位獲得作品】 【一次選考通過作品】 ---  とある剣と魔法の世界で、  ある男女の間に赤ん坊が生まれた。  名をアスフィ・シーネット。  才能が無ければ魔法が使えない、そんな世界で彼は運良く魔法の才能を持って産まれた。  だが、使用できるのは攻撃魔法ではなく回復魔法のみだった。  攻撃魔法を一切使えない彼は、冒険者達からも距離を置かれていた。 彼は誓う、俺は回復魔法で最強になると。  --------- もし気に入っていただけたら、ブクマや評価、感想をいただけると大変励みになります! #ヒラ俺 この度ついに完結しました。 1年以上書き続けた作品です。 途中迷走してました……。 今までありがとうございました! --- 追記:2025/09/20 再編、あるいは続編を書くか迷ってます。 もし気になる方は、 コメント頂けるとするかもしれないです。

追放された荷物持ちですが、実は滅んだ竜族の末裔でした~のんびり暮らしたいのに、なぜかそうならない~

ソラリアル
ファンタジー
目が覚めたら、俺は孤児だった。 家族も、家も、居場所もない。 そんな俺を拾ってくれたのは、優しいSランク冒険者のパーティだった。 「荷物持ちでもいい、仲間になれ」 その言葉を信じて、俺は必死についていった。 だけど、自分には何もできないと思っていた。 それでも少しでも役に立ちたくて、夜な夜な一人で力を磨いた。 だけどある日、彼らは言った。 『ここからは危険だ。荷物持ちは、もう必要ない』 それは、俺の身を案じた「優しさ」からの判断だった。 俺も分かっていた。 だから、黙ってそれを受け入れ、静かにパーティを離れた。 「もう誰にも必要とされなくてもいい。一人で、穏やかに生きていこう」 そう思っていた。そのはずだった。 ――だけど。 ダンジョンの地下で出会った古代竜の魂と、 “様々な縁”が重なり、騒がしくなった。 「最強を目指すべくして生まれた存在」 「君と一緒に行かせてくれ。」 「……オリオンを辞めさせた、本当の理由を知っている」 穏やかなスローライフ生活を望んだはずなのに、 世界はまた、勝手に動き出してしまったらしい―― ◇小説家になろう・カクヨムでも同時連載中です◇

【運命鑑定】で拾った訳あり美少女たち、SSS級に覚醒させたら俺への好感度がカンスト!? ~追放軍師、最強パーティ(全員嫁候補)と甘々ライフ~

月城 友麻
ファンタジー
『お前みたいな無能、最初から要らなかった』 恋人に裏切られ、仲間に陥れられ、家族に見捨てられた。 戦闘力ゼロの鑑定士レオンは、ある日全てを失った――――。 だが、絶望の底で覚醒したのは――未来が視える神スキル【運命鑑定】 導かれるまま向かった路地裏で出会ったのは、世界に見捨てられた四人の少女たち。 「……あんたも、どうせ私を利用するんでしょ」 「誰も本当の私なんて見てくれない」 「私の力は……人を傷つけるだけ」 「ボクは、誰かの『商品』なんかじゃない」 傷だらけで、誰にも才能を認められず、絶望していた彼女たち。 しかしレオンの【運命鑑定】は見抜いていた。 ――彼女たちの潜在能力は、全員SSS級。 「君たちを、大陸最強にプロデュースする」 「「「「……はぁ!?」」」」 落ちこぼれ軍師と、訳あり美少女たちの逆転劇が始まる。 俺を捨てた奴らが土下座してきても――もう遅い。 ◆爽快ざまぁ×美少女育成×成り上がりファンタジー、ここに開幕!

完 弱虫のたたかい方 (番外編更新済み!!)

水鳥楓椛
恋愛
「お姉様、コレちょーだい」  無邪気な笑顔でオネガイする天使の皮を被った義妹のラテに、大好きなお人形も、ぬいぐるみも、おもちゃも、ドレスも、アクセサリーも、何もかもを譲って来た。  ラテの後ろでモカのことを蛇のような視線で睨みつける継母カプチーノの手前、譲らないなんていう選択肢なんて存在しなかった。  だからこそ、モカは今日も微笑んだ言う。 「———えぇ、いいわよ」 たとえ彼女が持っているものが愛しの婚約者であったとしても———、

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

大学生活を謳歌しようとしたら、女神の勝手で異世界に転送させられたので、復讐したいと思います

町島航太
ファンタジー
2022年2月20日。日本に住む善良な青年である泉幸助は大学合格と同時期に末期癌だという事が判明し、短い人生に幕を下ろした。死後、愛の女神アモーラに見初められた幸助は魔族と人間が争っている魔法の世界へと転生させられる事になる。命令が嫌いな幸助は使命そっちのけで魔法の世界を生きていたが、ひょんな事から自分の死因である末期癌はアモーラによるものであり、魔族討伐はアモーラの私情だという事が判明。自ら手を下すのは面倒だからという理由で夢のキャンパスライフを失った幸助はアモーラへの復讐を誓うのだった。

ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います

とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。 食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。 もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。 ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。 ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。

処理中です...